【90年代PCゲーム男】フライトシミュレータの新しい流れを生み出した『マイクロソフト コンバット フライト シミュレータ』日本語版

【90年代PCゲーム男】フライトシミュレータの新しい流れを生み出した『マイクロソフト コンバット フライト シミュレータ』日本語版

1998年11月13日の発売から常に上位にランキングされ、根強いファンを掴んだフライトシミュレータがこの『マイクロソフト コンバット フライト シミュレータ』だ。

マイクロソフトのフライトものというと、セスナなどの民間機を自由に操れる『マイクロソフト フライト シミュレータ 98』が有名だが、この『マイクロソフト コンバット フライト シミュレータ』はそれとはひと味違った趣を持っている。

一番の特徴は、なんといっても戦闘機同士の戦いに比重を置いているところであろう。登場する戦闘機は、「フォッケウルフ Fw 190 A8」や「スーパーマリン スピットファイア Mk.I」など、第2次世界大戦で活躍した名機ばかり。

コンピュータ化が進み、あまりにも進化してしまった近代の戦闘機とは違い、兵器や機体はとてもシンプルだ。だからこそ、パイロット自身の能力が問われるのである。

初心者もOK! 遊びやすい豊富なゲームモード

このゲームには5つのモードが存在する。空を自由に飛び回る「フリーフライトモード」、コンピュータ相手にバトルが楽しめる「クイックコンバットミッション」、史実に沿ったシナリオが楽しめる「キャンペーン」、初心者に空中戦の基礎を教えてくれる「訓練ミッション」、そして最後にネットワークなどを利用した「マルチプレイ」モードだ。

通常は遊び方を学ぶためにキャンペーンを楽しんだり、あるいはクイックコンバットで練習をしたりするものなのだが、当時筆者は買ったその日に練習もそこそこに、いきなりマルチプレイに挑戦していた。

そこでは、名だたる強豪プレーヤーに混じってプレイしたのだが、戦果こそあげられなかったもののゲームにはちゃんと参加できてしまったのである。この、誰にでも簡単に遊べて、かつ、やりこむと奥が深いというところが本作の人気の秘密だったのではないかと思う。

機銃を握りしめる手が震える白熱のコンバットバトル!

最後に、マルチプレイについて軽く説明しておくと、チャット等はすべて日本語で行え、ゲーム前のロビーや、ゲーム中もメッセージをやりとりすることができていた。特別なサーバーがなくとも、インターネットにさえ繋がっていればOKであった。10人ぐらいが同時に遊んでも、ほとんどラグもなく遊べてしまうというのも、魅力のひとつだったと思う。

▲ゲーム起動時の画面。HUD(コックピット画面)がじゃまで見づらいため、マルチプレイ時は「W」キーを押して、消しておくのがよい。
▲敵機への攻撃は、500フィートぐらいに近づいてから行おう。
▲油断をしていると、後方から攻撃が! ダメージが大きいと、機体の操作が困難になり墜落してしまう。

※1
追加キット
『マイクロソフト フライト シミュレータ 98』同様に、様々なメーカーから、『マイクロソフト コンバット フライト シミュレータ』に対応した機体データやシーナリー(風景)が収録されたミッションパックが発売されていた。

※その他補足
この当時、対戦を開催していた多くのサイトでは、マルチプレーでのミッションパックの使用を禁止していた。ちなみに、筆者がその昔お世話になっていたサイトの『MSCFS Briefing Room in Fly Dukedom』では、弾や燃料の制限があり、フライトモデルも実機に近いリアリティ100パーセントのモードでゲームを楽しんでいた。ここに集う人たちは初心者にもやさしく、一緒にゲームを楽しんでくれたのがありたがい思い出である。

(高島おしゃむ)

ゲーム概要

タイトル:マイクロソフト コンバット フライト シミュレータ 日本語版
メーカー:マイクロソフト
対応ハード:Windows95/98/NT
ジャンル:シミュレーション
発売日:1998年11月13日
価格:8800円(税別)

必須環境
CPU:Pentium166Mhz以上
メモリ:32MB以上
HD空き容量:300MB以上
CD-ROM:4倍速以上
ディスプレイ解像度:640×480ドット、256色以上(65536色、
3Dアクセラレータカードを推奨)
サウンド:Sound Blasterと互換性のあるサウンド機能

©1998 Microsoft Corporation.All rights reserved.

こちらは、ゲームが発売された当時に書いた記事に一部加筆・訂正を加えたものです。データ等は当時のままになっています。
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高島おしゃむ
ライター/編集者。コンピューターホビー雑誌「ログイン」の編集者を経て、1999年よりフリーに。 現在はゲームやホビー、IT、XR系のメディアを中心に、イベント取材やインタビュー、レビュー、コラム記事などを執筆しています。