【90年代PCゲーム男】『マイクロソフト コンバット フライト シミュレータ』の世界観を“アクセラレーション”した様々なアドオン集たち

【90年代PCゲーム男】『マイクロソフト コンバット フライト シミュレータ』の世界観を“アクセラレーション”した様々なアドオン集たち

みなさんは、アドオンという種類のソフトウェアをご存じだろうか。PCゲームを遊んだことの無い人にはあまり人には、聞き慣れない言葉かも知れない。これはその名の通り、ある特定のソフトウェアに機能を”追加”するためのプログラムのことを指すのだ。PCゲームの世界では、ゲームのアドオン集が多数発売されており、1990年代あたりから定着化してきている。

RPGならば、新しいキャラクターと世界観を持ったシナリオが楽しめたり、シミュレーションゲームならば、より性能のいいユニットやミッションが楽しめるようになるといった感じだ。ちなみに、これらのゲームを遊ぶには、必ずオリジナルのゲーム(※1)が必要となるので、購入時には注意が必要だ。

今回紹介するソフトウェアは、以前ピックアップした『マイクロソフト コンバット フライト シミュレータ』(以下CFS)用のアドオン集である。この当時、かなりの種類のアドオン集がいろいろなメーカーから発売されていた。

ぺんぎんワークス『ゼロ・ファイター』『海軍航空隊』

もっとも早くから、CFS用のアドオン集を発売しているぺんぎんワークス。これまでに2本のソフトが発売されている。まずは『ゼロ・ファイター』。CFS自体は、第二次世界大戦のヨーロッパ戦線を舞台にしているため、零戦などの機体は収録されていない。

日本人としては、なんとしても零戦を操ってみたいと思うのが本音だろう。それを実現させてくれたのがこのソフトだ。収録されている機体は10機。零戦の代表的な機体として一一型、二一型、三二型などが収められている。

次に『海軍航空隊』。ゼロ・ファイターに引き続き、日本を代表する戦闘機、「雷電」、「紫電」、「紫電改」、「烈風」、「震電」などを収録。これに加えて、トラック諸島のシーナリー(風景)が入っており、美しい珊瑚礁をバックに飛び回ることが可能だった。同社では、この2本以外にも『陸軍航空隊』というアドオン集も発売(未確認)。こちらには「隼」、「鍾馗」、「飛燕」、「疾風」、「五式戦」が収録されていた。

トワイライトエクスプレス『太平洋戦線』シリーズ『航空自衛隊』

CFSだけではなく、数多くのフライトシミュレーション用アドオン集を発売しているトワイライトエクスプレス。ゲームだけではなく、戦闘機や航空機の書籍も多数発行している。それだけ飛行機というものに、深い愛着を持っているということだろう。

同社が発売してるタイトルは、4本。日本の戦闘機とミッションを収録した『太平洋戦線』シリーズ3本(※2)と、現代の自衛隊が保有する最新鋭戦闘機を収めた『航空自衛隊』がある。

なかでも太平洋戦線2として発売された、『ラバウル航空戦』では、山本五十六長官が戦死した史実をもとにしたシナリオを楽しむことができる。歴史を覆すために、必死で長官を護衛するのがプレーヤーの目的となるのだ。

また、シリーズ第3弾の『真珠湾攻撃』では、かの有名なパールハーバーを舞台に、攻撃側と迎撃側の2種類のミッションが選べる。日本の歴史ともいえるこれらのシナリオを、バーチャルに体験できるのはたまらない快感だ。

イマジニア『Combat Pilot~ヨーロッパの英雄~』

今回紹介しているCFS用アドオンとしては、後発となるイマジニアの『Combat Pilot~ヨーロッパの英雄~』。第二時世界大戦ヨーロッパ戦線で活躍した、連合国軍機、枢軸軍機、それに加えて航空機など全部で14種類の機体を収録している。

PCゲームでは定評のあるイマジニアが発売しているだけのことはあり、とにかくデティールにこだわった作りとなっているのが特徴だ。

本物そっくりのサウンドは、なんと実機からサンプリングされたものを使用。コックピットも計器はもちろんのこと、本物そっくりに作られているのだ。特に、プロペラや、メッサーシュミットMe163コメートの投下式離陸装置などのアニメーションまで再現しているところはすごい。

マニュアルには、各機体の詳細なデータやヒストリーも書かれており、なんだか得した気分させてくれる。

【90年代PCゲーム男】『マイクロソフト コンバット フライト シミュレータ』の世界観を“アクセラレーション”した様々なアドオン集たち
▲ゲームの面白さはそのままに、世界観を広げてくれるアドオンソフト。
【90年代PCゲーム男】『マイクロソフト コンバット フライト シミュレータ』の世界観を“アクセラレーション”した様々なアドオン集たち
▲夢の零戦を操り、思う存分大空を舞い上がろう。
【90年代PCゲーム男】『マイクロソフト コンバット フライト シミュレータ』の世界観を“アクセラレーション”した様々なアドオン集たち
▲赤とんぼの愛称で親しまれた、空技廠九三式中間練習機。昭和9年の製造から合計5589機が製造された。
【90年代PCゲーム男】『マイクロソフト コンバット フライト シミュレータ』の世界観を“アクセラレーション”した様々なアドオン集たち
▲機体のテクスチャーの美しさや、プロペラがまわるなど、リアルを徹底的に追求した『Combat Pilot~ヨーロッパの英雄~』。

(高島おしゃむ)

ゲーム概要『ゼロ・ファイター』

タイトル:ゼロ・ファイター
メーカー:ぺんぎんワークス
対応ハード:Windows95/98/NT
ジャンル:シミュレーション
発売日:不明
価格:4800円(税別)

必須環境
CPU:Pentium166Mhz以上
メモリ:32MB以上
HD空き容量:15MB以上
CD-ROM:4倍速以上
ディスプレイ解像度:640×480ドット、256色以上(65536色、
3Dアクセラレータカードを推奨)
サウンド:Sound Blasterと互換性のあるサウンド機能

Copyright© 1999 Penguin Works Co.,LTD All rights reseved.

ゲーム概要『海軍航空隊』

タイトル:海軍航空隊
メーカー:ぺんぎんワークス
対応ハード:Windows95/98/NT
ジャンル:シミュレーション
発売日:1999年3月6日
価格:5800円(税別)

必須環境
CPU:Pentium166Mhz以上
メモリ:32MB以上
HD空き容量:15MB以上
CD-ROM:4倍速以上
ディスプレイ解像度:640×480ドット、256色以上(65536色、
3Dアクセラレータカードを推奨)
サウンド:Sound Blasterと互換性のあるサウンド機能

Copyright© 1999 Penguin Works Co.,LTD All rights reseved.

ゲーム概要『太平洋戦線』

タイトル:太平洋戦線
メーカー:トワイライトエクスプレス
対応ハード:Windows95/98/NT
ジャンル:シミュレーション
発売日:不明
価格:3800円(税別)

必須環境
CPU:Pentium166Mhz以上
メモリ:32MB以上
HD空き容量:??MB以上
CD-ROM:4倍速以上
ディスプレイ解像度:640×480ドット、256色以上(65536色、
3Dアクセラレータカードを推奨)
サウンド:Sound Blasterと互換性のあるサウンド機能

コピーライト不明

ゲーム概要『太平洋戦線2 ラバウル航空戦』

タイトル:太平洋戦線2 ラバウル航空戦
メーカー:トワイライトエクスプレス
対応ハード:Windows95/98/NT
ジャンル:シミュレーション
発売日:1999年3月13日
価格:3800円(税別)

必須環境
CPU:Pentium166Mhz以上
メモリ:32MB以上
HD空き容量:??MB以上
CD-ROM:4倍速以上
ディスプレイ解像度:640×480ドット、256色以上(65536色、
3Dアクセラレータカードを推奨)
サウンド:Sound Blasterと互換性のあるサウンド機能

コピーライト不明

ゲーム概要『太平洋戦線3 真珠湾攻撃』

タイトル:太平洋戦線3 真珠湾攻撃
メーカー:トワイライトエクスプレス
対応ハード:Windows95/98/NT
ジャンル:シミュレーション
発売日:1999年3月13日
価格:4800円(税別)

必須環境
CPU:Pentium166Mhz以上
メモリ:32MB以上
HD空き容量:??MB以上
CD-ROM:4倍速以上
ディスプレイ解像度:640×480ドット、256色以上(65536色、
3Dアクセラレータカードを推奨)
サウンド:Sound Blasterと互換性のあるサウンド機能

コピーライト不明

ゲーム概要『航空自衛隊』

タイトル:航空自衛隊
メーカー:トワイライトエクスプレス
対応ハード:Windows95/98/NT
ジャンル:シミュレーション
発売日:1999年?月?日
価格:4800円(税別)

必須環境
CPU:Pentium166Mhz以上
メモリ:32MB以上
HD空き容量:??MB以上
CD-ROM:4倍速以上
ディスプレイ解像度:640×480ドット、256色以上(65536色、
3Dアクセラレータカードを推奨)
サウンド:Sound Blasterと互換性のあるサウンド機能

コピーライト不明

ゲーム概要『Combat Pilot~ヨーロッパの英雄~』

タイトル:Combat Pilot~ヨーロッパの英雄~
メーカー:イマジニア
対応ハード:Windows95/98
ジャンル:シミュレーション
発売日:1999年6月4日
価格:4800円(税別)

必須環境
CPU:Pentium166Mhz以上
メモリ:32MB以上
HD空き容量:73MB以上
CD-ROM:4倍速以上
ディスプレイ解像度:800×600ドット表示可能なディスプレイおよびグラフィックカード
サウンド:Sound Blasterと互換性のあるサウンド機能

©1999 Flight Sim Developers and The Associates

※1
オリジナルのゲーム
アドオン集にはよく「本体」という表現が使われている。

こちらは、ゲームが発売された当時に書いた記事に一部加筆・訂正を加えたものです。データ等は当時のままになっています。
ABOUT US
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高島おしゃむ
ライター/編集者。コンピューターホビー雑誌「ログイン」の編集者を経て、1999年よりフリーに。 現在はゲームやホビー、IT、XR系のメディアを中心に、イベント取材やインタビュー、レビュー、コラム記事などを執筆しています。