『スーパーマリオブラザーズ』の35周年を記念して、任天堂より2020年11月13日に発売されたのが、『ゲーム&ウオッチ スーパーマリオブラザーズ』です。こちらは、2021年3月31日までの期間限定販売商品となっているので、最初に購入できなかった人も入手する機会はしばらくありそうです。
というわけで、今回はこちらの『ゲーム&ウオッチ スーパーマリオブラザーズ』のレビューをお届けします。ちなみに、『ゲーム&ウオッチ』は、今から40年前の1980年に登場したゲーム機ですね。こちらの表記はゲームウォッチでもゲーム&ウォッチでもなく、「オ」が大きい『ゲーム&ウオッチ』なので注意しましょう! ・・・・・・と思ってたら、当時のCMでは思いっきり「ゲームウォッチ!」と叫んでて驚きました(笑)。な~るほど、これならそう呼ばれるようになった理由も頷けますね(笑)。
というようなことを調べていたら、初めて買った『ゲーム&ウオッチ』の『ファイア』が急に欲しくなってきたので、メルカリで入手してしまいました。後半はこちらについてもご紹介していきます。
懐かしさと新しさを合わせ持つ『ゲーム&ウオッチ スーパーマリオブラザーズ』
というわけで、早速朝一で届いたので『ゲーム&ウオッチ スーパーマリオブラザーズ』をチェックしてみました。外箱はクリアなケースが取り付けられており、若干高級感があります。箱は傷みやすいですが、これはコレクターにとってはありがたい仕様ですね。
肝心な中身ですが、こちらもしっかりとした作りです。右側面には電源ボタンと電源供給用のUSB Type-Cが用意されています。3時間の充電で8時間ほど遊べるとのこと。
35種類の隠しモードもあり? 時間によって変わる時計
『ゲーム&ウオッチ』といえば、やはり外せないのが時計ですね。この『ゲーム&ウオッチ スーパーマリオブラザーズ』には、時間によって背景が変化するようになっているほか、「TIME」ボタンを押す度に、微妙に背景が変化します。
そしてもうひとつの特徴が、こちらも時間や条件によって変化する35種類のイベントです。たとえばお昼の12時に時計を表示しているときにAボタンを長押しすると、「マリオ絵描き歌」が流れるといった感じです。いったい全部でどんなものがあるのかも気になりますね!
デフォルトの状態では時計にしていても音が鳴りますが、できれば時計の時だけ消したいというときは「PAUSE/SET」ボタンを押し、ボリュームを最小にしましょう。こちらの設定はゲームとは別の扱いになっています。
ちなみに『ゲーム&ウオッチ』を時計として飾っておくときに、背面の足を使用していた記憶がありますが、こちらにはとくに何も付けられていませんでした。初代の『ゲーム&ウオッチ』も同様に足はないため、そちらの仕様に合わせられているのかもしれませんね。
ゲームモードは全部で3種類。「無限マリオ」モードもあり
『スーパーマリオブラザーズ』の35周年の記念作ということもあり、本作では初代『スーパーマリオブラザーズ』とディスクシステムで発売された『スーパーマリオブラザーズ2』の2作に加えて、初代『ゲーム&ウォッチ』として発売された『ボール』もプレイ可能です。
それぞれの作品は、「GAME」ボタンを押した後で、メニューから選択する仕組みになっています。ゲームその物についてはみなさんよくご存じだと思いますので省略しますが、やや画面は小さく感じるモノの操作性もよくなかなか遊びやすくなっています。また特に印象的だったのがサウンドです。本体全体から音の振動が伝わってくるレベルで、これまでになかったような新しい体験ができます。
各ゲームは途中でやめて違うゲームモードを遊んでも、次にプレイするときは前回の続きから遊ぶことができます。リセットしたいときは、「PAUSE/SET」ボタンを押してメニューを表示し、「RESET GAME」を選びましょう。
『スーパーマリオブラザーズ』といえば「無限マリオ」などの裏技もおなじみですが、なんと『スーパーマリオブラザーズ』と『スーパーマリオブラザーズ2』の2作については、Aボタンを長押しすることで、「無限マリオ」状態でプレイ出来るようになっています。これで、階段でノコノコを踏み続けるような、無駄な時間を省略することができるのはありがたいところですね!?
『ゲーム&ウオッチ』の魂ともいえる『ボール』も収録
もうひとつのゲームモードが『ボール』です。いわゆるジャグラーをゲーム化したものですが、マリオを操りボールを掴んでいくというシンプルな内容になっています。難易度が低めの「GAME A」とボールが3つの状態で始まる「GAME B」の2種類がプレイ可能です。
こちらも裏技があり、Aボタンを長押しすることでマリオがルイージになってゲームを遊ぶことができます。
ちなみに『ゲーム&ウオッチ』は、横井軍平が電車の中でサラリーマンが電卓で遊んでいるところを見たのが生まれたきっかけです。当初は、暇つぶしようの小さなゲーム機ならどうだろうという、取るに足りないアイデアとして考えていました。ひょんなことから、ある日当時の社長だった山内氏の運転手を務めることになった横井氏。そのときにこのアイデアを披露したところ、後日シャープのお偉いさんが来社し、とんとん拍子で企画が進んでいきます。
デザイナーもいなかったため、横井氏がひとりでグラフィックも担当。なかなか手一杯だったようですが、山内社長からどうせやるなら数本同時に欲しいといわれ、急遽他のラインアップも追加され発売されました。
ちなみに、シャープはこの『ゲーム&ウオッチ』のヒットのおかげで、縮小使用していた液晶部門が大きく成長していきます。
この辺りの話題については、『ゲームの父・横井軍平伝』という書籍に書かれているので、興味がある方は読んでみてください。
40年ぶりに挑戦した『ファイア』の裏技は超ムズかった!?
ということで久々に入手した『ファイア』ですが、液晶がビネガー症候群のせいかちょっとおかしかったので、交換することに。細かな交換方法などについては、YouTubeでもいろんな人が紹介しているので、そちらを参考にするといいでしょう。
そんなことよりも! 今回なぜこの『ファイア』を入手したのかというと、それは当時よく遊んでいた裏技を40年ぶりにやりたくなってみたからです。その裏技とは、『ファイア』の電池の蓋を開け閉めしながら、カチカチ繰り返していくことで、大量の人が落ちてくるというもの。
要は、電池を接触不良にしてBゲームを選ぶと、たまにゲームがバグって大量に人が落ちてくるのです。その時の音も、いつもの「てん、てん、てん」という感じとは異なり、「てってっててって・・・・・・」という風に、かなり景気のいいものになります。
■『ゲーム&ウオッチ ファイア』の裏技のやり方
電池の蓋を半ずらしにして、表示が薄くなるようにやや接触不良の状態を意図的に創り出す。GAME Bを押してゲームをスタートすると、たまに連続で出現するようになる。成功すれば、1度ゲームオーバーになってもGAME Bを選んでいる間は再プレイ可能。GAME Aを選ぶと解除されてしまう。
当時はさほど苦労した記憶はなかったのですが・・・・・・これが、何度挑戦してもま~ったく上手くいかず。そもそも、電池も何やら分厚くてやりにくいな~と思って調べてみたら、なんと『LR44』を使用していたことに気が付きました。そう、『ゲーム&ウオッチ』の電池はこれよりも若干薄めの『LR43』だったんです。
早速新たな電池を入手。そこから3日間ずーっとチャレンジしてみたモノの、やはり最終的には上手く成功させることができませんでした。本来なら、ゲームオーバー後も、Bゲームを選ぶ度に挑戦出来るはずなのですが、たまにプチ成功で数字がバグって80になり、数人連続で出てくる程度のものが続きました。
その後も挑戦しつづけましたが、連続では無理だったものの単発で大量に人が出てくるところまではなんとか成功。きりがないので、まぁ、今回はこれでヨシ! ということにしましょう。
●ゲーム&ウオッチ スーパーマリオブラザーズ公式サイト
https://www.nintendo.co.jp/hardware/gamewatch/index.html