iPhoneやiPad向けのゲームエミュレーター『Delta』を開発するTestut Techは、2026年10月22日にバージョン2.0を公開しました。
今回のアップデートでは、新たにセガのメガドライブに対応したほか、ゲームの実績を獲得できる『RetroAchievements』との連携機能も強化されています。
なかでも注目したいのが、実物のゲームカートリッジを読み込めるようになったことです。Epilogue製の専用機器を使用することで、ゲームボーイカラーやゲームボーイアドバンス、スーパーファミコンのカートリッジをiPhoneやiPadと連携させることが可能になりました。
●『Delta』App Store(米国)
https://apps.apple.com/us/app/delta-game-emulator/id1048524688
●『Delta』公式リリースノート
https://faq.deltaemulator.com/release-notes
メガドライブに新対応! ゲームの実績を獲得できる機能も強化
『Delta』は、これまでファミコンやスーパーファミコン、NINTENDO64、ゲームボーイシリーズ、ニンテンドーDSなどに対応していたゲームエミュレーターです。
今回のバージョン2.0では、新たにメガドライブ(海外名:Sega Genesis)が追加されました。これにより、対応するゲームデータを読み込むことで、iPhoneやiPad上でもメガドライブのゲームが遊べるようになります。
また、メガドライブのコントローラーを再現した新しい画面デザインも追加。アクションリプレイやゲームジーニーといったチートコードにも対応しています。もうひとつの大きな変更点が、『RetroAchievements』との連携機能です。
これは、レトロゲームに現代のゲーム機のような実績システムを追加するサービスです。たとえば、特定の条件を満たしてゲームをクリアするといった目標が用意されており、達成することで実績を獲得できます。
『Delta』では以前から一部のゲーム機向けに実験的な対応が行われていましたが、バージョン2.0では対応範囲が拡大。対応ゲームの実績を獲得できるほか、ゲーム起動時に現在の達成状況も確認できるようになっています。
実物のゲームカートリッジをiPhoneで読み込めるように!
今回のアップデートで、とくに興味深いのが実物のゲームカートリッジとの連携機能です。対応したのは、Epilogueが販売している『GB Operator』と『SN Operator』という2種類の周辺機器です。
『GB Operator』はゲームボーイシリーズ、『SN Operator』はスーパーファミコンのカートリッジを読み込むための機器で、もともとはパソコンなどで実物のゲームを楽しんだり、データを保存したりするために開発されたものです。
●Epilogue『GB Operator』
https://www.epilogue.co/product/gb-operator
●Epilogue『SN Operator』
https://www.epilogue.co/product/sn-operator
これらの機器をUSB経由でiPhoneやiPadに接続することで、『Delta』からカートリッジを読み込み、ゲームをプレイできるようになります。
今回の『Delta』との連携で明記されている対応ソフトは、以下の通りです。
- 『GB Operator』:ゲームボーイカラー/ゲームボーイアドバンス
- 『SN Operator』:スーパーファミコン
さらに、カートリッジに保存されているセーブデータの読み込みと書き込みにも対応しています。
つまり、実機で遊んでいたゲームの続きをiPhoneで楽しんだり、iPhone側で進めたセーブデータを実物のカートリッジに戻したりするといった使い方が想定されています。
単にゲームのROMデータを読み込むだけではなく、実物のカートリッジとセーブデータをやり取りできるところが、この機能の大きな特徴です。
ただし、これらの機能は現時点では実験的なものとして提供されています。また、別売りの専用機器と対応するUSB接続環境が必要です。すべてのiPhoneやiPad、カートリッジで問題なく動作することが保証されているわけではありません。
ゲームボーイのカラー変更や早送り速度の設定なども追加
バージョン2.0では、このほかにもさまざまな機能が追加されています。
たとえば、初代ゲームボーイのゲームで使用するカラーパレットを変更できるようになりました。ゲームボーイカラーに搭載されていた公式のカラーパレットに対応しており、好みの色合いでゲームを楽しめます。
また、早送り機能の速度をゲームごとに変更できるようになったほか、画面にブラウン管風の効果などを加えられるフィルター機能も実験的に追加されています。
コントローラーのボタンがアニメーションする新しいスキンにも対応。最近プレイしたゲームや、お気に入りに登録したゲームを一覧から選べるようになるなど、使い勝手の面でも改良が行われています。
このほか、ゲームボーイアドバンス版『ポケモン』シリーズ向けの追加コンテンツも案内されています。米国App Storeの更新履歴では、最初のDLCは近日公開予定とされています。
実カートリッジ連携は実験的機能。国内での提供状況にも注意
『Delta 2.0』の米国App Storeでの動作条件は、iOS 17.4以降、またはiPadOS 17.4以降となっています。
なお、今回のバージョン2.0は米国App Storeで公開されていますが、記事作成時点で確認した日本国内のApp Storeでは、旧バージョンの1.7.3sが表示されていました。国内向けの更新状況や、実際の機器を使用した動作については、引き続き確認が必要です。
今回のアップデートは、単なる対応ゲーム機の追加にとどまらず、実物のカートリッジとスマートフォンを連携させられるようになった点が魅力です。
これまでパソコンなどで利用していたカートリッジ読み込み機器が、iPhoneやiPadでも活用できるようになるというのは、レトロゲームファンにとってなかなか興味深い進化ではないでしょうか。
今後は、実カートリッジ連携機能の安定性や対応機種の拡大にも期待したいところです。


















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