米国WestWood STUDIOSが製作した『コマンド&コンカー』シリーズは、リアルタイムストラテージタイプのシミュレーションだ。防衛軍である「GDI」と、ケインという強力な指導者を持つテロリスト集団「NOD」の2極対決を主題にしたゲームである。
20世紀末に起こった大規模な紛争により、指導者ケインは死亡。NODは消滅したものと思われていた。時は移り21世紀。死んだハズのケインからの声明文がGDIに届く。彼はまだ生きており、新たな紛争が始まるのである。
基本的なシステムは、従来までのシリーズと同様。ゲーム自体は2次元で描かれているが、照明効果を活かした美しいグラフィックスが全体を引き立てている。さらに、今回はGDIとNODの他に、第3の勢力も登場。ドラマチックなシナリオを楽しむことができる。
GDIとNODのふたつの視点で遊べるキャンペーンモード
この『コマンド&コンカー タイベリアン・サン』では、2枚のCDが用意されており、それぞれにGDI軍とNOD軍のシナリオが収録されている。片方のキャンペーンをクリアした後、逆の立場からシナリオを遊べるというわけだ。
GDI軍は歩兵とロボット、NODはサイボーグ歩兵といように、お互いに異なった特徴を持っている。ゲームスタート直後は、主にタイベリウムと呼ばれる緑色や青色をした資源の収集に力を入れる。この資源で得たクレジットにより、ユニットや建物を増やすことができるのである。
特定の建物を建設することにより、新しいユニットを作成できるようになる。ある程度の部隊が整ったら、敵の陣営に攻め込むのだ。
基本的に、敵の施設をすべて破壊するのがミッションの目的となっている。何もかも破壊してもいいのだが、エンジニアと呼ばれる工兵を使って、敵の施設を占拠するのも面白い。うまくゆけば、相手側の建物や、ユニットまで作れるようになるのだ。最後の到達点は同じだが、プレイヤーにある程度の自由があるというのは嬉しいことである。
世界ランキングにも対応した専用サーバーも
もはや当たり前ともいえるが、本作でもLANやインターネットに接続することにより、最大8人でのマルチプレイに対応している。マルチプレイ用のロビーサーバーといえば、Blizzard Entertainmentのバトルネット(※1)などが有名だが、このゲームにも『WestWoodオンライン』という専用サーバーが設置され、無料で利用できるようになっていた。
サーバには自分の戦績が記録され、世界ランキングや、階級などが記録される。また、当時は『FSGS』(※2)というサーバエミュレーターを利用して、個人でサーバーを運営することもできた。
※1
バトルネット
『オーバーウォッチ』や『DIABLO』、『STARCRAFT』など、Blizzard Entertainmentが発売しているゲームで利用されている無料の対戦専用ロビーサーバー。「Blizzard.net」→「Blizzard Battle.net」と度々名称の変更が行われている。ちなみに初代『DIABLO』の頃は、PC1台で動かしていたそうだ。
※2
『FSGS』
以前は「Free Starcraft Game Server」という名称だったが、その後Blizzard Entertainment以外のゲームにも対応。”Free Standard Game Server” という名前に変更されている。『DIABLO』、『Starcraft』、『コマンド&コンカー タイベリアン・サン』、『Submarine Titans』などに対応していた。
(高島おしゃむ)
ゲーム概要
タイトル:コマンド&コンカー タイベリアン・サン
メーカー:エレクトロニック・アーツ・スクウェア
対応ハード:Windows 95/98
ジャンル:シミュレーション
発売日:1999年10月1日
価格:8800円(税別)
必要環境
CPU:Pentium 166MHz以上
メモリ:32MB以上
HD空き容量:200MB以上
CD:4倍速以上
ディスプレイ解像度: DirectXと互換性のある16bitのグラフィックカード
サウンド: DirectXと互換性のあるサウンドカード
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