2020年3月19日に、待望の『PCエンジン mini』が発売されるということもあって、ここ最近『PCエンジン』関連の話題が増えてきました。ひと足お先に、現行の『PCエンジン』のゲームを楽しみたいという人もいるかと思います。そこで今回は、お手軽にHDMI出力を可能にする機器『【PCE用】HDMIブースター – PCエンジン』のレビューをしていきたいと思います。
初代の白い『PCエンジン』は、テレビの映像の代わりにRF端子に接続して無理矢理映像と音を割り込ませて表示させる方式がとられていました。当時ハドソンの社員だった高橋名人によると、すでに任天堂のファミコンが市場を取りつつあったときに、そのファミコンのアダプターとRF端子を流用して、本体をそのまますり替えて遊べるように設計されたため、このような仕様になっているそうです。
ちなみに、その後発売された『PCエンジンコアグラフィックス』や『PCエンジンコアグラフィックスII』では、より汎用性の高いコンポジット映像出力に対応しています。しかし、2020年現在、そのコンポジット映像出力に対応したテレビやディスプレイもすっかり廃れてしまいました。そこで、お手軽に当時の『PCエンジン』をHDMIに変換して楽しめるようにしたアイテムが、コロンバスサークルから発売されている『【PCE用】HDMIブースター – PCエンジン』です。
初代とコアグラユーザーなら買って損はなし!?
本機は、本体背面に「拡張バス」が用意されている白い初期型の『PCエンジン』と『PCエンジンコアグラフィックス』、『PCエンジンコアグラフィックスII』にのみ対応しています。HDMIのほか、ミニDN-9ピンコネクタも用意されており、こちらでコンポジット映像出力(RCA)することも可能です。
ちなみに使い方もシンプルで、基本的には本体の「拡張バス」のピンの位置を合わせて差し込むだけ。別途電源なども不要で、そのままHDMIなどのケーブルを接続することで利用できます。
手元にあるソフトが『R-TYPE』しかなかったのですが、たしかに簡単にHDMI経由で出力することができました。元がアナログということもあり、映像自体はやや甘めという感じ。画面下側に変なノイズも乗っていますが、まぁ全般的には許容範囲といえるでしょう。何よりも、映像出力すること自体が面倒な当時の『PCエンジン』を、現在のテレビやディスプレイなどにお手軽に映し出せるようになるのは素晴らしいことです。
3000円台でPCエンジンをHDMI化できるのは安いか高いか
本稿を書いている時点(2020年1月2日)で、アマゾンの販売価格は3469円となっています。わずか3000円ちょっとで『PCエンジン』をHDMI化できるのは、なかなか素敵なアイテムといえるのではないでしょうか? やや難点があるとしたら、基板むき出しの本体といったところですね。ちなみに、同じコロンバスサークルからは、2020年4月10日に同じく「拡張バス」を搭載した『PCエンジン』に追加できるミニディスプレイ『【PCE用】ポータブルモニターLCD – PCエンジン』が発売される予定です。
こちらは、価格1万円ほどで「4.3インチ液晶パネル」が追加できるというアイテムで、画面比率の変更やHDMIにも対応しています。よりよい『PCエンジン』ライフを楽しみたいなら、合わせてちぇっくしておきましょう!