MiSTer FPGA向けに、ARMプロセッサーを利用するAtari 2600のホームブリューへの対応を目的とした「Atari2600_ARM」が公開されました。開発したのはlroby74氏で、MiSTer-develから提供されている公式コアではなく、第三者による非公式プロジェクトです。
●GitHubリポジトリ:Atari2600_ARM_MiSTer
https://github.com/lroby74/Atari2600_ARM_MiSTer
●RBF配布ページ:Atari2600_ARM Releases
https://github.com/lroby74/Atari2600_ARM_MiSTer/releases/tag/RBF
初版は2026年8月13日に公開され、その後も不具合修正や機能追加が続けられています。8月17日にはTIA StereoやQuadTariの修正、内部タイミングの改善が行われ、さらに8月21日にはFA2 mapperへの対応追加などが行われています。
ARMを利用したAtari 2600ホームブリューに対応
Atari 2600は1977年に登場したゲーム機ですが、現在も新作ホームブリューの開発が続けられています。そうした比較的新しい作品の中には、Atari 2600本体だけですべての処理を行うのではなく、カートリッジ側に搭載した追加プロセッサーを利用して処理能力を補うものがあります。
代表的なのが「Harmony Cartridge」などで採用された仕組みです。Harmony CartridgeにはARMマイクロコントローラーが搭載されており、DPC+をはじめ、CDFやCDFJなどの方式を利用したホームブリューでは、この追加プロセッサーを活用することでオリジナルのAtari 2600を大きく超える処理を実現しています。
今回公開された「Atari2600_ARM」は、こうしたARMベースのカートリッジを利用するタイトルをMiSTer FPGA上で動作させることを目的としたコアです。
現在のGitHubの説明によると、CDF、CDFJ、CDFJ+、DPC+に対応しており、ARM側の処理についてはFPGA内のThumbコアを利用しています。64KBの『Elevator Agent』や128KBの『Turbo Arcade』を含む数十タイトルでテストされているとのことです。
ただし、すべての対応タイトルが完全に動作する段階というわけではありません。現在も『Elevator Agent』についてはARM側の処理がVBlank期間内に収まらない問題が既知の制限として挙げられています。
『Lode Runner Demo』『Spiders Arcade』などの問題も修正
8月13日に公開された初版「Atari2600_ARM_20260813.rbf」では、『Lode Runner Demo』と『Spiders Arcade』に問題が残っていることが開発者から報告されていました。
その後、両タイトルに影響していた不具合は修正されています。さらに8月17日にはTIA StereoサウンドとQuadTariに関する問題が修正され、内部タイミングを改善したバージョンも公開されました。
8月21日の更新ではさらにFA2 mapperが追加され、『Star Castle Arcade』に対応。このほか、SB(SUPERbank)の判定方法や映像安定化処理などにも手が加えられています。
「STABILIZE VIDEO」は現在はONを推奨
導入時に注意しておきたいのが、MiSTerの「STABILIZE VIDEO」設定です。8月13日の初版公開時点では、開発者から「STABILIZE VIDEOをOFFにする」よう案内されていました。ONにすると一部タイトルで画面がちらつく問題が発生していたためです。
しかし、この状況は8月21日の更新で変更されています。現在のREADMEでは、映像安定化処理そのものに存在していた問題が修正されたことから、STABILIZE VIDEOはONのまま使用することが推奨されています。
『Star Castle Arcade』などではOFFにするとMiSTer側のスケーラーが映像モードを再検出し、画面が二重になるなどの問題が発生する可能性があります。以前OFFが必要だった一部のDPC+タイトルについても、8月21日の修正によってONの状態で動作するよう改善されています。そのため、古い導入情報を参考にする場合は設定の違いに注意が必要です。
現在も開発が続く非公式コア
「Atari2600_ARM」は、従来のAtari 2600用MiSTerコアとは別に開発されているプロジェクトです。
ベースには「Atari7800_MiSTer」が利用されていますが、Atari 7800固有のMARIAグラフィックスやPOKEY、YM2151、BIOSなどの機能を取り除き、Atari 2600向けに整理したうえでARM対応が追加されています。
公開から短期間で複数回の修正や機能追加が行われていることからもわかるように、現在も開発と検証が続けられている段階です。配布されているのはMiSTer FPGA用のRBFファイルで、ゲームROMは含まれていません。実際にゲームを動作させる場合は、正規に所有しているデータを使用する必要があります。
via.AtariAge Forums















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