なんと幻の日本語化にも対応!? PC版初代『ディアブロ』をRG353Pに入れて遊んでみた【情報アップデート】

なんと幻の日本語化にも対応!? PC版初代『ディアブロ』をRG353Pに入れて遊んでみた

先日ご紹介したAnbernicの新型中華エミュ機『RG353P』ですが、こちらの特徴はLinuxとAndroidの両方のOSに対応しているところです。ってことは、いつものようにPC版『ディアブロ』もインストールして遊べるんじゃ? ってことで、さっそく試してみることに。

●Anbernic『RG353P』の購入ページ

やりかたは以前『Retroid Pocket 2+』でご紹介した方法とほぼ同じです。毎回おなじみの『DevilutionX』というプログラムを利用します。まずはGithubにアクセスして、最新のリビジョンをダウンロード(Android版は「devilutionx-android.apk」というファイル)しておきましょう。

●DevilutionXのダウンロード
https://github.com/diasurgical/devilutionX/releases

devilutionx-android.apkのインストール

先ほどダウンロードした「devilutionx-android.apk」は、microSDカードのルートに入れており、インストールしておきましょう。インストールするときは、カードスロット2にmicroSDカードをさしたほうがわかりやすいかもしれません。

Androidのホーム画面から「ファイル」と書かれたアプリを選んで起動。左上の三本線のアイコンをタップしてメニューを表示させて、左側に並んだリストの中から「SDカード」を選択します。

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▲「ファイル」アプリを起動。
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▲「SDカード」を選択しましょう。

すると、先ほどの「devilutionx-android.apk」が表示されているので、そちらをタップするとインストールが開始されます。

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▲「devilutionx-android.apk」をタップしてインストールしましょう。
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ゲームファイルと日本語化ファイルをコピー

上記のファイルだけではゲームを動かすことはできません。『ディアブロ』の製品版のゲームフォルダから、「DIABDAT.MPQ」というファイルをコピーする必要があります。こちらのファイル自体は、オリジナルのCDから入手することもできるほか、GoG.comで販売されている『Diablo』を購入して、そこから入手することも可能です。

『RG353P』では、カードスロット1に最初から付属してきたmicroSDカードが入った状態だとLinuxとして起動します。そこで、とりあえずそちらは抜いておき、新たに32GBのmicroSDカードを用意。FAT32でフォーマットした後で、Android/data/org.diasurgical.devilutionx/filesという構造でフォルダを作り、その中に「DIABDAT.MPQ」をコピーしておきます。

ちょっと勘違いしていましたが、正確には「RG353P>内部ストレージ>Android/data/org.diasurgical.devilutionx/files」「DIABDAT.MPQ」をインスールする必要があります。

USB(OTGではないほう)でPCと接続してファイルをコピーするのですが、あらかじめ設定の「システム」の中にある「開発者向けオプション」を有効にし、USBデバックを有効にしておく必要があります。

「開発者向けオプション」はデフォルトの状態では表示されていないため、設定>デバイス情報の一番下にあるビルド番号を複数回(7回ぐらい?)タップして有効にしておきましょう。

その状態でUSBでPCと接続し、設定>接続済のデバイス>USBを選び「ファイル転送」を選択しましょう。ちなみにWindows11では接続が非常に不安定でしたが、Windows10のノートPCでは安定して接続状態を保つことができました。

日本語化ファイルの入手

さて、今回は1.4.0にバージョンアップしたことで、なんと日本語化も行われています。といってもそのままでは対応しておらず、下記から「fonts.mpq」というファイルをダウンロードして、先ほど「DIABDAT.MPQ」をコピーした場所と同じところに入れておく必要があります。

●fonts.mpqの入手先
https://github.com/diasurgical/devilutionx-assets/releases/download/v2/fonts.mpq

これですべての準備は完了です! Androidのホームから「DevilutionX」を選んで起動しましょう。最初にフィルチェックを選択する必要があります。ちなみに、製品版の『ディアブロ』が無い場合は、GOGのシェアウェアバージョンをインストールすることもできます(初稿の記事では間違ってこちらで作成していました)。

シェアウェアの制限は、2面までしかプレイ出来ず、NPCの会話も表示されないところです。

なんと幻の日本語化にも対応!? PC版初代『ディアブロ』をRG353Pに入れて遊んでみた

ちなみに『Retroid Pocket 2+』でご紹介したときは1.3.0でしたが、現在は1.4.0にアップデートされていました。Android版ではオートバックアップなどにも対応されるようになりましたが、それよりもなによりも注目なのが日本語の翻訳がサポートされてたところです。

オリジナルのPC版『ディアブロ』が日本で発売されたとき、PCゲームであるにもかかわらず、当時かなりの人気を集めました。そうしたこともあり日本語化するという話も出ていましたが、プログラムのコードがローカライズしやすいようにテキストが分けて作られておらず、残念ながら実現しなかったという経緯があります。

その結果、唯一初代『ディアブロ』の日本語化が実現したのが、PlayStation版のみとなってしまいました。

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操作性はかなり向上! 日本語は対応したもののメッセージはシェアウェアに?

さっそくゲームを起動してみたところ、やはり驚いたのは何もせずにいきなりメニューが日本語化されているところでした。NPCとの会話もバッチリ日本語化されており、ストーリーも知りたいプレイヤーにとってはありがたい仕様になっています。

もちろん商品については、すべてのアイテムが日本語で表記されています。

なんと幻の日本語化にも対応!? PC版初代『ディアブロ』をRG353Pに入れて遊んでみた
▲メニューもしっかりと日本語化されています。
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▲GOGの体験版でプレイすると、会話は表示されず。
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▲製品版ではこのようにしっかりと会話も表示されます。
なんと幻の日本語化にも対応!? PC版初代『ディアブロ』をRG353Pに入れて遊んでみた
▲アイテムは購入可能で、表示も日本語化されています。

やや慣れは必要なものの、ゲームプレイ自体はかなり向上している印象です。たとえばオートマップを表示したいときは、Lボタンを押し込むだけでOKです。レベルアップ時などは再度Lボタンを押してマップを非表示にすることで、カーソルが動かせるようになります。Androidということもあり、画面タップも併用することができるのもメリットといえるでしょう。

トータルで携帯ゲーム機で『ディアブロ』を遊ぶ環境としては、なかなかいい感じでした。

なんと幻の日本語化にも対応!? PC版初代『ディアブロ』をRG353Pに入れて遊んでみた
▲マップはLボタン押し込みで表示可能。
なんと幻の日本語化にも対応!? PC版初代『ディアブロ』をRG353Pに入れて遊んでみた
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▲もちろんアイテムの変更なども自由自在。
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高島おしゃむ
ライター/編集者。コンピューターホビー雑誌「ログイン」の編集者を経て、1999年よりフリーに。 現在はゲームやホビー、IT、XR系のメディアを中心に、イベント取材やインタビュー、レビュー、コラム記事などを執筆しています。