PS2の名作『ワンダと巨像』をPS Vitaに移植! 非公式プロジェクト『Celosia』で巨像との戦闘も披露

PS2の名作『ワンダと巨像』をPS Vitaに移植! 非公式プロジェクト『Celosia』で巨像との戦闘も披露

PS2用ソフト『ワンダと巨像』をPS Vita向けに移植する非公式プロジェクト『Celosia』について、2026年10月20日に開発状況を紹介する動画が公開されました。

今回の映像では、ゲームのオープニングに加えて、主人公ワンダの移動や愛馬アグロに乗ってフィールドを駆ける場面、巨像との戦闘などが披露されています。ただし、動作させているのはPS Vitaのエミュレーター『Vita3K』で、PS Vita実機によるプレイ映像ではありません。

●『Celosia』GitHub
https://github.com/HenryKun55/celosia

アグロでの移動や巨像との戦闘まで進展

『Celosia』は、開発者のHenryKun55氏が進めている『ワンダと巨像』のネイティブ移植プロジェクトです。対象となるのはPS2北米版で、PS Vitaのほか、Apple Siliconを搭載したMac向けにも開発が行われています。

開発者によるRedditへの投稿では、オープニングや神殿、アグロに乗ってのフィールド移動が動作するほか、最初の巨像を倒し、今回の映像では2体目の巨像との戦闘を披露したと説明しています。音声やセーブ機能についても動作しているとのことです。

これまでの進捗が確認できるGitHubのREADMEでも、タイトル画面やメニュー、ゲーム開始後の移動などが動作項目として挙げられています。もっとも、ゲームを最後まで通してプレイできることが確認されたわけではなく、全16体の巨像との戦闘やエンディングまでの動作については、今後の検証が必要です。

PS2エミュレーターではなく、ゲームのコードを変換して動作

興味深いのが、『Celosia』がPS Vita用のPS2エミュレーターではないという点です。

このプロジェクトでは『PS2Recomp』というツールを利用し、PS2のCPUが使うMIPS形式の命令を、あらかじめC++のコードに変換する「静的再コンパイル」と呼ばれる手法を採用しています。変換したコードを移植先で動作するようにビルドするため、ゲームの実行中にPS2のCPU命令を逐次エミュレーションする仕組みとは異なります。

さらに、グラフィック描画についてもPS Vita向けに独自の処理を実装。キャラクターや地形、光や影、水面などを再現するための開発が進められています。つまり、PS2のソフト全般が遊べるようになるわけではなく、あくまで『ワンダと巨像』を動かすために作られている専用の移植です。

『Vita3K』上ではオープニングが18~25fps。実機での速度は未測定

現時点で気になるのは、実際のPS Vitaでどれくらい快適に遊べるのかという点です。

GitHubの開発状況ページでは、PS Vita向けビルドを『Vita3K』で動作させた際、オープニング部分で18~25fpsだったと報告されています。ただし、これはエミュレーター上での一部シーンの参考値です。PS Vita実機での動作速度はまだ測定されておらず、ゲーム全体が同じ速度で動くことを示す数字でもありません。

開発者は安定した30fpsを目標に最適化を続けているとのことですが、グラフィックの再現性や処理速度など、まだ改善が必要な部分も残されています。

12月の公開を目標に開発中。完成版の配布はまだ

開発者は12月中の公開を目指す意向を示しています。ただし、これは現段階での開発目標であり、完成版の配布日が確定したわけではありません。

現在、GitHubではプロジェクトのソースコードやPS Vita向けのビルド方法が公開されていますが、一般ユーザー向けの完成版が配布されたという状況ではありません。また、利用する際には、ユーザー自身が正規に所有するPS2北米版『ワンダと巨像』のゲームデータを用意する必要があります。

PS2を代表する作品のひとつが、携帯ゲーム機のPS Vitaでどこまで再現できるのか。今後は実機での動作確認や、巨像との戦闘をどこまで安定して進められるようになるかにも注目したいところです。

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