PlayStation 2(PS2)向けのネットワークサーバーツール『PS2 Servers』の最新版v0.9.1が、2026年11月6日に公開されました。PCやNASなどに保存したゲームディスクのイメージを、ネットワーク経由でPS2実機から利用できるツールです。
今回の0.9系アップデートでは、複数のクライアントが接続する際の処理が改善されたほか、軽量版の「Edge」にCHD形式のディスクイメージをデコードする機能がオプションとして追加されています。
●PS2 Servers v0.9.1
https://github.com/NathanNeurotic/PS2-Servers/releases/tag/v0.9.1
●公式Getting Startedガイド
https://nathanneurotic.github.io/PS2-Servers/getting-started.html
PCやNASのゲームデータをPS2から利用できるサーバーツール
『PS2 Servers』は、NathanNeurotic氏がGitHubで公開しているPS2向けHomebrew用のサーバーツールです。ゲームデータを保存したPCなどをサーバーとして動かし、対応するローダーを導入したPS2からネットワーク経由でアクセスできるようにします。PS2本体で動作するエミュレーターではありません。
Windows、Linux、macOS向けの配布物が用意されており、PCで利用するデスクトップ版のほか、Raspberry PiやNAS、ルーターなどでの稼働を想定した軽量なEdge版も提供されています。そのため、PS2本体の内蔵HDDやUSBストレージだけでなく、ネットワーク上の機器にゲームデータを置くという使い方が可能になります。
利用には、Ethernetでネットワークに接続できるPS2と、Homebrewを起動できる環境が必要です。薄型PS2では本体の有線LAN端子を利用できますが、初期型の一部ではネットワークアダプターが必要になります。開発元の導入ガイドでは、Free McBootなどから対応ローダーを起動する方法が前提となっています。
通信方式はSMB、UDPFS、UDPBD、HTTPなどに対応しますが、利用できる方式はサーバーの提供形態やPS2側のローダーによって異なります。たとえば、一般的な『Open PS2 Loader』(OPL)のネットワーク共有ではSMBが使われる一方、NeutrinoやRiptOPLなどではUDPFSを利用できます。サーバー側に機能があってもPS2側が対応していなければ使えないため、導入時には両者の通信方式を合わせる必要があります。
複数クライアント対応と圧縮形式の扱いを改善
11月6日に公開されたv0.9.0とv0.9.1では、共通の主な変更内容が案内されています。UDPFSでは複数クライアントへの同時対応に加え、ファイルパスの扱いや、サーバーの再起動・再発見時に接続状態を引き継ぐ処理などが改善されました。
また、圧縮ディスクイメージの取り扱いも見直され、ファイル名の衝突を避ける仕組みなどが追加されています。Edge版では、CHD形式のディスクイメージをサーバー側でデコードする機能もオプションとして加わりました。ただし、これはPS2側のローダーがCHDファイルを直接読み込めるようになるという意味ではありません。
Edge版には、ブロックデバイス向けの専用サービスや、Linux環境でUDP通信をまとめて処理する選択肢も追加されています。一方、開発元はEdge版を使ったPS2実機でのゲーム起動や書き込み機能について、別途検証が必要としています。CHD形式を含め、ゲームごとの互換性や実際の転送速度が保証されているわけではない点には注意が必要です。
なお、開発元の一部ドキュメントにはEdge版のCHD非対応という従来の説明も残っています。最新版の変更点はリリースページを参照し、導入する場合は使用機器のOSやCPUに合う配布物を公式ガイドで確認してください。SMBv1などの通信方式を利用するときは、インターネットに公開せず、信頼できる家庭内ネットワークに限定することも重要です。




















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