ここ最近、昔のゲームを簡単に遊ぶことができるミニシリーズなどが登場したこともあり、懐かしさのあまりついつい買ってしまったという人も多いのではないでしょうか? それが呼び水となり、もっと他の古いゲームを遊んでみたいと思うのは当たり前ですよね!
しかし、現在の環境で古いゲーム機を遊ぶのは単純なようで、いくつかのハードルが待ち構えています。そこでこちらのページでは、各ゲーム機別に最適な方法で遊ぶ手段をご紹介していきたいと思います。
- ファミコン編
- スーパーファミコン編
- NINTENDO64編
- ゲームキューブ編
- Wii編
- PCエンジン編
- メガドライブ編
- セガサターン編
- ドリームキャスト編
- PlayStation編
- PlayStation 2編
- 互換機を活用するという手段もあり
ファミコン編
国民的ゲーム機でレトロゲームの代名詞ともいえる、「ファミコン」こと任天堂の家庭用ゲーム機『ファミリーコンピュータ』。押し入れにしまい込んでいた本機を取り出してテレビに接続しようとすると、上手くいきません。当時のファミコンは、付属の「RF SWITCH」と呼ばれるものを利用してテレビのアンテナに映像を割り込まさせる形で表示させていました。
しかし、2011年にアナログ放送が終了し、現在はすべてデジタル放送に変わりテレビもアナログからデジタルに移り変わっています。

このRF SWITCHの映像と音声を現在のテレビ向けに変換して出力する方法は残念ながらありません。もっとも簡単な方法は、ファミコンの後期モデルである『NEWファミコン』こと『AV仕様ファミリーコンピュータ』を入手することです。こちらはRF SWITCHの代わりに、赤白黄のAVケーブルで映像と音声が出力できるようにしたものです。
また、赤白ファミコンをAV出力できるように解像したものも秋葉原のレトロゲームショップなどで販売されています。ネット通販でもいくつか見かけることがあるので、そちらを入手するのもおすすめです。
このAV化されたファミコンや『NEWファミコン』のようなAV出力できる本体を手に入れても、まだ問題があります。現在のテレビの入力は主にHDMIがメインになっており、AV入力端子が省かれているモノがほとんどです。そこで必要になってくるのが、AV端子をHDMIに変換するアップスキャンコンバータです。
こちらは値段はピンキリですが、できればアスペクト比が4:3にできるものを選んだ方がいいでしょう。安めのモノはそのまま変換して出力されるため、16:9のやや横長の映像になってしまいます。しかし当時のレトロゲームの多くは4:3のアスペクト比で表示されることを想定して作られてものばかりです。
アスペクト比4:3に対応したアップスキャンコンバータはいくつかありますが、安価に入手できるという点でオススメなのが『SD-UPCSHA』という製品です。また、もっと多くのレトロゲーム機にも対応したいなら、『FRAMEMEISTER』という製品を入手するのもひとつの手です。ただしこちらの製品は、部品が調達出来なくなった関係で生産中止となっています。もともと高価なものでしたが、今後さらに値段が高騰していくと考えられます。
スーパーファミコン編
大ヒットを飛ばした『ファミコン』の後継機として、1990年11月21日に任天堂から発売されたのが『スーパーファミコン』です。『ファミコン』同様にRF出力に加えて、新たにAV出力とS端子、RGB21ピンにも対応しました。
後期モデルとして『スーパーファミコンジュニア』が発売されましたが、こちらはAV出力のみに対応した廉価版となっています(NINTENDO64用RFモジュレータを介してRF出力すること自体は可能)。
RGB21ピンで出力したものをHDMIに接続するには、 『FRAMEMEISTER』 など高価なアップスキャンコンバータが必要のためあまりおすすめはできません。ファミコン同様にAV出力またはS端子での出力なら 『SD-UPCSHA』 でも対応できるので、そちらを利用するのがいいでしょう。
また、こちらは未検証ですが、『スーパーファミコン』と『NINTENDO64』、『ゲームキューブ』に対応した『スーパーファミコン ニンテンドー64 ゲームキューブ専用 HDMIコンバータ HDTV Cable for GC/N64/ SFC』という製品もアマゾンで販売されています。こうした変換器にありがちな音が小さくなるという問題もあるようですが、興味がある方はチェックして見てください。
NINTENDO64編
1996年6月23日に、『スーパーファミコン』の後継機として発売されたのが『NINTENDO64』です。全モデルの16ビットCPUから大きく進化した64ビットCPUを採用したことで、3Dの表示能力も向上したのが特徴のマシンでした。
本機では、AV出力またはS端子のほか、RFモジュレータを購入することで、ファミコン同様に接続できるようになっていました。通常のパターンで使うならば、 『SD-UPCSHA』 を利用してAVまたはS端子で映像を変換して利用するのがいいでしょう。
また、最近は本体に直挿ししてそのままHDMI出力できる『EON Super 64』というアイテムも登場しています。お値段は2万円とそこそこしますが、余裕がある方はこちらを購入するのもありでしょう。
ゲームキューブ編
任天堂が2001年9月14日に発売したのが、『ニンテンドーゲームキューブ』です。AV出力とS端子のほか、プログレッシブ出力対応に対応したD端子出力にも対応しています。このD端子ケーブルは中古市場でかなり高騰しており、やや入手が困難な状況になっています。そこでオススメなのが、『GCHD Mk-II』と呼ばれるゲームキューブ用のHDMIアダプターです。
D端子ケーブル同様、前期型のモデルでしかしようできませんが、本体に直挿しすることでそのままHDMIに出力して楽しめるお手軽さが魅力となっています。
Wii編
2006年12月2日に発売され、その斬新なスタイルから久々に大ヒットハードとなった『Wii』。一部のソフトを除き、『ゲームキューブ』のほとんどのゲームを遊ぶことができるところも特徴のひとつです。本機では、AV出力のほか、S端子、D端子、RGB(ヨーロッパのみ発売)に対応しています。現在では『ニンテンドーWii用HDMIケーブルHD Cable for Wii』や『Wii2HDMI』とった、本体に直接挿してHDMI出力できるコンバーターも安価で発売されています。
次世代機の『Wii U』を持っているならば、『Wii』との下位互換性があるため、そちらでゲームを遊ぶことも可能です。
PCエンジン編
NECホームエレクトロニクスより、1987年10月30日に発売された『PCエンジン』。様々なモデルのハードが発売されたことでも有名な機種です。初代の白い本体のモデルは、元々家庭に普及していた『ファミコン』にそのまま置き換えてもらうことを想定して、RF出力やACアダプターがそのまま利用出来る仕様になっていました。そのため、このままでは現在のテレビに出力することができません。
その後発売された『PCエンジンコアグラフィックス』では、RF出力を廃止してAV出力に対応しています。
初代『PCエンジン』でも、オプションで発売されていた『CD-ROM2』に接続することでAV出力対応することができます。しかし、今これを入手するのはなかなか骨が折れるということでおすすめしたいのが、『【PCE用】HDMIブースター – PCエンジン』です。初代や『コアグラフィックス』など、拡張端子を持った本体に接続でき、そのままHDMIで出力することができます。
また『【PCE用】ポータブルモニターLCD – PCエンジン』という製品も2020年4月10日に発売される予定で、こちらもHDMIで映像出力が可能です。
それ以外にも、やや高価ではありますが『うーぱーぐらふぃくす(UGX-02)For PCE』や『Super SD System 3』といった、『CD-ROM2』のゲームも遊べるようにした製品も発売されています。
メガドライブ編
1988年10月29日より、セガ・エンタープライズより発売された『メガドライブ』。AV出力の他、S端子やRGB接続も可能となっていました。こちらは未チェックですが、『MD メガドライブ 専用 HDMIコンバータ HDTV Cable for Genesis』と呼ばれる製品で、直接HDMIに出力することが出来るようです。アスペクト比も4:3と16:9の切り替えが行えるため、検討してみるのも良さそうですね。
セガサターン編
カセットからディスクに入れ替わり、映像表現能力も大幅に向上したのが1994年11月22日にセガ・エンタープライゼスから発売された『セガサターン』です。映像出力はAV出力やS端子、RGBに対応しています。
こちらも本体直挿しでHDMI化できる、『サターン専用 HDMI変換 コンバータ ケーブル付き / HD LINK CABLE FOR SEGA SATURN』『Hyperkin/ハイパキン HDMI変換ケーブル サターン専用 HDTV CABLE Saturn』といったアイテムがいくつか登場しています。
ドリームキャスト編
1998年11月27日に発売された、セガ最後の家庭用ゲーム機『ドリームキャスト』。映像出力はAV出力にS端子、VGAといったものに対応しています。コロンバスサークルより、簡単にHDMI出力できるコンバーターの『HDMIコンバーター(DC用)』が発売されたほか、『ドリームキャスト専用 HDMIコンバーター リンクケーブル』といった製品も発売中です。
また、『VISPREA ドリームキャスト VGAケーブル (VGAボックス不要)』とコンバーターを購入することで、そこそこ安価で高画質な映像を楽しむこともできます。
PlayStation編
1994年12月3日にソニー・コンピュータエンタテインメントから発売された、『PlayStation』。任天堂との確執から生まれたという変わった経緯を持つハードではありますが、その後家庭用ゲーム機の勢力図を大きく変えるものとなりました。
本機は時期によって様々なバージョンが発売されており、それによっても出力できる映像の種類が異なっています。S端子に対応しているのは初代のSCPH-1000のみ。SCPH-3000とSCPH-5000はRCA端子とAVマルチ、それ以降はAVマルチのみに対応しています。
ちなみに初代『PlayStation』のソフトはは、『PlayStation 3』までの全機種でプレイ可能です。そのため、あえて古いモノを購入するよりも、『PlayStation 2』または『PlayStation 3』を購入するというのもひとつといえそうです。
PlayStation 2編
2000年3月4日にソニー・コンピュータエンタテインメントから発売された、『PlayStation 2』。映像出力はAV出力やS端子、D端子、RGB21ピンに対応しています。『PlayStation 3』の初代モデルのみ、本機のエミュレート機能が搭載されており、そのままHDMI出力でゲームを楽しむことができます。
また、『PS2 TO HDMI』や『POUND HD LINK CABLE PS2 & PS1 専用 HDMIコンバーター』、『PS1&PS2 TO HDMI』といった、本体にそのまま挿してHDMI化出来るアイテムもいくつか登場しています。
互換機を活用するという手段もあり
いくつかオリジナルの本体で利用出来るコンバーターなどをご紹介してきましたが、お手軽に楽しみたいならば『レトロフリーク』といった、11機種ものレトロゲームに対応した互換機をこうにゅうするというのもひとつの手です。
購入したレトロゲームを本体に取り込んで遊べるほか、電池切れのゲームも問題なくプレイ出来ます。また、独自のセーブ機能もあり、難しいアクションゲームでもボス直前などでセーブしておくことで何度でもやり直すことができます。
さらに、ディスクのゲーム機にも対応した『POLYMEGA』など様々な互換機が登場してきているなど、レトロゲームを遊ぶ環境も時代に合わせて進化してきています。これらを活用しながら、よりよいレトロゲームライフを送っていきましょう。