特殊チップを搭載した『スーパーファミコン』のゲーム――その種類と特徴を徹底解説！

『スーパーファミコン』で発売されたゲームの中には、特殊なチップを搭載したものがいくつか含まれています。そうした特殊チップは大きく分けて、8種類。こちらでは、そのチップの特性とタイトルについてご紹介していきます。

目次

1. DSP
2. CX4
3. SA-1
4. S-DD1
5. S-RTC / X-RTC
6. SPC7110
7. ST
8. SuperFX
9. OBC-1

DSP

NECが開発したチップを基にした、高速ベクトル演算や2軸回転等の疑似3D演算を行うためのプロセッサです。バグ修正や動作クロック数の違いなどで1～4までのバージョンがあります。

CX4

カプコンが開発したコプロセッサ。ワイヤーフレームのエフェクトや、回転・縮小・拡大といった機能の強化のためのチップです。

SA-1

『スーパーファミコン』の本体に採用されているCPUと似ているチップ。より高いCPUパワーが必要なときに利用されていました。

S-DD1

グラフィックデータの圧縮と解凍を行うために利用されたチップ。

S-RTC / X-RTC

ゲーム内の時間で変わるイベントなど、内部時計用に使われたチップ。バッテリーバックアップの電源を利用して機能するようになっています。

SPC7110

エプソンが開発したコプロセッサ。データの圧縮などに利用されていました。

ST

セタが開発したチップ。AI（人工知能）の演算処理で利用されています。

ST010

『エキゾースト・ヒートII』に搭載。一般的な機能と敵の車のAI処理に使用されてます。こちらには10Mhzで動作するNEC µPD96050 DSPが含まれています。

ST011

『早指し二段森田将棋』のAI機能に採用されている特殊チップ。15Mhzで動作するNEC µPD9605も含まれています。

ST018

『早指し二段森田将棋2』のAI機能に使用されている特殊チップ。21.47Mhz、32ビットのARMv3 プロセッサです。

SuperFX

任天堂の関連会社A/N Softwareが開発したコプロセッサ。ポリゴン表示など3Dグラフィック機能を強化するために使用されています。

OBC-1

日本未発売のタイトルとして、スーパースコープ用の『Battle Clash』と『Metal Combat: Falcon’s Revenge』の2本のみに使用されている特殊チップ。主にスプライト操作に利用されています。

ABOUT US

高島おしゃむ

ライター/編集者。コンピューターホビー雑誌「ログイン」の編集者を経て、1999年よりフリーに。 現在はゲームやホビー、IT、XR系のメディアを中心に、イベント取材やインタビュー、レビュー、コラム記事などを執筆しています。