思いのほか高パフォーマンス。PSPや3DSでもその威力を発揮するAnbernicの新型中華エミュ機『RG505』レビュー【PR】

思いのほか高パフォーマンス。PSPや3DSでもその威力を発揮するAnbernicの新型中華エミュ機『RG505』レビュー

Anbernicより、発売されたばかりの新型中華エミュ機『RG505』を提供していただいたので、こちらではそのレビューをお届けします。

●『RG505』の販売ページ

▲開封のショート動画。
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▲『RG505』の同梱物。本体の他、マニュアルや保護シート、充電用のUSBケーブルといつものスタイルになっています。

●『RG505』の販売ページ

新たな機種をどんどん矢継ぎ早にリリースしまくっているという印象の同社ですが、今回のマシンの特徴はPSPの表示に最適なサイズ感になっているところです。そうしたこともあってか、本体はやや横長のサイズ感になっています。

液晶ディスプレイは4.95インチのOLEDタッチスクリーンで、解像度は960×544ピクセル。オリジナルのPSPは480×272ピクセルであるため、単純に元の映像を2倍にしたドットバイドットで表示することができまます。

残念ながらHDMI出力ポートは搭載されていません。また、ここのところのトレンドだった、LinuxとAndroidのデュアルOSではなく、今回はAndroid 12のみが利用できるようになっています。

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▲横18.9cm×縦8.7cm×奥行き1.8cmというサイズ感。
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▲カラーバリエーションはグレー、グリーン、イエローの3色。今回はグリーンを選択しています。サンプルの写真ではわかりませんでしたが、実際はやや深緑に近い色合いになっています。
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▲電源ボタンとスピーカー、microSDカード用のスロットは、本体下部側面に設置。上部側面には、USBポートとヘッドフォン端子が並んでいます。
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▲ボリュームボタンは本体左側面に設置。
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▲裏面はいつもの仕様になっています。

また、本体とは別売りの専用ケースも提供していただきました。こちらは若干作りにムラがある感じがしますが、サイズ感はピッタリとなっているのでついでに購入するのも良さそうです。

●ANBERNIC 携帯カバーRG505用の販売ページ

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▲専用ケースに入れたところ。
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▲「Anbernic」の赤いタグも付けられています。

RG505のスペック

ここのところ試した中華エミュ機は、良くも悪くも似たり寄ったりのスペックで金太郎飴感がどうしても拭えない部分がありました。しかし今回はためしにベンチマークを計ってみたところ、かなり驚きの結果に。

シングルコアとマルチコアの両方とも、スコアが3倍近く出ています。これにはシャアもびっくりですね。ちなみに、筆者が予備で使用しているAndorid端末の『HUAWEI P30 Lite』のベンチマークは、シングルコアが282でマルチコアが1201となっており、それをも上回る結果となりました。

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▲ちょっと前のスマホよりも高性能な結果に。
機種シングルコアのスコアマルチコアのスコア
RG5053541237
RG353M132348
RG353V142409
RG353P121408
Retroid Pocket 3367408
カラーバリエーショングレー、グリーン、イエロー
液晶4.95インチ OLEDタッチスクリーン、解像度960×544ピクセル。PSPドットバイドット表示、2xレンダリング解像度をサポート
CPUUnisoc Tiger T618 64-bit cota-core 2A75@2.0GHz+6A55@2.0GHz
GPUMali G52@850Mhz
RAM4GB LPDDR4X
メモリー128GB 高速 eMMC 5.1 HS400
スピーカーステレオスピーカー
バッテリーLi-polymer 5000 mAh、2時間半のフル充電で8時間使用可能
TF カード最大512GBのmicroSDカードに対応(別売り)
対応ゲームサポート:Android ゲーム、 PS2、 WII、NGC、3DS、PSP DC、SS、PS1、NDS、N64、CPS1、CPS2、CPS3、 FBA、NEOGEO、GBA、GBC、GB、SFC、FC、MD、SMS、GG、MSX、PCE、WSC、N-Gageなど20種類のエミュレーター
WIFI/ブルートゥース2.4/5G WIFI 802.11a/b/g/n/ac,Bluetooth 5.0
OSAndroid 12
付属品USB充電ケーブル、説明書、スクリーン プロテクター
サイズ横18.9cm×縦8.7cm×奥行き1.8cm
重量0.286 kg
その他機能Hallジョイスティックを内蔵して、6 軸ジャイロセンサーを装置して、OTAアップデートをサポートし、WIFIオンラインファイティング、ストリーミング、振動モーターの内蔵をサポート、省エネ設定、輝度ディスプレイ、その他の機能特性の設定

独自のストアとゲームフロントエンドを搭載

今回はAndroidにのみ対応していますが、新たな機能としてGoogle Playと同等のストア機能を持つ『APKPure』と『Aptoide』という、ふたつのアプリケーションがインストールされています。これまで別途匿名で利用できるストアアプリを落としていたので、最初からこうしたものが用意されているのは便利ですね。

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少し残念なポイントは、搭載されているAndroid12の言語設定に日本語が含まれていないところ。無理矢理入れることはできなくはないものの、再起動する度にリセットされて面倒なため、今回はそのまま利用しています。

また、エミュレーターを簡単に起動するためのゲームフロントエンドも搭載されています。こちらはわざわざ手動でONとOFFを切り替える必要はなく、本体側面のファンクションキーを押すだけで表示が切り替えられるようになっています。

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▲本体右側面の○ボタンを押すことで、ゲームフロントエンドのONとOFFが切り替えられます。
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▲すっかり見慣れてきた、Androidのゲームフロントエンド。

よい子のためのプチ情報

本機はWi-Fiを内蔵しているため、そちらに接続することも可能ですが、ご存じの通りこうしたマシンは日本の技適マークを取得していないため利用することができません。そこでオススメなのが、USB Type-Cに接続できる有線LANアダプターです。

筆者が持っているものはひとつ前のモデルですが、USBにさすだけで特に設定することもなく利用することができました。お値段も2000円ほどなので、ひとつ持っておいて損はないでしょう。

●有線LANアダプター USB-C to RJ45

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▲USB Type-CのLANアダプターがあれば、有線でネットに接続することが可能。

このUSBポートは有線LANや充電用としても利用できるほか、「開発者向けオプション」を解放して、USB経由で本体のデータとやりとりすることもできます。たとえば電源ボタンを長押しするとスクリーンショットの項目が出て画面キャプチャができますが、そのデータもUSB経由でマウントしてから取り出すことが可能です。

このあたりの使用は、一般的なAndroid端末とほぼ同じといった感じでわかりやすいですね。

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▲「Buikd number」を数回タップすると、「開発者向けオプション」が表示されるようになります。
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▲「Developer options」が開発者向けオプションの設定。
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▲「USB debugging」のチェックを入れておくと、USB経由でデータのやりとりが可能に。
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▲PCとUSBで接続後、「Media device(MTP)」を選ぶとPCにマウントされてアクセスできるようになります。

6軸ジャイロセンサーは何で活用できるのか?

PSPの画面がドットバイドットで表示できるというのは比較的わかりやすいですが、実は何に使うのかさっぱりわからなかったのが6軸ジャイロセンサーでした。そもそそもジャイロ機能を搭載したゲーム機はあまりなく、一部の特殊なゲームカセットで利用されていた程度です。

ためしに、動きセンサーを搭載したゲームボーイカラー用の『コロコロカービィ』を動かそうとしたところ、そもそもゲームが起動せず。残るは回転センサーを搭載したゲームボーイアドバンス用の『まわる メイド イン ワリオ』と、同じく動きセンサーを搭載したゲームボーイアドバンス用の『ヨッシーの万有引力』ですが、どちらもまったく動かず。

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▲ジャイロは機能しなかった『まわる メイド イン ワリオ』。
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▲『ヨッシーの万有引力』も無反応。

ということでいろいろと調査していたところ、本機はニンテンドー3DSにも対応していることがわかりました。3DSといえば、本体側にジャイロ機能が搭載されており、そちらを活かしたゲームもいくつかあります。

とりあえず手持ちに3DSのゲームがあまりないことに気が付いたので、近所のブックオフに『NEWラブプラス』を購入しに行くことに。

素でゲームを始めてみたところ、途中でカメラを利用するところがあり、そこから進まなくなってしまいました。

しょうがないので、元のカセットから誰かが遊んでいたセーブデータを抽出。それを上書きコピーしてみたところ、なんとか起動させることに成功。そもそも3DSのエミュレーター自体の動作があれですが、とりあえずなんの設定もすることなくジャイロ機能が利用できることを確認しました。

もうひとつ、手持ちのゲームで『ゼルダの伝説 時のオカリナ3D』もジャイロ機能が利用できることを発見。こちらも試しに動かしてみましたが、たしかにジャイロだけで弓のエイムなどが行えるようになっていました。

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ちなみに、ニンテンドー3DSで使用するエミュレーターは『Citra』ですが、デフォルトのママでは速度はそこそこ出るものの、テクスチャーの表示がおかしくなり目がチカチカしてしまいます。セッティングでハードウェアシェーダーをOFFにするとテクスチャーの表示はまともになりますが、速度はかなり低下します。はたして、ちょうどいいセッティングがほかにあるのか、気になるところです。

▲「ハードウェアシェーダー」のチェックが入っていると、速度は出るがテクスチャーがチラつく。

PSPは2倍表示も可能に?

本機で利用できるPSPエミュレーターの『PPSSPP』ですが、デフォルトの状態では中国語が表示されてしまい、セットアップ内容が非常にわかりにくいものになっています。しかし、こちらは設定で日本語に変更することが可能です。なんと呼べばいいのかよくわかりませんが、下記の画像を参考に設定してみてください。

※v1.18以降は中国語ではなく英語表記になっていたので、言語の設定も簡単にできると思います。

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▲『PPSSPP』のメニューから言語で日本語が選択可能に。
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▲中国語だらけでワケワカメ状態でしたが、日本語化できてひと安心。

ちなみに、ゲームフロントエンドで中国語ではない『PPSSPP』に設定することもできますが、こちらは『METAL GEAR SOLID PEACE ALKER』をプレイすると、名前などの入力画面が表示されないなどの不具合があるためおすすめできません。

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▲右がデフォルトの『PPSSPP』で、左がRetroArchのほう。このように、RetroArcのほうはテキストがうまく表示できません。

PSPエミュを動かすメリットのひとつと思われるのが、2倍の表示に対応しているところ。というわけで、エミュレーター側で設定して比較してみました。

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▲デフォルトではレンダリング解像度は1倍。これを2倍にして変化をチェックしてみることに。
▲左が1倍で右が2倍。たしかに少し解像度が上がっているような気がしないでもない。それよりも、なぜか2倍のほうが、フレームレートの2倍になっていることのほうが気になるかも!?

オリジナルのPSP-3000と比較しても、かなり画面サイズが大きくなっていることが分かります。全てのゲームが動くわけではありませんが、ある程度快適に遊ぶことはできそうな印象ですね。

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ついでにスーパーファミコンエミュレーターで、話題の『スターフォックスEX』を動かしてみました。こちらも特に問題なくプレイすることができました。また、ゲームボーイアドバンスエミュレーターで『AGSエージングカートリッジ』による動作チェックも実施。こちらも概ねいい感じの結果が出ています。

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用途を絞れば使い勝手はまずまず

そもそも3DSエミュレーターの動作はそれほど軽いわけではないということもありますが、6軸ジャイロでゲームを遊べるのななかなかいいのではないでしょうか。また、PSPも様々な設定が行えるようになっており、こちらもゲームを遊ぶ環境としてはかなりいい部類に入ります。

ベースとなるマシンのパフォーマンスも他と比べてかなり高めです。2万弱で購入できるAndroid端末としてみてもそれほど見劣りしません。HDMIなど外部への映像出力はできませんが、特にそれらは必要ないという人にはピッタリのマシンといえそうですね!