【90年代PCゲーム男】声でゲームを操作! 本物の管制官気分が味わえる『ぼくは航空管制官パワーアップキット3』

みんな誰しもが持っている子供の頃の夢。総理大臣やバスの運転手などなど、実際に大人になってその職業に就くことができなくても、いまだにある種のあこがれを持っている人も多いと思う。この『ぼくは航空管制官パワーアップキット3』は、それらの夢の中でも人気の高い民間航空機をテーマにしたシミュレーションゲームだ。

とはいっても、よくあるフライトシミュレーターとはひと味違った趣をもっている。プレーヤーが操作するのは飛行機自身ではなく、空港の管制官なのである。頻繁に到着する飛行機に指示をあたえ、混乱することなくゲームを進めていくのだ。あまり飛行機を待たせてしまうと不満度があがり、ゲームの評価も低くなってしまうというわけである。

音声入力という画期的なインターフェイスとゲームの融合化

これまで本体に加え、2種類のパワーアップキットが発売されていたが、このパワーアップキット3では初の試みとして、音声入力ソフトの『ViaVoice』(※1)に対応している。まさに、本物の管制官同様、声による操作で、飛行機に的確な指示を与えて行かなくてはならないのだ。

しかしながら、これが結構面白いのである。特に音声の認識率は驚くほど高く、ほぼこちらが思っているとおりに実行してくれるのだ。慣れてくると、これが結構快感になってくるのである。ゲーム自体のシステムや、難易度もさほど高くないため、誰でも気軽に遊べるという点もポイントが高いだろう。親と子供が一緒になって遊べる数少ないタイトルのひとつといえる。

音声認識のテストが終わったら後は自由

インストールが完了し、ソフトを起動するとまずはじめに要求されるのが、音声認識のテストである。ViaVoice自体のセットアップが完了した後、このソフトの練習を含めたチュートリアルにチャレンジしてみよう。ここでは各飛行機や航空会社、数字の呼び方などを練習することができる。

それが終わったら、ゲームの流れを学ぶための練習モードをプレイするといった流れだ。これらがすべて終了したら、あとは思う存分ゲームを楽しむだけ。航空管制官になったつもりで、飛行機を操ることができる。飛行機ファンじゃなくても、かなりハマれること間違いなしである

(※1)
『ViaVoice』
日本アイ・ビー・エムが開発した音声認識ソフト。このゲーム以外にも、『ポストペット』などに対応した製品がある。文章の入力などにはあまり向いていないかもしれないが、ソフトのメニューにあるような、ある程度単語の種類が限定されているソフトの操作などには、抜群の認識率を誇る。


▲ゲームの難易度もいくつか用意されている。ここでも音声認識による指示が可能だ。


▲飛行機の名前を読み上げると、その時点で指示できるコマンドが表示される。これら意味も把握していないと、なかなか思うようには動いてくれないので注意。


▲ゲームのチュートリアル。どういったときに、どんなコマンドを出せばいいのかマスターできる。ここをしっかりと学んでおこう。


▲音声の認識率を上げるためにの練習も行える。思った通りに認識してくれると、思わず感動してしまう。


▲パイロット達の不満度も抑え、的確にこなしていくとステージクリア! さっそく次のレベルにチャレンジしよう。

(高島おしゃむ)

ゲーム概要

タイトル:ぼくは航空管制官パワーアップキット3
メーカー:テクノブレイン
対応ハード:Windows 95/98/NT4.0
ジャンル:シミュレーション
発売日:1999年10月27日
価格:8800円(税別)

必要環境
CPU::Pentium 266MHz以上
メモリ:64MB以上
HD空き容量:100MB以上
CD:8倍速以上
ディスプレイ:1024×768ドット、ハイカラー
サウンド:SoundBlaster16互換のサウンドカード
その他:マイク入力端子、マウス必須

© Copyright 1998 1999 TechnoBrain Co.,Ltd.

こちらは、ゲームが発売された当時に書いた記事に一部加筆・訂正を加えたものです。データ等は当時のままになっています。
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高島おしゃむ
ライター/編集者。コンピューターホビー雑誌「ログイン」の編集者を経て、1999年よりフリーに。 現在はゲームやホビー、IT、XR系のメディアを中心に、イベント取材やインタビュー、レビュー、コラム記事などを執筆しています。