その名は知ってはいても、以外とあまりガチで遊んだ記憶が無いゲームって結構ありますよね。今回レビューする『 アイスクライマー 』も、そうしたタイトルの1本でした。本作が ファミコン 用ソフトとして発売されたのは、1985年1月30日。てっきり初期タイトルかと思い込んでいましたが、意外なことに本体発売から1年半ほどたった31本目としてリリースされていたんですね。
本作のデザイナーはマリオの生みの親としても知られる宮本茂氏。そうしたこともあってか、任天堂のソフトだけが持つ独特の愛らしい雰囲気がゲームに漂っています。
『 アイスクライマー 』の基本操作
十字キー | キャラクターの移動 |
Aボタン | ジャンプ |
Bボタン | ハンマーを振る |
登場キャラクター
ゲームにはプレイヤーの他、4種類のキャラクターたちが登場します。
トッピー
アシカのようなキャラクターの「トッピー」。穴が空いているブロックを見つけると、氷を運んで埋めていきます。プレイヤーが当たるとミスになってしまうので、ハンマーで追い払いましょう。
ニットピッカー
プレイヤーが移動したい方向の周りを飛び回って邪魔してくる「ニットピッカー」。こちらも当たってしまうとミスになるので、ハンマーで追い払いましょう。
ホワイトベア
一定時間経つと出現して、フロアを押し上げていきます。このときに画面の下にいるとミスになるので注意しましょう。
コンドル
山頂にいる「コンドル」。これに捕まることで、ボーナス得点をゲットすることができます。
・・・・・・というわけで、久々にこの『 アイスクライマー 』をプレイしてみました。プレイヤーはエスキモーのポポとナナ(2P時のみ)を操作して、32種類用意されている山の頂を目指すというシンプルな内容ですが、これがなかなかムズい! 上に行くには手持ちのハンマーを使って上段フロアのブロックを崩していきながら移動していきます。しかし、慣れないうちはなかなかジャンプのタイミングや場所が掴めず、右往左往してしまいます。
また、ゲーム中にはせっかく開けた穴を埋めていくトッピーや、プレイヤーの行く先に飛び回っているニットピッカーというお邪魔キャラも出現するため、さらに移動に手間取ってしまいます。
しかし、最初はあまり上手くいかなかった操作も徐々に慣れてきて、数日間プレイするとある程度思うように操作ができるようになってきます。それに合わせるようにステージの難易度もアップしていくため、また新たな壁がたちはかるという感じです。このバランスがなかなか絶妙で、クリアしたときの感動はまさに「山を制した!」という気分なのです。
ふたり用モードはパーティゲームとしてもおすすめ
ふたり用モードの協力プレイで、以外にも盛り上がるゲームのひとつに『マリオブラザーズ』があります。こちらは協力プレイといいつつ、相手の邪魔もすることができるため、別の意味でついつい夢中になってしまうという仕組みになっているのが理由です。
それとほぼ同じ感じで、この『 アイスクライマー 』のふたり用モードも協力プレイだけではなく相手の邪魔をしながら遊ぶことができるのです。友達や家族で一緒に遊ぶときは、仲が悪くならない程度にワイワイプレイするのがいいでしょう(笑)。
ちなみに、ふたりプレイ時のみに使える技もいくつかあります。片方のプレイヤーがニットピッカーに接触した瞬間、もう片方のプレイヤーがボーナスステージに上がると、ニットピッカーに当たったプレイヤーもそのまま残り、ジャンプ力が1.5倍に強化された状態になります。
このように、わりとガチ目に協力して遊べるという幅の広さも本作の魅力のひとつと言えそうです。
様々な機種で展開される『 アイスクライマー 』
ファミコンのほか、アーケードやPCなど様々な機種で発売されてきたこの『 アイスクライマー 』。1988年11月18日にアーケード版の『 VS.アイスクライマー 』をベースにしたディスクシステム版が発売されました。こちらはステージ数が32から48になるなど、ボリュームも増えています。
2004年2月14日には、ファミコンの20周年を記念したゲームボーイアドバンス向けゲーム『ファミコンミニ』の第一弾タイトルとして発売。2016年11月10日に発売された『ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピュータ』の収録タイトルにも、この『アイスクライマー』が選ばれています。
また、任天堂が2018年9月19日よりNintendo Switchの有料オンラインサービスである「Nintendo Switch Online」加入者向けの『ファミリーコンピュータ Nintendo Switch Online』でも、初期タイトルとして配信されています。
この 『ファミリーコンピュータ Nintendo Switch Online』 は、Switchユーザーならば遊びやすさも満点なのでおすすめです。「どこでもセーブ」機能のおかげで最大4つまで好きなポイントでゲームの途中経過を保存しておけるほか、巻き戻し機能もあり、フィルムの駒の選ぶようにミスをする手前のプレイを呼び出して、そこから続きを遊ぶこともできます。
昔のゲームはたしかに遊びにくい部分も多かったですが、こうした機能を盛り込むことである程度それもスポイルされるのは素晴らしいことですね。
というわけで、今でも現役バリバリに遊ばれているタイトルであることもわかりました。もし、みなさんもこの名作を遊んだことがないというならば、ぜひいずれかの方法で挑戦してみてください!