Macho Nacho Productionsが秋葉原のBEEPで購入した「X68000 EXPERT」を徹底レストア!約60個のコンデンサー交換や12MB化も

Macho Nacho Productionsが秋葉原のBEEPで購入した「X68000 EXPERT」を徹底レストア!約60個のコンデンサー交換や12MB化も

海外のレトロゲーム系YouTubeチャンネル「Macho Nacho Productions」は2026年8月14日、シャープのパーソナルワークステーション「X68000 EXPERT」を徹底的にレストアする動画を公開しました。

作業は本体の分解清掃にとどまらず、約60個の電解コンデンサー交換や電源ユニットの更新、最大12MBへのメモリー増設、MIDIインターフェースの追加、SDカードを利用したストレージ環境の構築まで行う大がかりなものとなっています。

今回レストアされた本体は、投稿者のTito氏が2023年に秋葉原の「BEEP」で購入したものです。購入時点でも動作していたものの、内部には長年のホコリが蓄積していたため、外装やシールド、ケーブル、各種基板を取り外すところまで分解されています。

幸いにも、基板には深刻な腐食やバッテリーの液漏れ跡は見つからなかったとのこと。その一方で、長期的に安定して使用できるようにするため、メインボードや映像関連基板などに搭載された約60個の電解コンデンサーが交換されました。

電源と内蔵バッテリーも現代的な構成に

SRAMの設定を保持する内蔵バッテリーも撤去され、コネクターを介して電池ホルダーを接続する構成に変更されています。ホルダーはシールド部分に固定されており、今後は本体を大きく分解したり、ハンダゴテを使用したりせずに電池を交換できるようになりました。

電源には、Mattsoft氏が公開しているオープンソース設計の「X68K PicoPSU Power Adapter」を採用。Mean Well製AC-DC電源とPicoPSUを元の電源ケース内に収めることで、本体外観を維持しながら電源周りを更新しています。設計データはGitHubで公開されています。

12MBメモリーとMIDIインターフェースを増設

拡張スロットには、X68000向けMIDIインターフェース「Midiori」を自作して搭載。これは純正MIDIボード「CZ-6BM1」との互換性を意識したオープンソースプロジェクトで、対応ゲームから外部MIDI音源を利用できるようになります。Midioriのプロジェクト情報も公開されています。

さらに「GALSPANIC RAM Expansion Board」をベースにしたメモリーボードを追加し、X68000のメインメモリーを最大容量となる12MBまで増設しました。

当初はジャンパー設定のミスにより約3MBしか認識されませんでしたが、設定を修正したあとは、OSが使用する領域を除いて約11.5MBの空きメモリーが表示されています。

「変換番長」でSDカードからゲームを起動

ストレージ環境には、SASI/SCSI接続のHDDをCFカードで代替できる「変換番長」と、CF-SD変換アダプターを使用。これらを内蔵HDDが収まるスペースに取り付け、SDカード上のHDDイメージからHuman68kやゲームを起動できるようにしています。

「変換番長」は、HDDイメージファイルを書き込んだCFカードをSASI/SCSI HDDとして認識させる装置で、X68000のほかPC-98やFM TOWNSなどにも対応しています。製品の詳しい仕組みはクラシックPC研究会のサイトで確認できます。

完成後は『ヴァリスII』『コットン』『超連射68K』などを実機で起動。『悪魔城ドラキュラ』では、増設したMIDIインターフェースとRoland SC-55を組み合わせた演奏も披露されています。

今回の作業は、単純に発売当時の状態へ戻す「復元」というよりも、オリジナルの外観を維持しながら、故障しやすい部分と使い勝手を現代的な部品で改善する内容です。有志によって公開されている電源基板や拡張ボードが、古いコンピューターを今後も動かし続けるための重要な選択肢になっていることが分かる事例といえるでしょう。

公開された作業の様子は、Macho Nacho Productionsの動画で確認できます。

via.TechEBlog

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