TheGammaSqueeze氏は2026年10月3日、Anbernicの2画面携帯ゲーム機「RG DS」と「RG DS Plus」向けに、コミュニティ開発ファームウェア「GammaOS Nano 1.4.4」を公開しました。
今回のアップデートでは、RG DSで上下画面の表示タイミングを60Hzにそろえる改善が行われたほか、RG DS/RG DS Plusの両機種で、それぞれの画面を個別に色調整できる機能が追加されています。
なお、現時点ではGammaOS Insider支援者向けの先行リリースとなっており、誰でもすぐに利用できる一般公開版ではありません。
●RG DS向け「GammaOS Nano v1.4.4」リリースページ
https://github.com/TheGammaSqueeze/GammaOSNext/releases/tag/v1.4.4-ANBERNICRGDS
●RG DS Plus向け「GammaOS Nano v1.4.4」リリースページ
https://github.com/TheGammaSqueeze/GammaOSNext/releases/tag/v1.4.4-ANBERNICRGDSPLUS
RG DSは上下画面を60.000Hzで同期
RG DS向けのGammaOS Nanoは、v1.4.1以来のリリースとなります。そのため、今回のv1.4.4にはv1.4.2、v1.4.3、v1.4.4で加えられた変更がまとめて含まれています。
なかでもRG DSで大きな変更となっているのが、2画面の表示タイミングです。
開発者の説明によると、従来はディスプレイが59.85Hzで動作していたため、ニンテンドーDSの映像では6~7秒ごとに1フレームが欠落するほか、上下画面の表示タイミングにも約1フレームの差が生じていたとのことです。
v1.4.4では上下のディスプレイを60.000Hzで動作させるとともに、各フレームの開始タイミングも同期するよう変更されています。これにより、上下画面をまたいで表示するゲームで、ヒンジ付近の映像がずれて見える現象の改善が期待できます。
ただし、これらは開発者による説明であり、当サイトで実機による測定を行ったものではありません。
RG DSにも低遅延オーディオを追加
RG DSでは、低遅延オーディオも新たに導入されています。
ゲームの映像に対して音が出るまでの遅れを短縮する仕組みで、ヘッドホンの抜き差しをゲーム中に行った場合も音声出力が自動的に切り替わります。また、スピーカーから音が出始める際に発生していたポップノイズも改善されています。
一方、RG DS Plusでは低遅延オーディオ自体は以前のバージョンですでに導入されており、当サイトで紹介したv1.4.3ではヘッドホン使用時にも低遅延オーディオを維持できるよう改善されていました。
そのため、今回のv1.4.4で両機種に初めて低遅延オーディオが追加されたわけではありません。
上下画面をそれぞれ個別に色調整可能
RG DSとRG DS Plusの両機種で共通する大きな追加機能が「Screen Calibration」です。
「Display」→「Screen Calibration」から、上下それぞれの画面について明るさ、コントラスト、彩度、色相に加え、赤・緑・青の各レベルを個別に設定できます。調整結果はリアルタイムで確認できます。
2画面端末では、上下の液晶で発色や明るさに違いを感じる場合がありますが、この機能を利用することで、それぞれの画面に合わせて見た目を調整できるようになります。
また、この調整はディスプレイコントローラー側で適用される仕組みとなっており、GammaOS Nanoのホーム画面だけではなく、ニンテンドーDSエミュレーター「DraStic-nano」のゲーム画面にも反映されます。
RG DS Plusは前回から画面調整などを追加
RG DS Plusについては、2026年9月29日にv1.4.3が公開されたばかりです。
前回はスリープからの復帰、Wi-Fi、ヘッドホン使用時の低遅延オーディオ、DraStic-nanoの改善、OTAアップデートなどが主な変更点でした。
今回のv1.4.4では、それらに加えて画面別のキャリブレーションやゲームを削除せず一覧から非表示にする機能、タッチスクリーンの補正、ニンテンドーDS用マイク周辺の修正などが行われています。
RG DSとRG DS Plusでは、v1.4.4までに導入されてきた機能の範囲が異なるため、同じバージョン番号でも今回新たに追加された内容は同一ではありません。
更新処理の安全性も強化。ただしv1.4.4への更新時は注意
v1.4.4では、システムアップデート時の検証処理も強化されています。
今後のアップデートでは、書き込んだパーティションを読み戻して確認し、正常に書き込めなかった場合は再試行する仕組みなどが導入されています。また、更新処理を完了できない場合、そのまま不完全な状態で再起動するのではなく、エラーとして停止するよう変更されています。
ただし、この仕組みが利用されるのはv1.4.4導入後の更新からです。v1.4.4そのものへのアップデートは現在使用しているバージョン側の更新処理で行われるため、今回の更新が絶対に失敗しないという意味ではありません。
RG DSではv1.4.1から更新する場合、開発者はユーザーデータを保持できるアップデートカードを推奨しています。一方、RG DS Plusではv1.4.2/v1.4.3からOTAでv1.4.4へ更新できます。
また、RG DSではCore/Lite/Fullなど複数のビルドが用意されており、基本的には現在使用しているものと同じビルドへ更新する必要があります。ビルドを変更する場合は新規インストールが必要になるため注意が必要です。
現時点では支援者向けの先行公開
GammaOS Nano 1.4.4は、Anbernic公式のファームウェアではなく、コミュニティによって開発されている非公式ファームウェアです。
記事執筆時点ではGammaOS Insider支援者向けの先行公開となっており、ダウンロードしたファイルを展開するためのパスワードも支援者向けチャンネルで案内されています。
開発者は非支援者向けにも後日一般公開する予定としていますが、具体的な公開日は示されていません。
RG DSでは表示タイミングそのものに手が入り、上下画面の同期や音声遅延といった、2画面ゲーム機としての使用感に直結する部分が改善されています。とくに上下画面のずれが気になっていたユーザーにとっては、更新を検討する大きなポイントになりそうです。















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