2021年にEpilogueから発売された、『GB Operator』。こちらは、PCなどに接続することで、オリジナルのカートリッジを挿して、ゲームボーイやゲームボーイカラー、ゲームボーイアドバンスといったソフトを直接エミュレーターで起動できるというアイテムです。
それだけなら、まぁ普通かな? といった感じなのですが、それに加えて偽物のチェックが行えることでも大きな話題となりました。そのシリーズとも言えるスーパーファミコン版の『Sn Operator』が2026年5月に発売されますが、それに先駆けて本機に対応したスマホ用のアプリもリリースされました。

実はリリース当初入手してレビュー記事を作ったことがあったのですが、その当時はまだソフトのバージョンも低く、できることもかなり限られていました。また、なぜか動画なども作っていなかったことが悔やまれたのですが……せっかくの機会ということで、アマゾンで売られているものを再度購入してみることにしました。
●GB Operator(日本のアマゾンのリンク)
https://amzn.to/4ebDC3p
1万2980円
現在アマゾンで売られているものは、日本の代理店であるエヌケー貿易から販売されているもので、なんとパッケージなどもしっかり日本語化されていて驚きました。また、スマホに対応したアプリ版も入手し、さっそくそちらもどんな感じになっているのかチェックしています。
ということで、今回はこの『GB Operator』を2026年版の最新レビューとしてお届けします!
GB Operatorの基礎知識
まずはおさらいということで、この『GB Operator』の基本的な使い方やできることをチェックしていきたいと思います。まずは何はともあれ、公式サイトからクライアントソフトの『Playback』を入手しないとなにもできません。
こちらはWindowsのほか、MacOSやLinuxといったプラットフォームに対応しています。今回はWindowsをベースにご紹介していきます。
●『Playback』の入手先
https://www.epilogue.co/software/playback

使い方自体は至ってシンプルで、USB Type-CケーブルでPCと接続し、『Playback』を起動します。ソフトを起動すると「カートリッジを挿入してください」というアナウンスが表示されるので、好きなタイトルを『GB Operator』本体にさしこみましょう。
ちなみに、この『Playback』というアプリですが、『GB Operator』が接続されていない状態だと起動ができないので、単体では使うことはできないようになっています。

カートリッジが認識されると、そのカバーアートやタイトル、レーティング、説明分などが表示されます。また、バージョンによって日本語で表示されるものと英語で表示されるものがありました。

ここで重要となるのは、タイトル下の表記部分です。こちらは大きく分けてふたつのステータスがあり、データベースの情報と一致する場合は「公式カートリッジ」と表示されます。偽物やフラッシュカートリッジなどの場合は、「未確認カートリッジ」と表示。汚れなどでうまく読み込めなかった場合は、クリーニングを行って再度チェックしてみましょう。
なんか「偽物判定」という主語が大きすぎて、ざっくりしすぎてる感はあるのですが、この部分をもう少し詳しく補っているのが、後ほどご紹介するスマホのアプリです。

画面上部のタブから「データ」を選ぶことで、ROMの吸い出しやセーブデータのバックアップ、バックアップしたセーブデータを読み込んで続きをプレイすることができます。たとえば「バックアップゲーム」で「開始」を選ぶと、ROMを保存する場所を選んだ後でバックアップが開始。画面下のデータマトリックスが全て緑で埋め尽くされると完了となります。

動作環境の細かい設定も可能
カートリッジが認識されるとカバーアートの下に3つのボタンが表示されます。一番大きな「スタート」と書かれたボタンを押すと、ゲームが起動してそのまま遊ぶことができます。しかし、そのままではうまくゲームが遊べないときや調整したいときは、その隣の歯車のアイコンを選んで「設定」を呼び出しましょう。


こちらは、大きく分けて全体の設定が行える「Playback」と、エミュレーターの設定が行える「エミュレーター」、LEDの状態を変更できる「デバイス」、キーボードやコントローラーなどの操作方法やカスタマイズができる「操作」、起動するエミュレーターの種類が選べる「コアセレクター」などがあります。
それ以外では、「連携」でRetroAchivementsと連動させることで、ハードコアモードやリーダーボードの通知などの機能が選べるようになったり、「チートコード」を利用することもできます。


いくつか重要な項目だけ触れておくと、「Playback」で巻き戻しや早送り、ステートセーブなど、ここ最近のエミュレーター環境らしい機能を利用したいときはこちらで有効にしておきます。
「エミュレーター」ではさらに細かい調整ができ、早送りの倍速を最大10倍まで設定(デフォルトは2倍)することも可能。また、巻き戻し用のバッファサイズを選ぶことで、巻き戻せる時間を調整することもできます。

デフォルトでの操作はキーボードになっているので、コントローラーを接続してプレイするときは「操作」で変更しておきましょう。

「コアセレクター」で選べるのは、起動するエミュレーターの種類です。デフォルトでは『mgba』が選ばれています。一応、他のコアも選ぶことはできますが、ものによってサポートされているシステムや機能が足りないので、基本的にはデフォルトのままにしておいてもいいでしょう。

ゲームプレイ中にできること
ゲームプレイ中、マウスのカーソルを画面内に移動すると画面下側に「コントロールバー」が表示されます。こちらでゲームを一時停止したり、巻き戻しや早送りなども行えます。

もうひとつ、この「コントロールバー」では、シェーダーも変更することができます。こちらはモノクロや古いテレビ風など様々なスタイルが用意されています。好みは分かれると思いますが、興味がある人はこちらもチェックしておくといいでしょう。


カートリッジごとの動作
ここでもう少し、カートリッジごとの動作の違いについて触れておきたいと思います。まずは『ドクターマリオ』から。こちらは数本所有しており、すべて日本版だったのですが、なぜかものによって表示が英語版のものが混ざるようになっていました。

これは『テトリス』も同様だったのですが、どうやらバージョンが最も古いものは日本語で表示され、それ以降のリビジョンでは英語になるようです。その証拠として、日本語で表示されたほうは、A-TYPEのBGMが初期版のみに使われていた「メヌエット」になっていました。


そもそも昔の『GB Operator』では、カートリッジを挿したときにタイトル名だけではなくリビジョンなども表示されていたのですが、その後UIが変更されて少々わかりにくい状態になっているようです。
また、以前は使えなかった『ポケットカメラ』も動作することが確認できました。こちらはオリジナルの画像の最大10倍で保存ができるほか、データから「フォトギャラリー」を選ぶことで画像を126×112ピクセルのpngとして保存することができます。


……と、ここであらためて気が付いたのですが、以前この『ポケットカメラ』を所有していた人のデータがまだ残っていました。このように、カートリッジにどんなデータが残っているのか、一目瞭然でチェックできるのは素晴らしいですね。

ゲームの中には一部特殊なカートリッジも存在しています。その中のひとつが、『ボクらの太陽』シリーズでしょう。こちらはカートリッジ部分に太陽光を当てることでゲーム進行にも大きな影響を与えるという、かなりユニークな作品となっています。
ブラックライトなどで代用することもできますが、この『GB Operator』では、より簡単に太陽光センサーレベルを設定で変更することができます。つまり、実際に太陽光を当てなくてもパワーが得られるというわけですね。


ここ最近『GB Operator』で力を入れているのがフラッシュカートへの対応とのこと。ということで実際に確かめてみることにしました。結論からいうと、『EverDrive GBA Pro』はカートリッジとして認識されず。『EverDrive GB X7』は『EverDrive GB X3』として認識されましたが、「プレイ」を選ぶと画面が真っ白なまま動かなくなってしまいました。

そこで公式のFAQをチェックしてみたところ、SDカードからゲームを読み込む『EverDrive』のようなカートリッジには対応していないと記載されていることがわかりました。これらはハードウェアやFPGAの一部として動作するような設計になっているため、通常のソフトのように扱えないようですね。
SDゲームローダー
SDゲームローダーは、ゲームのプレイや書き換えには対応していません。これらのデバイスは、カートリッジ内部のチップではなくSDカードにゲームデータを保存するため、フラッシュカートリッジとは根本的に異なります。SDゲームローダーは、オリジナルのハードウェアまたは一部のFPGAベースのシステムといったコンソールで動作するように設計されています。SDカードからゲームをロードして実行するには、アクティブなコンソールが必要です。
サポートされていないことが確認されているSDゲームローダー:
EZF Advanceリアルタイムカート
EZフラッシュオメガ
EZフラッシュジュニア
Everdriveデバイス
ただし、特殊な使い方として、『EverDrive』で保存したゲームのセーブデータをオリジナルのカートリッジに転送することはできます。これらはセーブデータの拡張子が異なっていますが、データとしては互換性があるため実現できるようです。

やり方はシンプルで、『EverDrive』のmicroSDカードを取り出して、PCでセーブデータをコピーします。次に『Playback』を起動したあと、転送したい元のカートリッジを差し込みます。あとは、データから先ほどコピーしたファイルを選べばOKです。
このセーブデータを選ぶときですが、拡張子の種類を「All Files」に変更することで、表示されます。その状態でファイルを選択して、アップロードすることができます。


セーブデータを転送後は、そのまま『GB Operator』でも遊べるほか、実機とオリジナルのカートリッジでも、もちろん遊ぶことができます。『EverDrive』ならそのまま遊べばいいじゃんという話もありますが……拡張子などを変更することでその逆もできるようなので、場面によっては活用できることもありそうです。

スマホアプリで偽物の判別と相場をチェック!
PC版のアプリである『Playback』は、偽物の判定という点においてはどちらかというと簡易的な表示になっていました。また、ソフトのリビジョンも表示されず、少々片手落ちです。あえてそうしているのではないか? と思わせたのが、2026年4月にリリースされた専用アプリの『Retrace』です。
こちらはiOS用とAndroid用の2種類が配信されており、いずれも無料で入手することができます。
●スマホ用アプリ『Retrace』の入手先
◆App Store
https://apps.apple.com/gb/app/epilogue-retrace/id6759448117
◆Google Play
https://play.google.com/store/apps/details?id=co.epilogue.retrace

使い方はこれまたシンプルで、スマホと『GB Operator』をUSB Type-Cケーブル(両端Type-C)で接続します。その後、カートリッジをさしこんだ後でアプリから「Analyze Cartridge」を選べばOKです。機能としてはそれだけなのですが、ここで注目なのは表示される項目です。

このカートリッジの判定内容は、大きく分けて3つのパートに分けることができます。まず、上部のアートワークが表示されている部分では、タイトルやメーカー、発売年月に加えて、レーティングが表示されています。
また、カートリッジの容量やリージョンに加えて、PC版の『Playback』では見られなかったリビジョンも確認することができます。

中央は、いわゆる「偽物判定」に関わる部分です。Resultの「Authentic」は本物であるという証明です。「Confidence」はその信頼度を表しており、このカートリッジでは96パーセント本物だと信じてもOKということになります。

これまたスマホのアプリ版でしか見られない情報ですが、このカートリッジの相場も確認することができます。こちらはオンラインと店舗での価格を、箱付きと箱無しでチェックできます。
残念ながら日本の相場とは異なっているため参考程度ではありますが、こうした情報が見られるのも面白いですね!


それじゃ、そもそも偽物の場合、どんな表示になるのか気になるところですが、それがこちら。まず『Playback』上ではタイトル不明として表示され、「非公式カートリッジ」として認識されます(あるいは認識できなカートリッジ)。

しかし、アプリ版のほうはもう少し辛辣です。こちらには、タイトルこそ「Unknown Game」になっていますが、Resultは偽物を表す「Counterfeit」となっており、その信頼度も98パーセントと表示されていました。どうせなら、もっとけたたましいサウンドとかも流れると、より怪しげな雰囲気が増しそうですね(笑)。

トータルでのパフォーマンスはかなり向上
概ね5年ぶりぐらいにこの『GB Operator』をチェックしたのですが、アプリの進化に加えてスマホとの連携も出てきたことで、想像以上に進化していたことに驚かされました。もちろん、単純にPCでカートリッジを挿してお手頃にゲームが楽しめるというところも魅力です。
2026年5月に発売が予定されている、スーパーファミコン版の『Sn Operator』も同様のことができるはずですが、そちらもどんな仕上がりになっているのか楽しみですね! ということで、今回は星4評価としたいと思います。









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