FPGAでハードウェアをそのまま再現するというアプローチ。究極のメガドライブ互換機Analogue『Mega Sg』レビュー

FPGAでハードウェアをそのまま再現するというアプローチ。究極のメガドライブ互換機Analogue『Mega Sg』レビュー

○○ミニなど往年のレトロゲーム機にソフトをたっぷり詰め込んだミニゲームシリーズが各社から発売されるなど、実機だけではなくここにきてレトロゲームの遊び方の幅も大きく広がってきました。

様々なところから互換機も発売されていますが、今回ご紹介する『Mega Sg』は、ひとつのカテゴリーに分類されそうな思想を持って作られたゲーム機です。

廉価版の互換機を除けば、ここ最近主流となっていたのは、『レトロフリーク』や『POLYMEGA』といったソフトウェアベースのエミュレータを採用したものです。実機と比較した場合の互換性や再現性という部分ではやや劣るものの、ゲームソフトを取り込み自分だけのライブラリーを作り上げてゲームを楽しむことができるという利便性に優れているところが魅力となっています。

いわば、そうしたソフトウェアベースエミュレータを搭載した互換機がiTunesであるとしたならば、この『Mega Sg』は、単発の高級レコードプレーヤーのような存在です。そして、それを実現しているのが「FPGA」と呼ばれる半導体チップです。

FPGAでハードウェアをそのまま再現するというアプローチ。究極のメガドライブ互換機Analogue『Mega Sg』レビュー
▲『Mega Sg』では、アルテラのFPGA『Cyclone® V』が採用されています。

「FPGA」とは、Field Programmable Gate Arrayの略語で、論理回路の構造を繰り返し再構築できる半導体チップのことを指しています。『Mega Sg』では、『メガドライブ』で使われている回路をこのFPGAの中で再現するという手法が採用されているのです。

ソフトウェアベースのエミュレータでは、サウンド面がやや弱くなってしまうという傾向がありますが、こちらはいわばハードウェアエミュレーションともいえる手法で作られており、元のゲーム機の再現性も高いというのが特徴となっています。

FPGAを介して各システムを再現するために、数千時間かけて設計。システムのコア機能は、高度なFPGAであるアルテラの『Cyclone® V』に直結されています。これにより、一切のソフトウェアエミュレーションなしでメガドライブの機能を再現。HDMIで1080pの高画質で映像の出力ができるほか、もちろんラグもまったくありません。2180以上もの『メガドライブ』『ジェネシス』『マスターシステム』のゲームソフトと互換性を実現しています。

似たような機種は他にもあり、同じAnalogueからは、高級ファミコンとして話題を呼んだ『Nt mini Noir』のほか、スーパーファミコン互換機の『Super Nt』などもあったのですが、残念ながらそれらはすでに売り切れ状態。海外のオークションサイトでは10万超えで取引されるプレミア価格なってしまっていました。そこで、唯一購入可能だった『Mega Sg』のJPNカラーを入手しています(カラーバリエーションはいくつかあるものの、物としては同じ)。

注文後わずか3日で到着!?

ちなみに『Mega Sg』を注文したのは3月30日だったのですが、なんと驚くことに4月1日の17時には自宅に届けられるという、超高速で配達されました。価格は本体が$189.99USDと送料$49.99USDの合計2万7162円で、注文フォームも日本語に対応しており、住所などもそのまま日本語で入力しても問題ありませんでした。

●Analogueのストアページ
https://www.analogue.co/store/

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シンプルながら高級感溢れるパッケージ。付属品も所有欲を満たしてくれる満足感

さて、実際に届いたパッケージですが、マットな黒の箱にステッカーが貼られただけのシンプルな構造になっています。中に入っていたのは、本体のほか、マニュアルとHDMIと電源供給用のUSBケーブル、日本向けの電源変換アダプター、マウスパッドとしても使えそうなクッション性の高いメガCD用のスペーサー、そしてマスターシステム用のアダプターです。

『セガ・マークIII』と『ゲームギア』、『SC-3000シリーズ』のゲームが遊べるカートリッジも販売されていましたが、残念ながらこちらはすでに売り切れ状態となっていました。

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正面は、電源とリセットボタン、ふたつのコントローラーポートと、ヘッドフォン端子が設置されています。背面には、HDMIと電源用のUSB端子があるだけというシンプルさ。右側面にはメガCDと接続するためのスロットが用意されており、反対側の左側面にはファームウェアアップに使用するSDカードスロットが用意されています。

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▲メガCD用のスロットは取り外し可能。
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▲SDカードスロットはファームウェアのアップデートのときのみ使用。
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▲メガドライブとのサイズ感。
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▲『メガドライブミニ』と比較すると若干大きい程度。

コントローラーは別売り。オススメは互換性のあるワイヤレスコントローラー

このパッケージにはコントローラーは付属しておらず、実機のメガドライブのコントローラーもそのまま使えますが、公式サイトで紹介されていたのが『8BitDo M30 Gamepad w/ 2.4g wireless receiver』でした。一緒に購入しようとしたところ、米国のアマゾンに飛ばされてしまったので、ためしに日本のアマゾンで探してみたところ同様の商品があったため、そちらを注文しました。

しかし、ここ失敗。届いたコントローラーはレシーバーが別売りになっていたのです。別売りのレシーバーも売られていたのですが、それとほぼ同じような値段でレシーバー込みの商品『8BitDo M30 2.4G Wireless GamePad for MD ブラック 【メガドライブ/SWITCH(有線)用コントローラー】 』が売られていたので、そちらを買い直しています。

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▲中身はコントローラーとメガドラ用の専用レシーバー、充電とPCまたはNintendo Switchに有線で接続するためのUSBケーブルが付属。

『Mega Sg』の質感もなかなか高いのですが、こちらのコントローラーもそれに劣らずしっかりとした作りになっており、手にもなじみやすいです。もちろん、通常の『メガドライブ』でも使用することができます。

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▲ペアリングなども不要ですぐに使えるところが便利。充電時間は1~2時間で、約35時間の連続使用が可能。ちなみにレトロフリークには対応していないそうです。

幻の未発売ゲーム『Hardcore』が23年ぶりに日の目を見る

本体には、1994年にDigital Illusions(DICE)が99パーセントまで完成させていたにもかかわらず発売されなかったジェネシス向けのアクションゲーム『Hardcore』が収録されています。本作は宇宙が舞台のスリラーアクションゲームで、ゲームそのものはオリジナルのままですが法的な問題から名称が『Ultracore』に変更されています。

高級感溢れるマスターシステムアダプター

付属のマスターシステム用のアダプターは、スケルトンでなかなか高級感溢れる仕様になっています。黒字に金の文字が印刷されており、ちょっと高級オーディオのような雰囲気がありますね。

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ということで、ソフトが届いたので試してみようとしたところ・・・・・・ピンの数が合わないというか、ケースのサイズが合わない!? どうやら、海外仕様のものにしか対応していないようです。

ちなみに、今回購入することができなかったゲームギアの変換アダプターに不具合があるらしく交換対応していいるそうなのですが、この付属のものと勘違いして公式に問い合わせてしまいました。すぐに間違っていたことに気が付き誤りのメールを送ったところ、「そんなことよりコンソールは無事届いているか?」と聞かれたので、「無事に届いています。ありがとう!」というやりとりをしています。

メニューでセッティングも可能

『Mega Sg』のスイッチを入れると、Analogueのロゴが表示された後メニューが表示されます。「Run Cartridge」を選べば、ゲーム機に挿したソフトをプレイできます。「Play Ultracore」では、本機に収録されているアクションゲーム『Ultracore』がプレイ可能です。本体のセッティングは「Settings」で行い、「Tools」ではチートコードの入力とコントローラーの反応テストが行えます。

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デフォルトのフォントがかなり見にくいので、下記で設定を変更。フォントの組み合わせで、自分が読みやすく感じるものを選ぶようにするといいでしょう。

SETTINGS>SYSTEM>MENU OPTION>FONT

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▲チェックをいろいろと入れることでフォントのスタイルも変化します。

また、下記にアクセスしてハードウェアのリージョンを「JAPAN」に変更しておきます。6ボタンがお好みではないときは、ここで「Force 3 Button Mode」にチェックを入れることで変更も可能です。

SETTINGS>SYSTEM>HARDWARE

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デフォルトの設定ではメニューが表示されますが、従来のゲーム機同様にいきなりゲームをスタートさせたい場合は、下記にアクセスして「Title -> Cartridce」にチェックを入れればOKです。

SETTINGS>SYSTEM>HARDWARE>STARTUP OPTIONS

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VIDEOの設定項目では、レゾリューションやアスペクト比などの変更も行えます。基本はデフォルトのままで問題ありません。

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昔ながらのテレビで遊んでいる雰囲気が出せるように、走査線風の映像に切り替えることもできます。デフォルトはオフですが、2種類のスキャンラインモードとDEPTHの設定が可能です。

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メガCDには対応するもスーパー32Xには非対応

『Everdrive』のようなマルチカートリッジにも対応しているほか、メガCDにもそのまま接続して使えるところも特徴のひとつとなっています。こちらは実機を持っていないため試していませんが、これによりソフトの選択肢が増えています。ひとつ残念な点は、映像出力がHDMIだけであるためスーパー32Xには対応していないところです。

しかし、同社からは『Analogue DAC』という製品が現在プレオーダー中になっており、こちらを使用することで使えるようになるという話しもあります。

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メガCDの代わりに、同じFPGAを採用した『MegaSD』というアイテムを使用するというのもひとつの手です。こちらは実機のBIOSを吸い出して使用する必要があるそうですが、メガCDとセガCDのほか、SDカード内にジェネシスやメガドライブ、マスターシステムなどのゲームを保存して使えるようです。

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まとめ:久々に買って良かったと思えるゲーム機に出会えた

最初にカセットを挿して起動したときに、あまりの映像の美しさに思わずびっくりしました。『メガドライブ』は比較的内部では綺麗な映像を出力することができるため、環境さえしっかり作ってあげればかなり満足度の高い映像でゲームを楽しむことができます。しかし、RGBにやや癖があり、フレームマイスターとの相性の悪さもあるため、最高の環境を作るまでに何度か失敗をしてしまうことになるかもしれません。

その点、この『Mega Sg』は、まさにプラグアンドプレイですぐに実機並みにゲームを楽しむことができます。同社の製品は1度売り切れると再販がなかなかされないのか、入手が困難になる傾向が高いようです。そのため、メガドライバーならば、売り切れてしまう前にぜひ入手しておきたいアイテムかもしれません。

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追記:年内にはゲームボーイシリーズと互換性のある『Pocket』が登場!?

Analogueからは、同じくFPGAで設計された互換機『Pocket』が年内にも発売される予定です。こちらは、ゲームボーイ、ゲームボーイカラー、ゲームボーイアドバンスなど2780以上のカートリッジに互換性があり、カートリッジアダプターを介してゲームギア、ネオジオポケットカラー、Atari Lynxなどもソフトウェアエミュレーション無しで動かせるようです。

こちらも要注目のアイテムですね!

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▲こちらが『Pocket』。見た目もスタイリッシュでいい感じ。


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