PCゲームを配信しているサイトはいくつかありますが、そのうちのひとつがマイクロソフトが提供している『Xbox Game Pass』です。つねに100タイトル以上のゲームが遊び放題となっていることもあり、とくにXbox Series X/Sを購入したユーザーにとっては必須ともいえるサービスとなっています。
この『Xbox Game Pass』では3つのプランが用意されていますが、月額1100円の「ULTIMATE」ユーザーが利用出来るサービスが『Xbox Cloud Gaming (Beta)』です。こちらはその名の通り、ゲームをインストールするのではなくクラウド経由で遊べるというもの。今回はそれを『Steam Deck』で利用するためのセットアップをご紹介してきます。
●Xbox Game Pass
https://www.xbox.com/ja-JP/xbox-game-pass
ブラウザアプリの『Edge』を『Xbox Cloud Gaming』にする!?
まず概要を把握しておかないと、なんでこんなことするんだ? となりそうなので、そちらをご紹介しておきます。簡単にいうとマイクロソフトのブラウザアプリである『Edge』を入手して、それを設定を少し変更するといった感じです。
まずは『Steam Deck』をデスクトップモードに切り替えて起きましょう。アプリストアを起動して、検索から「Edge」を探してインストールします。
インストールが完了したら、ブラウザ(EdgeじゃなくてもOK)で下記のサイトを開きます。
●Xbox Cloud Gaming in Microsoft Edge with Steam Deck
https://support.microsoft.com/en-us/topic/xbox-cloud-gaming-in-microsoft-edge-with-steam-deck-43dd011b-0ce8-4810-8302-965be6d53296
下記の画像の赤枠部分が折りたたまれているので、クリックして開きます。
下記の文字列が書かれた部分を選択してコピーしましょう。
flatpak --user override --filesystem=/run/udev:ro com.microsoft.Edge
邪魔ならばブラウザは最小にしておきます。続いて、ウィンドウズメニューのようなモノをクリックして、検索から「ko」と入力。「Konsole」を選んで起動します。
『Konsole』が立ち上がったら、先ほどコピーした文字列をペーストしてエンターを押します。これで『Edge』でコントローラーのサポートがアンロックされました。終わったら『Konsole』は閉じてもOKです。
次にSteamアプリに『Edge』を登録します。Steamアプリの上部にある「ゲーム」から、「非Steamゲームをマイラブラリに追加」を選択しましょう。
リストが表示されるので、その中から「Microsoft Edge」を探しだし、チェックを入れて「選択したプログラムを追加」を選びます。
左側のリストに『Microsoft Edge』が追加されるので、見つけて選択します。「管理」の中にある「プロパティ」を選んで開きましょう。
ショートカットが開きますが、その中にある「起動オプション」にコードを追加します。
ここでふたたび先ほどの「Xbox Cloud Gaming in Microsoft Edge with Steam Deck」のページに戻ります。さっきコピーしたところよりも少し下にある下記のコードをコピーします。
--window-size=1024,640 --force-device-scale-factor=1.25 --device-scale-factor=1.25 --kiosk "https://www.xbox.com/play"
ふたたびSteamアプリに戻り、さきほどのショートカット内にある「起動オプション」の文字列の後ろに追加する形でコピーしたコードを貼り付けます。このとき、必ず行の最後に半角スペースを空けてからコピーしてください。
準備としてはこれで整いましたが、同じ「ショートカット」内にある「Microsoft Edge」の文字列を「Xbox Cloud Gaming」に変更しておきます。
設定はひとまずこれで完了です。
アートワークの設定
このままでも遊べますが、はやりアートワークが設定されていないとさみしい感じに見えます。マイクロソフトのオフィシャルでもアートワークが用意されているので、まずはそちらを入手しておくといいでしょう。
設定に関しては、以前ご紹介した記事に詳しく書いてあるのでそちらを参考にしてみてください。
●「Xbox Cloud Gaming」のアートワーク素材
https://aka.ms/EdgeXboxDeckArt
今も出来るのか試していませんが、別サイトで「Xbox Game Passを2万3000円以上もお得に利用出来るウラワザ」というのをご紹介しているので、興味がある方はチェックしてみてください。
●【2022年春】Xbox Game Passを2万3000円以上もお得に利用出来るウラワザ
https://fpslash.com/?p=12307
『Xbox Cloud Gaming (Beta)』の実力はいかに!?
なんとかセットアップが終わったら、さっそくゲームをプレイしてみましょう。ちょっとだけ気になるのはこのサイト、表示が英語表記になってるところなんですよね。とりあえずゲームを起動してみたところ、とくに英語版に切り替わっているということもなく、普通にプレイすることができました。
『ペルソナ5 ザ・ロイヤル』は、クラウドであるということをまったく感じさせないほど快適にプレイ出来ます。このゲームはアニメその物といったカットシーンも多数登場しますが、そうした場面でもタイリングなどは確認できず、普通に遊べることに驚きました。
次に試したのは、レゴのキャラクターでスター・ウォーズの全エピソードが楽しめるアクションゲームの『レゴ(R)スター・ウォーズ/スカイウォーカー・サーガ』です。概ね内容を知っていたので比較対象としてプレイしましたが、やはりこちらも快適に遊ぶことができました。
マイクロソフトは数年前から、OSの会社ではなくクラウドの会社になったと主張していますが、その技術力の高さがこちらのサービスにも思う存分活かされているようです。以前はクラウドゲーミングというと、途中で落ちてしまうなどまともに遊べないものばかりといった感じでしたが、これぐらいのクォリティなら十分すぎるといえます。
バトルネットやEpic Gemesなどと違って、ネイティブのアプリは落とせませんが、PCゲームが遊べる幅が広がるのはスバラシイですね!