プレイの記憶を残し、その場面から再び遊べる! mic氏が開発中の純国産レトロゲームランチャー『NOA System』をひと足お先に体験

プレイの記憶を残し、その場面から再び遊べる! mic氏が開発中の純国産レトロゲームランチャー『NOA System』をひと足お先に体験

「過去のゲームをこれから(未来)の体験にするもの」。そんなコンセプトのもと、mic氏(@microom)が開発しているのが『NOA System』です。こちらは、手持ちのレトロゲームをひとつのライブラリにまとめ、そこから好きなタイトルを起動できるPC用ランチャーです。

PCでレトロゲームを管理して遊べるソフトには、RetroArchなどがあります。国産の『NOA System』は、ライブラリを手軽に管理できるほか、ゲームを終了するとプレイの状態を自動で保存したり、ミスした場面を巻き戻してやり直したりと、実際に遊ぶときに便利な機能も備えています。

なかでも面白いのが、プレイ中の場面を記録できる「フラグメント」機能です。記録した場面をあとからリプレイとして楽しめるうえ、再生中にSTARTボタンを押せば、その場面から自分で操作を引き継げます。今回はmic氏のご厚意で『NOA System』をひと足お先に体験できたので、その使い勝手をご紹介します。

なお、本稿で紹介する内容は開発中のバージョンに基づいており、機能や仕様は今後変更される場合があります。

ゲームライブラリを中心に据えた『NOA System』

『NOA System』を起動すると、ホーム画面にゲームライブラリが表示されます。機種ごとにタイトルを絞り込めるほか、最近遊んだゲームや、お気に入りに登録したゲームからも選べます。

初回起動時の画面は英語表記ですが、「設定(SETTINGS)」→「一般(GENERAL)」→「言語(LANGUAGE)」の順に進むと、日本語に切り替えられます。設定画面では表示サイズを変更できるほか、ゲームの起動に使うコア(エミュレーター)もまとめて設定できます。コアをひとつずつ設定する手間が省けるので、初めて使うときもセットアップは手軽です。

▲初回起動時に言語を日本語に変更。
▲ゲームのコアもワンボタンでインストール可能。

対応機種は、ファミコン、ディスクシステム、スーパーファミコン、ゲームボーイ、ゲームボーイカラー、ゲームボーイアドバンス、メガドライブ、PCエンジン、ゲームギアです。ちなみに、ディスクシステムの起動には別途ファームウェアが必要になります。

▲ディスクシステムのゲームの起動を確認。

ゲームをライブラリに登録する手順もシンプルです。今回体験したバージョンでは、ROMファイルをドラッグ&ドロップすると、『NOA System』がデータベースと照合してくれます。一致するデータが見つからなくても、そのまま登録できます。ディスクシステムなどのディスクメディアは登録方法が異なり、ゲームデータを所定のフォルダーに置いて「一括インストール」から取り込みます。

▲データベースにあるかどうかもチェックしてくれます。

登録したゲームの表示方法は、文字を中心とした「TEXT」、画像を表示する「PREVIEW」、各タイトルの画像を大きく並べる「GALLERY」の3種類から選べます。ライブラリに表示する画像には、ゲーム中に自分で撮影したスクリーンショットも使えます。また、ゲームの詳細画面では、タイトルによって発売年やメーカーなどの情報も確認できます。

▲コントローラーを使用している場合、Yボタンを押すと表示が切り替わります。
▲こちらは「PREVIEW」の表示に切り替えたところ。
▲「GALLERY」に切り替えると、より大きな画像で表示されます。
▲リストからゲームを選んだところ。タイトルによっては説明も表示されるようになっていました。

え、今からでも助かるんですか? 自動保存や巻き戻しなど、快適に遊べる機能も搭載

ゲームを終了すると、その時点の状態が自動で保存されます。次に同じタイトルを選べば、前回の続きから遊べます。好きな場面を保存しておきたいときは、セーブステートも便利です。

ゲーム中のメニューから保存・読み込みができるほか、今回の設定では、ゲームパッドのRTボタンで保存、LTボタンで読み込みができます。RTボタンを長押しすると保存先を選べるので、ボス戦の直前など、あとで挑戦したい場面を別々のスロットに残しておけます。保存先は最大99スロットあります。

ミスした直後に便利なのが、直近約1分のプレイをさかのぼれる「巻き戻し」機能です。ゲーム中に左右のスティックを同時に押し込むと、画面下に「22秒前」「17秒前」といった表示とともに、そのときのゲーム画面がサムネイルで並びます。戻りたい場面を選んでAボタンを押せば、そこからプレイを再開できます。

▲シューティングゲームにありがちな、うっかりミスも安心!

このほか、早送りやスクリーンショットの撮影にも対応しています。ゲーム中のショートカットは、自分が使いやすいボタンに割り当てられます。画面の見え方にもこだわりたい人には、ブラウン管や携帯ゲーム機の液晶をイメージした画面フィルターも用意されています。

▲サムネイルを見ながら、何秒前の場面に戻るかを選べます。

プレイの「記憶」を残す独自機能「フラグメント」

『NOA System』の中でも特に注目したいのが、「フラグメント」です。これは、ゲームを遊んでいるときの印象的な場面を記録し、あとから振り返ることができる機能。単なるスクリーンショットや動画ではなく、ゲームの操作と内部情報を記録するリプレイ方式を採用しており、フラグメント自体にROMデータは含まれていません。

▲「フラグメント」を残しておけば、いつでも映像で振り返ることができます。
▲フラグメントの画面。

ゲーム中にメニューから保存するかショートカットを押せば、直前の約20秒間を含む場面をフラグメントとして残せます。また、好きなタイミングで記録を開始・終了することもでき、最長60分のプレイを残せます。開発者のmic氏によると、動画として録画しているわけではないため、1時間の記録でもデータ容量は3MB程度に収まる見込みとのことです。

また、保存したフラグメントは、一覧から選んで鑑賞できます。複数の記録をシアターで次々と再生し、スクリーンセーバーのように楽しむことも可能です。そして何よりすごいのは、リプレイの途中でSTARTボタンを押すと、再生していたその場面から再びゲームを操作できるという点。思い出の場面をただ眺めるだけでなく、そこから新しいプレイを始められます。

▲保存した「フラグメント」は「シアター」として映像を流すことができます。

フラグメントの記録と「巻き戻し」機能を組み合わせた使い方も用意されています。開発者によると、プレイの記録中に巻き戻ししても、戻った地点から記録が自動的に再開されるとのこと。失敗した場面を巻き戻して何度も挑戦し、うまくいったプレイを記録に残していくという楽しみ方ができます。

mic氏はこれを「ひとりスーパープレイが作れます」と表現しています。難しいアクションゲームなどで試してみると、通常のプレイとは違った面白さがありそうですね!

▲保存した「フラグメント」は、象徴的な「NOA GARDEN」の画面にも表示されます。

ネットプレイなど、そのほかの機能も

今回は試していませんが、『NOA System』では、ファミコンのゲームをネットワーク経由でふたりで遊ぶこともできます。開発者のmic氏によると、最新の開発版では、ネットプレイ中でもステートセーブやロードができるようになったとのことです。

また、レトロフリークのカートリッジアダプターを接続すれば、手持ちのゲームカートリッジからゲームを取り込むこともできます。今回はアダプターを用意できなかったため、取り込み機能は未検証です。

まとめ:過去のゲームを、これからの体験に

『NOA System』を試して印象に残ったのは、やはり「フラグメント」です。自分のプレイをリプレイで振り返り、気になる場面でSTARTボタンを押せば、そこからもう一度自分の手で遊べます。遊んだ記憶を残し、それを次のプレイのきっかけにできるところに、冒頭で紹介した開発コンセプトがよく表れていました。

今回試したバージョンでは、一部に表記のばらつきがあり、タイトルによっては『NOA System』が終了してしまうこともありました。それでも、ライブラリから好きなゲームを起動して遊び、気に入った場面を残すまでの流れはスムーズで、開発中ながら全体の完成度はかなり高いと感じました。リリース時期は現時点では未定ですが、今後の続報にも注目したいところです。

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