初代Xbox向けのレースゲーム『Midtown Madness 3』をWindows PCで動作させる非公式プロジェクト『Midtown Madness 3 PC Native』が、2026年10月26日に「v2.0-beta.2」へアップデートされました。開発を進めているのはGitHubユーザーのlakshya16157氏です。
今回の大きな変更点は、グラフィックや音声を変更するMODと、ゲームプレイに影響するMODの設定が分離されたこと。初代Xbox版に近い状態を保ちながら遊ぶか、追加車種や新たなレースなどを楽しむか、プレイヤーの好みに合わせて選びやすくなっています。
●『Midtown Madness 3 PC Native』v2.0-beta.2(GitHub)
https://github.com/lakshya16157/midtown-madness-3-PC-Native/releases/tag/v2.0-beta.2
●プロジェクトREADME
https://github.com/lakshya16157/midtown-madness-3-PC-Native
オリジナルの見た目と改良版のグラフィックを選択
『Midtown Madness 3』は、パリやワシントンD.C.の街中を舞台に走り回る、初代Xbox向けのレースゲームです。『Midtown Madness 3 PC Native』は、これをWindows 10/11でネイティブ動作させることを目指す非公式プロジェクトで、Microsoftなどによる公式PC移植ではありません。
今回のアップデートでは、ゲーム起動前のランチャーに「Visual + audio mods」と「Gameplay mods」という、ふたつの設定分類が用意されました。
「Visual + audio mods」では、「Original look」と「Improved look」を選べます。「Original look」は初代Xbox版の画面表示やカメラ位置、メニュー、HUD(画面上の情報表示)に近い見た目を再現する設定。一方、標準設定の「Improved look」では、描画距離の拡張や照明表現の改善といった変更を利用できます。個々の映像関連MODをオン・オフすることも可能です。
この項目は見た目や音声のためのもので、ゲームプレイ自体には影響しないと開発者は説明しています。グラフィックは改良版のまま、ゲームのルールや挙動はオリジナルに近づける、といった組み合わせができるのがポイントです。
追加車種やレースも好みに合わせて切り替え
一方の「Gameplay mods」には、「Xbox gameplay」と「Modded gameplay」が用意されています。標準設定の「Xbox gameplay」は、車両の挙動やダメージ、登場する車種、レース内容などを初代Xbox版に近づけるものです。
「Modded gameplay」を選ぶと、追加車種や追加レースのほか、前方の車の後ろについて加速するドラフティング、車が横転したときの補助機能、地図上のルート表示、ミニマップの改良といったMODを利用できます。こちらも各機能を個別に切り替えられます。
これまでは、追加された車種がオリジナルのレースでライバル車として選ばれてしまうことがありました。たとえば、本来とは異なる追加車種が相手として登場するケースがあったそうですが、今回の修正で「Xbox gameplay」を選んだときは初代Xbox版の車種が使われるようになっています。また、ドラフティングと横転補助は標準でオフとなり、既存の設定についても一度オフに変更されます。
60fps時の判定も改善。従来版からの更新は上書き可能
ゲーム中の細かな不具合も修正されています。破壊系のミッションでは、60fps動作時にフレームとフレームの間で発生した衝突も拾うようにし、初代Xbox版に近い命中判定になるとのこと。このほか、周囲の車の排気ガスが自車のものとして表示されてしまう問題や、ミニマップの方位表示に関する不具合にも手が加えられています。
なお、ワイド画面表示、60fps動作、コントローラー対応などは以前から実装されていた機能です。今回新たに加わったのは、こうしたPC向け機能そのものではなく、オリジナルに近いゲーム性と追加MODを整理して切り替えられる仕組みや、一部の挙動の修正となります。
プレイには自分で用意したXbox版のゲームデータが必要
導入には、GitHubの配布ページにある「MM3-Setup.exe」を利用します。対応環境は64ビット版Windows 10/11で、Direct3D 11対応のグラフィック機能と約6GBの空き容量が必要です。以前のバージョンに上書きインストールした場合でも、セーブデータと設定は保持されると案内されています。
注意したいのは、インストーラーにゲーム本体のデータが含まれていないことです。自分で所有する初代Xbox版『Midtown Madness 3』のディスクから、ISOまたはXISO形式のディスクイメージを用意する必要があります。今回のリリースノートでは欧州版のイメージが指定されていますが、現行のREADMEには欧州・豪州版に加えて米国版も動作すると記載されています。導入時には最新の対応状況を確認しておきましょう。
ゲームディスクの吸い出し環境が気になる人は、当サイトの「レトロゲーム吸い出し環境の最適解? OmniDriveを導入してみた」も参考にしてみてください。ただし、こちらの記事で実際に検証したのはXbox 360版『Gears of War』です。初代Xbox版『Midtown Madness 3』の欧州ディスクを吸い出せることまで確認したものではありません。
なお、配布されている「MM3-Setup.exe」にはコード署名がないため、Windows SmartScreenやSmart App Controlによって警告が表示されたり、実行をブロックされたりする場合があります。開発者は照合用のSHA-256チェックサムファイルも公開しているので、ダウンロードしたファイルの確認に利用するといいでしょう。
本バージョンはまだベータ版です。「Original look」を選んでもプロフィールに表示される車両数に追加車種が含まれたり、レース数の表示に追加レースが反映されたりする既知の問題が残っています。また、当サイトでは実機の初代Xbox版と今回のPC版の挙動を独自に比較したわけではありません。オリジナルの再現度に関する説明は開発者の発表に基づくものです。


















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