『Analogue Pocket』向けに開発されている非公式PlayStationコア『openfpga-PlayStation』のバージョン0.5.6が、2026年10月22日に公開されました。
このコアはGuardianSoul氏が開発を進めているもので、『MiSTer FPGA』向けのPS1コアをベースにしたものです。10月15日に初期公開版のv0.5.0が登場してから短い間隔で改良が続けられており、今回のアップデートではPAL版ゲームの表示や動作速度の調整、起動時間の短縮などが行われています。
●『openfpga-PlayStation』v0.5.6のダウンロード先
https://github.com/GuardianSoul/openfpga-PlayStation/releases/tag/v0.5.6
●公式リポジトリ・導入方法
https://github.com/GuardianSoul/openfpga-PlayStation
『Analogue Pocket』で初代PlayStationのゲームが動作!
『openfpga-PlayStation』は、『MiSTer FPGA』向けに開発されたPlayStationコアをベースに、『Analogue Pocket』で動作するようにしたものです。
『Analogue Pocket』は、FPGAを利用してゲーム機のハードウェアを再現する仕組みを採用しています。openFPGAに対応したコアを追加することで、標準で対応しているゲーム機以外のタイトルも動かせるようになるのが特徴です。
今回の『openfpga-PlayStation』では、初期公開時点ですでに『FINAL FANTASY VII』や『Tekken 3』、『Grand Theft Auto』の欧州版などが動作すると報告されていました。ゲーム中のムービーやCD音源による音楽再生にも対応しています。
ただし、開発が始まったばかりのコアということもあり、すべてのPlayStation用ソフトが正常に動作するわけではありません。
なお、『Analogue Pocket』向けのPS1コアが開発されるのは、今回が初めてではありません。当サイトでも2023年1月に、日本人開発者のかんな丸!!氏が手がけていたPS1コアを紹介しています。当時は『トバルNo.1』などを動作させることに成功しており、その後も改良が続けられていました。
今回の『openfpga-PlayStation』は、そのコアの後継版ではなく、GuardianSoul氏による別のプロジェクトです。
PAL版の表示を改善! ゲームの起動時間も短縮
今回公開されたv0.5.6では、特にPAL版ゲームに関する改善が行われています。
これまでPAL版のゲームは、本来の約49.75fpsに対して約50.2fpsで動作しており、実機よりも約1パーセント速くなっていました。今回の更新では、このフレームレートが本来の速度に近づくように調整されています。
また、欧州版BIOSなどで使われる高解像度のPAL表示では、画面のちらつきや縦横比の崩れ、表示位置のずれなどが発生していましたが、これらについても改善が加えられました。
さらに、画面をいっぱいに表示する「Fill Screen」モードでも調整が行われています。文字の幅が不均一になる問題や、画面上部に黒い帯が表示される現象などが修正されたほか、『Analogue Dock』使用時には16:9表示に対応するようになりました。
ゲームの起動処理も高速化されています。SDカードへのアクセスを減らすことで、最初の画面が表示されるまでの時間を約2秒短縮。加えて、新たに用意された「Fast BIOS Boot」を利用することで、BIOSの起動処理をさらに約2秒短縮できます。
なお、「Fast BIOS Boot」はBIOSの起動処理を高速化するもので、ゲーム本編の動作速度を向上させる機能ではありません。
このほか、Dock接続時に2つ目のコントローラーを扱うための変更も加えられています。ただし、こちらについては開発者自身が実機での動作を確認しておらず、現段階では正常に利用できるかどうかは不明です。
導入にはPlayStationのBIOSとゲームデータが必要
『openfpga-PlayStation』は、GitHubの公式リポジトリから無料でダウンロードできます。
導入するには、最新版のファームウェアを適用した『Analogue Pocket』とmicroSDカードが必要です。基本的には、GitHubで配布されているアーカイブをダウンロードし、展開したファイルをmicroSDカードのルートにコピーする形式となっています。
また、コアとは別にPlayStationのBIOSとゲームデータを用意する必要があります。
BIOSは所有しているPlayStation本体から吸い出したものを使用します。たとえば、北米版BIOSの場合、以下の場所に配置するよう案内されています。
Assets/playstation/common/scph5501.bin
ゲームについても、所有しているディスクから適法に用意したデータを使用します。公式READMEでは、ゲームのディスクイメージを.cueおよび.bin形式で配置する方法が案内されています。
さらに、ゲームを起動するためのファイルを作成する必要があり、『pupdate』や『Pocket Sync』から専用プラグインを利用する方法も紹介されています。
なお、配布されているコアには、PlayStationのBIOSやゲームデータは含まれていません。これらは利用者自身が適法に用意する必要があります。
まだ開発途上ながら、今後の進化にも期待!
現時点では、処理が複雑な場面でゲームの動作速度が低下する場合があるほか、『Bloody Roar II』でキャラクターが一時的に半透明になってしまう問題なども報告されています。
また、SonyのBIOS画面が表示される際に、斜めの線が現れる場合があるなど、表示面でもいくつかの課題が残されています。
とはいえ、公開からわずか1週間ほどで複数回のアップデートが行われていることを考えると、なかなか興味深いプロジェクトといえそうです。
以前から『Analogue Pocket』でPlayStationのゲームを動かす試みはありましたが、今回の『openfpga-PlayStation』も興味深いプロジェクトといえそうです。
まだ開発途上ではあるものの、初期公開からわずか1週間ほどで複数回のアップデートが行われています。今後、互換性や動作速度がどこまで向上していくのか、引き続き注目していきたいですね!


















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