PS Vitaを改造していろいろなエミュレーターやPort版で遊んでみた

PS Vitaを改造していろいろなエミュレーターやPort版で遊んでみた

久しぶりにいろいろといじくり倒したくなったので、ソニーの携帯ゲーム機PS Vitaを中古で入手。本体に改造を施して、エミュレーターを動かしたりPS Vita Port版などを動かして、改めて「PS Vitaってすごいハードだったんだな」と実感しました。

ちなみに、改造の部分に関してはステップ・バイ・ステップで細かく手順はご紹介しません。検索すれば情報はすぐ出てくると思いますが、今回は基本的に下記のサイトをベースに作業を行っています。

●Vita Hacks GuideMain Navigation
https://vita.hacks.guide/

また、中古の本体に最初から入っていた8GBのメモリーカードでは容量が心許なかったので、microSDカードが使えるSD2Vitaメモリーカードアダプターも入手しています。ちなみに、microSDは128GBで2000円前後。SD2Vitaも1000円くらいで入手できました。

●KIOXIA(キオクシア) 旧東芝メモリ microSD 128GB
https://amzn.to/3RGUAxf

●1個バージョンSD2Vita 5.0メモリーカードアダプター
https://amzn.to/4d879du

ということで、今回はこの改造したPS Vitaを利用して、エミュレーターやPS Vita Port版などいろいろと動かして、パフォーマンスをチェックしていきたいと思います。

マルチエミュレーターの『RetroArch』でパフォーマンスをチェック!

【ファミコンエミュレーター】

まずは、定番マルチエミュレーターの『RetroArch』からチェックしてみることに。この『RetroArch』は、エミュレーター本体を“コア”として切り替えて使えるのが特徴です。とりあえずこれがあれば、いろいろなエミュレーターを読み込むことができますからね。というわけで、最初にファミコンのエミュレーターを起動してみましたがこちらはまずまずといった動作です。

エミュレーターは、起動時にFCEUmm、Nestopia、QuickNESが選べます。今回は『スーパーマリオブラザーズ』をリファレンスにしましたが、パフォーマンスに関しては、それぞれのエミュレーターはさほど差が無く、いずれも問題なくゲームを遊ぶことが出来ました。

しかし、デフォルトで設定されているカラーパレットは少し異なっており、FCEUmmとNestopiaはやや空の色が青寄りに。QuickNESは見慣れた紫に近い色合いになっています。ただ、これらは『RetroArch』のオプションでカラーパレットを変更することで好みの色合いが選べるので、好きなものを選んでもまったく問題ないでしょう。

▲デフォルトではカラーパレットも微妙に異なっています。
▲カラーパレット自体は設定で変更可能。
▲好みのエミュレーターとパレットでプレイすることができます。

結果:◎

ゲームボーイカラーエミュレーター

ゲームボーイカラーに対応したコアは、なんと8種類も選ぶことができるという、なかなか贅沢な環境です。今回はその中から、一番上に表示されていたDoubleCherryGBをチョイスしてみました。結論からいうと、特に大きな不満もなく問題なくゲームを遊ぶことが出来ます。

結果:◎

PCエンジン CD-ROM2 エミュレーター

PCエンジンは、通常のHuCARDのゲームではなく、あえてCD-ROM2の『スナッチャー』をプレイしてみました。まず苦労したのが動かすまで。CD-ROM2は当然のことながらbiosファイルが必要になるのですが、これが入れても認識されず。

▲biosの設定で手間取ってしまった。

いろいろと調べた結果、こちらのフォルダに「syscard3.pce」というファイル名に変更して入れておけばいいことがわかりました。

/ux0:/data/retroarch/system

その後ゲームを起動してみたところ、問題なく遊べることを確認。パフォーマンス自体は悪くなく、ゲームを遊ぶことができます。

▲ゲームその物はまったく問題なし!

結果:◎

スーパーファミコンエミュレーター

少々微妙だったのが、スーパーファミコンのエミュレーターです。この辺りのエミュレーターはほぼ問題なく遊べると思っていたのですが、特殊チップのスーパーFXを搭載した『スターフォックス』は、残念ながらフレームレートが低く音切れが発生してしまいます。エミュレーターのコアは4種類選べるのですが、いずれもSnes9x系で、パフォーマンスもほぼ同じでした。

ちなみに、『ゼルダの伝説 神々のトライフォース』でもチェックしてみましたが、こちらはSnes9x 2005 Plusはまーまーいい感じに動いていました。しかし、Snes9x 2010だと、地図を拡大する場面などでフレームが落ちてしまいます。それらも含めて全体的に、いまいちな印象ですね。

結果:△

ゲームボーイアドバンスエミュレーター

コアによって結構差が出たのがゲームボーイアドバンスのエミュレーターです。こちらはgpSPとmGBA、VBA NextとVBA-Mの4つのコアが選べます。まずは定番のmGBAで『逆転裁判』を起動してみたのですが、音切れが発生してひどい状況に。VBA-Mも同じようなパフォーマンスでした。

▲mGBAとVBA-Mはパフォーマンスが低め。

しかし、意外だったのがgpSPとVBA Nextです。前者はかなりリソースの余裕がありそうな感じで、ゲームも快適に遊べます。後者はリソース自体はギリギリですが、パフォーマンス自体はまったく問題なく遊べていました。そのため、PS Vitaで遊ぶときはgpSPでプレイすることをオススメします。

結果:◎

▲今回のテストで最も安定していたコアがgpSPでした。

NINTENDO64は単体エミュレーターでチェック

ついでにNINTENDO64のエミュレーターも試してみようと思ったのですが、RetroArchでは全く読み込めず。しかたがないので、単体のエミュレーターDeadalsX64をダウンロードしてチェックしてみました。肝心なパフォーマンスに関しては、CPU換装前のPOLYMEGAのように、少々マシンパワーが足りないような感じに。

遊べると言えば遊べるものの、音切れも発生するのであまり心地よいプレイ体験ではありませんでした。とくに『ゴールデンアイ 007』は動作も重く、あまりまともにプレイできるとはいいがたいレベルです。

▲4つあるCPUコアのひとつが常時100パーセント近くに。

しかし『ゼルダの伝説 時のオカリナ』は、動作は軽いとはいえないもののゲームその物はなんとか遊べる印象でした。また、起動時にちょくちょくエラーが出てプレイできない状態になることもありました。その都度再インストールしなければならないので、どうしても安定しにくい印象です。

▲起動時にちょくちょくエラーが発生!?

結果:△

まんまPSPとしても使えるAdrenaline

と、ここまでが一般的なエミュレーターです。これとはひと味違ったプレイ体験ができるのがPSPとPlayStationです。PS Vitaは、UMDこそ再生できないものの、元々ハードとソフトの両軸でPSPのソフトが動かせるようになっています。それを活用したアプリがAdrenalineです。

▲Adrenalineを起動すると、ほぼPSPに。

つまり、PS VitaなのにほぼPSPそのまんまといった使い方ができるというわけですね。実際にいくつかPSPのゲームを動かしてみましたが、プレイした範囲ではパフォーマンス自体は十分な印象です。

▲PSP版の『勇者のくせになまいきだ。』。
▲こちらはPSP版の『パタポン』。

さらにAdrenalineを利用してPS1のゲームも快適に遊ぶことができます。こちらはあらかじめ.PBP形式のファイルに変換しておく必要がありますが、ゲームプレイ自体は全く問題ありません。それにしても、スーファミやゲームボーイアドバンスでパフォーマンスが出なかったものと、同じマシンとは思えないですね。

▲PS VitaのPSPで遊ぶPS1の『リッジレーサー』。
▲こちらはPS1の『ポリスノーツ』。

ディアブロのVita Port版を試す!

ここまでは主に、PS Vitaにおけるエミュレーター関連のパフォーマンスをチェックしてきました。ここからは、Portと呼ばれるものについてパフォーマンスをチェックしていきたいと思います。このPortというのは、ざっくりいうとPCゲームなどを別ハード向けに移植したものです。

●ディアブロのVita Port版
https://github.com/diasurgical/DevilutionX

といっても、アプリ単体で動かせるというわけではなく、少なくとも元のゲームのファイルが必要です。それらを利用して、PS Vitaでも遊べるようにしたというわけですね。

このPS Vita用のPortはいくつか出ているのですが、まずはど定番の『ディアブロ』から試してみました。こちらは、devilutionXというものを利用します。セットアップ自体はひと手間掛かりますが、驚くべきところは日本語にも対応しているところ。

実は当時日本でもPC版の『ディアブロ』が売られていましたが、販売元であるソースネクストがブリザード・エンターテイメントに日本語化をしたいと問い合わせたところ、テキスト部分のソースが分離されていなかったため、できなかったという経緯があります。

そのため、日本語でリリースされたのはPlayStation版のみとなっていたのです。それが時を経て日本語で遊べることに思わず感動してしまいました。

このPS Vita Portですが、ひとつだけ気を付けたいのは、デフォルトの状態では背面のタッチパッドにキーがアサインされてしまっているところです。これが意図せず触れてしまい、どうでもいいときに装備が開いたりするのはかなりうざいので、パッドのアサインで無効にしておくといいでしょう。

ゲームプレイ自体はかなり快適に遊ぶことが出来ます。なによりも、いつでもどこでも『ディアブロ』が遊べるようになるというのは素晴らしいですね。

ポスタルのVita Port版を試す!

初代『GTA』がリリースされた頃、もうひとつアンモラルなゲームがこの世に登場しました。それが、『ポスタル』というゲームです。こちらは90年代のアメリカで発生した暴力的な事件と、それを消費する社会全体をテーマにした作品になっています。簡単にいうと、プレイヤーは頭のおかしな人になり、警官だろうが一般人だろうが、辺り構わずコ○シまくるという内容です。

●PostalのVita Port版
https://github.com/Rinnegatamante/PostalVita

ちなみにオリジナルのゲームは、今遊ぶとかなりキー配置に癖があるのですが、このPS Vita版も少し癖があり、銃を撃つといったボタンは配置されておらず、右スティックで狙うことで銃を撃つことができます。ショットガンなど様々な武器も利用でき、こちらも簡単に切り替えながらプレイすることが可能です。

意外と難易度も高いのですが、妙な中毒性もあり、何度も繰り返し遊びたくなるゲームとなっています。

なんとCupheadも快適に遊べちゃう!?

今回、いろいろなPS Vita Portをリサーチしているときに、一番驚かされたのが『Cuphead』にも対応していたところでした。さっそくセットアップしてみたのですが……たしかにまったく問題なく遊ぶことができます。

●Cuphead for PS Vita
https://github.com/PatnosDD/Cuphead-PS-VITA

正直ゲームはそこそこ難易度が高く、過去に遊んだときはまったくクリアできなかったのですが、今度こそ先のステージに進めるように頑張ってみたいと思います(笑)。ちなみに、『ディアブロ』と『ポスタル』はGOGで買ったものがあったのですが、こちらは所有していなかったのでSteamで改めて入手することに。価格は1980円でした。

ゲーム自体は想像以上に快適に遊ぶことができ、PCでプレイしているときとさほど大きな差も感じられませんでした。また、ちょっとした隙間時間にも遊びやすいタイトルなので、こうした携帯ゲーム機との相性も良さそうです。

ざっくりと、改造したPS VitaでエミュレーターやPortなどのパフォーマンスをチェックしてきました。改造自体の是非はあるかと思いますが、ノーマルの状態よりも遥かにできることも多くなり、また、ゲーム機としての隠された能力が引き出されたような感じもします。

次回は、ゲームそのものではありませんが、さらにこの改造したPS Vitaを活用するアイテムなどについてご紹介していきたいと思います。

ABOUT US
アバター画像
retrogamer