『ゲームボーイプレーヤー』はやっぱりラグいのか? 実機やほかの互換機を含めて徹底検証

『ゲームボーイプレーヤー』はやっぱりラグいのか? 実機やほかの互換機を含めて徹底検証

ここのところゲームボーイ関連の話題が賑やかです。IPS液晶化や、ゲームボーイコンソライザー、3月にHyperkinより発売されるゲームボーイ互換機『RetroN Sq』や、AnalogueのFPGA携帯ゲーム互換機『Pocket』などなど。

そこで今回は、ゲームボーイ互換機のラグについて注目。とくにラグが大きいと言われるゲームキューブの『ゲームボーイプレーヤー』を中心に、その他の互換機とも比較を行っていきます。

『ゲームボーイプレーヤー』はやっぱりラグいのか? 実機やほかの互換機を含めて徹底検証

この『ゲームボーイプレーヤー』は、任天堂のゲームキューブ用の周辺機器です。ゲームボーイとゲームボーイカラー、ゲームボーイアドバンスのソフトを、ゲームキューブで遊べるようにしたものといった感じですね。

スーパーファミコン向けに『スーパーゲームボーイ』と呼ばれるものが売られていましたが、そちらとの違いはエミュレーターではなくゲームボーイアドバンスと同じ環境をハード的に再現できるところです。

それ自体は素晴らしいものですが・・・・・・当時から話題になっていたのが、その入力の遅延でした。実際に実機でチェックして見たところ、たしかに大きくラグを感じるソフトがありました。

その中のひとつが、ゲームボーイカラー用の『ポケモンピンボール』です。コントローラーでフリッパーを動かしたときに、タイミングがずれて思うように動かせない感じがします。

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▲携帯ゲーム用ソフトとしては、初めて振動機能を搭載した『ポケモンピンボール』。ゲームボーイカラーに挿すと、ガジェット感がすごい。

逆に、あまりラグを感じないゲームもあります。たとえばカプコンが移植した『ゼルダの伝説神々のトライフォース』では、ゲームプレイに支障を感じることはありませんでした。これらはあくまでも感覚的なものであるため、実際にどれぐらいの遅延があるのかチェックしてみることに。

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ラグの検証方法について

まずはラグの検証法について。今回は、『ゲームボーイプレーヤー』を取付けたゲームキューブにHDMI出力できるGCHDを接続。それをHDMI経由でLepowの液晶モニターに出力しています。

GCHDは初代のバージョンですが、ラグ無しで映像出力が可能。ディスプレイの応答速度は5msです。映像はパナソニックのW590Mで撮影し、フォトショップでコマごとに確認をしています。

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GBA『ゼルダの伝説神々のトライフォース』

まずは、ゲームボーイアドバンス用のソフト『ゼルダの伝説神々のトライフォース』から検証を行っていきます。こちらは、『ゼルダの伝説 神々のトライフォース&4つの剣』として発売されたもので、ふたつのソフトがこれ1本で遊ぶことができるタイトルです。

■実機ゲームボーイアドバンス

実機のゲームボーイアドバンスでは、ボタンを押してから2フレーム目にアクションが開始されました。

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▲実機のゲームボーイアドバンス。

■ゲームボーイプレーヤー

続いて、『ゲームボーイプレーヤー』。こちらは、ボタンを押してから6フレーム目でアクションが開始されています。実際にゲームを遊んでいるときはわかりませんでしたが、意外にもラグは大きいようです。

ゲームキューブのコントローラー自体が、ボタンのストロークが長いため余計に遅く感じてしまうのかもしれません。

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▲ゲームボーイプレーヤーでのチェック。

■レトロフリーク

次に『レトロフリーク』でもチェック。こちらはボタンを押してから、なんと8フレーム目でアクションが開始されました。まさか、『ゲームボーイプレーヤー』よりもラグが大きいとは。

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▲最もラグが大きかったレトロフリーク。

■MiSTer

今のところ唯一のFPGA互換機ということで、『MiSTer』のゲームボーイアドバンスコアでもチェックしてみることに。こちらは、ボタンを押してから5フレーム目でアクションが開始されました。ちなみに無線のコントローラーでチェックを行いましたが、その後有線でも確かめてみたところ同じ結果が出ています。

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▲MiSTerのゲームボーイアドバンスコアのテスト結果。
実行機種テスト結果
実機ゲームボーイアドバンスボタン押から2フレーム目でアクション開始
ゲームボーイプレーヤーボタン押から6フレーム目でアクション開始
レトロフリークボタン押から8フレーム目でアクション開始
MiSTerボタン押から5フレーム目でアクション開始

GBC『ポケモンピンボール』

体感的にラグがひどく感じたゲームボーイカラーの『ポケモンピンボール』も、同様にチェックしてみました。こちらは上記に加えて、ゲームボーイカラーの実機とスーパーファミコンの『スーパーゲームボーイ2』でもチェックしています。

ちなみに、『スーパーゲームボーイ2』とは別に『スーパーゲームボーイ』という商品もありますが、こちらは実機より約2.4パーセント速くなってしまうようですが、『スーパーゲームボーイ2』ではそれらが修正されています。

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▲左が初代『スーパーゲームボーイ』で右が2代目『スーパーゲームボーイ2』。

『スーパーゲームボーイ』も所有しているものの、動作が不安定だったため今回は『スーパーゲームボーイ2』のみでチェックを行っています。スーパーファミコンから液晶モニターへの出力は、ラグのない『RAD2X』ケーブルを使用しています。

■実機ゲームボーイカラー

実機のゲームボーイカラーは、ボタンを押してから4フレーム目でフリッパーが動きます。やはりオリジナルのゲーム機ということもあり、ゲームボーイアドバンスよりも、レスポンスがいいようですね。

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▲実機のゲームボーイカラーのテスト結果。

■実機ゲームボーイアドバンス

実機のゲームボーイアドバンスは、ボタンを押してから7フレーム目でフリッパーが動きます。もしかしたら、ゲームボーイとゲームボーイカラーのソフトに関しては、ややラグっぽい可能性も?

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▲実機ゲームボーイアドバンスのテスト結果。

■ゲームボーイプレーヤー

続いて『ゲームボーイプレーヤー』。こちらは、ボタンを押してから11フレーム目でフリッパーが動きました。たしかにラグいですね。

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▲枚数からもよくわかる、ゲームボーイプレーヤーの入力ラグ。

■レトロフリーク

次は『レトロフリーク』。こちらは、ボタンを押してから8フレーム目でフリッパーが動きました。『ゲームボーイプレーヤー』よりは、パフォーマンスはましのようです。

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▲レトロフリークのテスト結果。

■MiSTer

『MiSTer』のゲームボーイコアは、ボタンを押してから6フレーム目でフリッパーが動きました。結果はまずまずといったところでしょうか。

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▲MiSTerのゲームボーイコアのテスト結果。

■スーパーゲームボーイ2

『スーパーゲームボーイ2』は、ボタンを押してから7フレーム目でフリッパーが動きました。実機のゲームボーイアドバンスとほぼ同等といったところですね。

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▲スーパーゲームボーイ2のテスト結果。
実行機種テスト結果
実機ゲームボーイカラーボタン押から4フレーム目でフリッパーが動く
実機ゲームボーイアドバンスボタン押から7フレーム目でフリッパーが動く
ゲームボーイプレーヤーボタン押から11フレーム目でフリッパーが動く
レトロフリークボタン押から8フレーム目でフリッパーが動く
MiSTerボタン押から6フレーム目でフリッパーが動く
スーパーゲームボーイ2ボタン押から7フレーム目でフリッパーが動く

ゲームボーイプレーヤーのラグ回避方法

この『ゲームボーイプレーヤー』のラグですが、実はその原因を引き起こしているのはハードウェアではなく付属の『ゲームボーイプレーヤー スタートアップディスク』でした。海外ではそれを回避するために、『ゲームボーイインターフェイス』というツールを利用して、このディスクを使わずに極力ラグを減らす方法が公開されています。

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▲『ゲームボーイプレーヤー』を利用するために欠かせないソフトですが、まさかこれが足かせになっていたとは!?

●RetroRGBのGame Boy Interface紹介記事
https://www.retrorgb.com/gameboyinterface.html

今回は導入方法は割愛しますが、こちらでもチェックしてみました。その結果、『ゼルダの伝説神々のトライフォース』はボタンを押してから3フレーム目でアクションが開始され、ほぼ実機のゲームボーイアドバンスと遜色ない程度にラグを軽減することができました。

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▲ゲームボーイインターフェイスを利用した『ゼルダの伝説神々のトライフォース』のテスト結果。

また、『ポケモンピンボール』のほうは、ボタンを押してから7フレーム目でフリッパーが動きました。こちらも、ほぼ実機のゲームボーイアドバンスと同等のパフォーマンスになりました。

『ゲームボーイプレーヤー』はやっぱりラグいのか? 実機やほかの互換機を含めて徹底検証

今年はいろいろなゲームボーイ関連機器が出るので、今回のテスト結果がひとつの指標となりそうです。

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高島おしゃむ
ライター/編集者。コンピューターホビー雑誌「ログイン」の編集者を経て、1999年よりフリーに。 現在はゲームやホビー、IT、XR系のメディアを中心に、イベント取材やインタビュー、レビュー、コラム記事などを執筆しています。