Android端末上でWindows向けPCゲームを直接動かすためのアプリ「GameNative」の「v1.3.0-prerelease」が公開されました。
今回の大きな変更点は、新たに「Headless Steam」クライアントが追加されたことです。これにより、一部ゲームのオンラインマルチプレイや入力、DRM関連の問題が改善されたほか、これまでGameNativeでは扱いにくかったEAやRockstar Games系のタイトルでも動作テストが進められています。
GameNativeは、クラウド上のPCからゲーム映像をストリーミングするサービスではありません。SteamやEpic Games、GOGなどで所有しているPCゲームをAndroid端末上でローカル実行することを目的としたプロジェクトです。
●GameNative Releases(GitHub)
https://github.com/utkarshdalal/GameNative/releases
Headless Steam追加でオンラインやDRM周りを改善
v1.3.0-prereleaseでは、新たにHeadless Steamクライアントが追加されました。
通常のSteamのインターフェースを表示するのではなく、ゲームの実行に必要なSteam環境を動作させる仕組みで、これによって『Age of Empires II』や『Counter-Strike』などでオンラインマルチプレイが改善されています。
また、『No Man’s Sky』では入力関連の問題が改善されたほか、これまでDRMの影響で起動できなかった一部タイトルについても修正が行われています。
WindowsゲームをAndroid上で動かす場合、ゲーム本体そのものが動作しても、SteamなどのクライアントやDRM、各メーカー独自のランチャーが壁になるケースがあります。今回のアップデートは、そうしたゲーム本体以外の部分への対応を進めたものといえそうです。
『NFS』『The Sims 4』『Titanfall』などEA系タイトルをテスト
EA系ゲームへの対応も追加されました。
開発者によると、『Need for Speed: Most Wanted』『The Sims 4』『Titanfall』でテストされています。EA系ゲームを利用する場合は、今回追加されたHeadless Steamクライアントを有効にする必要があります。
ただし、これはEAがGameNativeを公式にサポートしたという意味ではありません。あくまでもGameNative側でEA系ゲームを動作させるための対応が行われ、上記タイトルでテストされているというものです。
Rockstar系は『GTA V』『RDR2』『GTA IV』などでテスト
Rockstar Games系タイトルへの対応も進められています。
今回テスト対象として挙げられているのは、『Red Dead Redemption 2』『Grand Theft Auto V Legacy』『Grand Theft Auto IV』『L.A. Noire』です。こちらも動作にはHeadless Steamの有効化が必要です。
Rockstar Gamesのタイトルについては、これまでRockstar Games Launcherが障害となり、Steam版をGameNative上でそのまま動かすことが難しいケースがありました。実際、以前は『GTA V』のSteam版についてRockstar Games Launcherが原因で動作しないという報告も見られました。
そのため、今回の変更は『GTA V』や『RDR2』といったタイトルをAndroid端末でローカル実行したいユーザーにとって、比較的大きなアップデートといえそうです。
なお、こちらについてもRockstar Gamesによる公式対応ではなく、GameNative側が動作対応を実装したものです。また、Rockstar Gamesのすべてのタイトルが動作することを保証するものでもありません。
ゲームのダウンロード高速化や容量削減も
ゲームのダウンロード周りも刷新されています。
新たにRustで実装されたネイティブダウンロードエンジン「gn-download」と、ひとつずつ処理するダウンロードキューが導入され、開発者によるとダウンロード速度の大幅な改善が期待できるとのことです。
さらに、複数のゲーム用コンテナで共通コンポーネントを共有する仕組みも追加されました。
既存ゲームでは「Play」を押すことでコンテナが縮小され、ゲームによってはひとつのコンテナあたり最大約2GB容量を削減できるとされています。複数のPCゲームをAndroid端末に入れている場合は、ストレージ容量の節約にもつながりそうです。
このほか、LSFGのネイティブパイプラインをデフォルト化したほか、一部GOGゲームの起動問題やEpic Gamesの言語・オフラインモードに関する修正なども含まれています。
なお、今回公開されたv1.3.0は正式版ではなく、あくまでもプレリリース版です。GameNative自体もすべてのWindowsゲームの動作を保証しているわけではないため、実際の動作状況は端末やゲーム、設定などによって異なる点には注意が必要です。















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