Steam Deckをデュアルスクリーンで3DS化! セットアップ時のTipsをステップバイステップでご紹介

Steam Deckをデュアルスクリーンで3DS化! セットアップ時のTipsをステップバイステップでご紹介

大分前に技術的には実現可能なことは確認していたものの、すっかりと忘れていたのがSteam Deckでニンテンドー3DSのエミュレーターを2画面で動かして遊ぶというやりたかたです。つい昨日、ツイッターで巨大な3DSを作ったという人の記事が流れてきたので、ふと思い出して試したものを投稿してみたところ、予想外の反響を得ることができました。

そこで今回は、そのセットアップ方法をご紹介していきます。……といってもかなり単純な内容で、面倒なリストのコピペなども一切しません。その代わり、手動で調整必要なポイントもあるので、そうしたところについても触れていきます。

あらかじめ用意するもの

Steam Deckでニンテンドー3DSを2画面でプレイするためには、まずはSteam Deck本体以外にも外部ディスプレイやUSBケーブルなどが必要になります。ちなみに筆者が用意したアイテムは以下のとおり。

ディスプレイはUSB Type-Cで映像の入力と充電ができるタイプのものを用意しています。元々17インチのものを持っていたのですが、若干でかすぎるためJAPANNEXTの10.1インチのディスプレイを用意しました。

USB Type-Cのケーブルは2メートルのものを購入しましたが、やや長すぎるためもう少し短めでも良さそうです。また、この見た目のケーブルはかなり頑丈な作りになっていますが、やや取り回しがしづらい面もあるため、柔らかめのケーブルを入手したほうがいいかもしれません。

ディスプレイを載せるようにスマホスタンドも一応用意しましたが、これはなんでもOKです。本体に取り付ける方法も考えましたが、全体的に重すぎるためあまり実用的ではないかもしれません。

●JAPANNEXT JN-MD-IPS1012HDR

●USB Type-C ケーブル(2メートル)

●Premium Style スマートフォン用 スタンド アルミ素材 [バットマン] PG-WSTD03BAT

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また、Steam Deck本体に、あらかじめエミュレターとROMもセットアップしておく必要があります。使用するエミュレーターは『Citra』と呼ばれるものですが、『EmuDeck』などを利用することでインストール自体は簡単に行うことができます。

全くのゼロベースからセットアップする場合は、エミュレーター自体の設定よりもROMを吸い出す方が時間が掛かるかもしれませんが、そちらはこの記事では割愛します。

ディスプレイなどの周辺アイテムやエミュレーターのセットアップが終わったら、とりあえずSteam Deckと繋げていきましょう。

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デスクトップモードで起動してエミュレーターをセットアップ

ニンテンドー3DSの『Citra』をデュアルスクリーンで動かすには、デスクトップモードで起動する必要があります。Steam Deckをデフォルトのゲームモードで起動している場合は、「Steam」ボタンを押して電源を選び、メニューの中から「デスクトップモードに切り替え」を選びましょう。

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おや? コントローラーがうまく動かないぞ!?

この後エミュレーターで画面の設定をすればOK! ……と思っていたのですが、実はとんでもない自体が発生しました。画面をタップして操作する分には問題ないのですが、なんとデスクトップモードで起動するとコントローラーがうまく動かないのです。

ボタンを押しているとゲーム画面を映し出しているウインドウが小さくなったり、バーチャルキーボードが表示されるなど、とにかくまったく遊べるような環境ではなかったことがわかったのです。

Steamを起動してDesktop Configurationを設定する

このままいったんこの企画自体が凍結かと思ったのですが、いろいろと調べていくと、どうやらSteam Deckの場合、デスクトップモードで起動したときはコントローラーはすべてバーチャルスクリーン扱いになることがわかりました。そのため、デスクトップ用のキー設定が残ってしまうのです。

それを変更するには、デスクトップモードで『Steam』のアプリを立ち上げて、コントローラー用のセットアップをしておく必要があります。『Steam』を起動したら、上部の「Steam」から「設定」を選びます。

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設定画面の左側のタブから「コントローラー」を選び、その中の「デスクトップ設定」を選択します。

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すると、下記のような「Desktop Configuration」と呼ばれる画面が表示されます。ここでSteam Deckのデスクトップモードで使用するキーのカスタマイズが行えるようになっているというわけですね。

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ここまでは来たものの、上部のタブから「Gamepad」を選ぶだけではエミュレータ上の操作に反映することができません。デフォルトでは上記のようにわけのわからないキーが割り当てられているため、ゲームがまともにプレイできないという状況になっています。

ここで重要になってくる項目が「アクションアセットを管理」と書かれているボタンです。この画面で、使用するアクションセットで「Gamepad」を選べばOKというわけですね。ちなみにこの「Desktop Configuration」は、Steamを起動している間有効という情報がありましたが、いまいち検証できず、直接エミュレーターを起動した場合も有効になっていました。不安な方は、『Citra』をSteamにから起動するようにしましょう。

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エミュレーターでデュアルスクリーンをセットアップ

デスクトップモードでSteamから『Citra』を選んで起動します。デフォルトでは英語表記になっていますが、日本語にすることも可能です。『Citra』の上部にあるメニューから「Emulation」を選び、その中の「Configure」を選択しましょう。

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左側のタブから「General」を選び「UI」を選択。その中の言語を「Japanese」にすることでメニューが日本語表記になります。

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続いて、左側のメニューから「グラフィック」を選択します。「Layout」の項目にあるタブの中から「Separate Windows」を選択しましょう。ちなみにSwap Screensにチェックを入れていますが、あとで手動でウインドウの位置は変更するのでとくに気にしなくてもOKです。が、ここではチェックを入れている前提で話を進めていきます。

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ゲームを起動して位置を調整

これでセットアップについては完了しました。さっそくゲームを起動しましょう。

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タッチパッドが映し出される画面をSteam Deck側に、もうひとつを外部液晶ディスプレイ側に移動します。外部液晶側はデフォルトではかなり小さいサイズで表示されるので、左上のメニューから「More Action」の中の「Fullscreen」を選ぶことで画面いっぱいに表示されるようになります。

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Steam Deck側の方は、上部のメニューから「表示」の中にある「フルスクリーンで表示」を選べばOKです。

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後は実際にゲームを動かしてみて、快適に動かせるか確認してみましょう。ちなみにニンテンドー3DS LLとの横幅のサイズ差(比較したのは2DS LLですが)約2倍となっているので、もはや3DS LLLLと呼んでもいいのかもしれませんね!?

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