MiSTer FPGA版『Star Wars』『The Empire Strikes Back』コアがCRT出力を強化!15kHzの480i/240pに対応

MiSTer FPGA版『Star Wars』『The Empire Strikes Back』コアがCRT出力を強化!15kHzの480i/240pに対応

MiSTer FPGA向けに開発されている、アタリのアーケードゲーム『Star Wars』と『The Empire Strikes Back』を再現するコアの最新版が、2026年8月16日に公開されました。

今回のアップデートでは、15kHzのCRTに向けた480i/240p出力やDirect Videoへの対応をはじめ、表示位置や向きの調整、操作方法の追加、POKEY音源の再現精度向上などが行われています。

15kHz CRT向けに720×480i出力を追加

『Star Wars』は、アタリが1983年にリリースしたアーケードゲームです。通常のドットで構成された映像ではなく、線によって立体的なデス・スターやTIEファイターなどを描くカラーベクターグラフィックスを採用していました。

MiSTer FPGA向けのコアは2026年5月に最初のバージョンが公開され、同年6月には1985年の続編『The Empire Strikes Back』への対応も追加されています。さらに7月のアップデートでは、新しいベクターレンダラーやブルーム、ハロー、蛍光体の残光などを表現するCRT風の映像処理が導入されていました。

今回公開された「20260816」版では、15kHz CRT向けに720×480iの出力モードが追加されました。480iが標準設定となっており、OSDから240pへ切り替えることも可能です。

また、Direct Videoにも対応し、15kHzと31kHzの走査周波数を選択できるようになりました。15kHz出力では、480iと240pの両方が利用できます。

240pと480pの映像については、有効サンプル数が従来の640から720に増やされています。ゲーム画面の表示範囲は維持されているため、構図を大きく変えることなく、低解像度出力の精度が高められた形です。

●MiSTer FPGA向け『Star Wars』コアのGitHubページ
https://github.com/Videodr0me/Arcade-StarWars_MiSTer

表示方向や画面位置を細かく調整可能に

OSDには、新たに「Video Timing & Geometry」と呼ばれる設定ページが追加されました。ここでは出力タイミングや画面の向き、ズーム、バッファーモード、アスペクト比などをまとめて変更できます。

画面の回転と反転を組み合わせた8種類の表示方向が用意されたほか、通常より広い範囲を表示する「Wide」も追加されています。240p、480p、480i出力時には、映像の垂直位置を調整することも可能です。

720p出力では約120Hzの表示モードも利用でき、対応するディスプレイでは、より滑らかなフレーム表示が期待できます。

なお、オリジナルのアーケード筐体には、一般的なラスタースキャン方式ではなく、Amplifone製のXY方式カラーベクターモニターが搭載されていました。そのため、今回追加された480i/240p出力は「オリジナルと同じ映像方式」を再現するものではなく、ベクター映像を一般的な15kHz CRTへ出力しやすくするための機能です。

マウスやデジタル入力にも対応

操作方法についても改良が加えられています。オリジナルの『Star Wars』では、上下左右へ傾けて照準を操作する専用のフライトヨークが採用されていました。

本コアではアナログスティックが推奨されていますが、最新版ではトラックボール/マウス、デジタルセンタリング、デジタル相対入力、入力機器を自動判別するモードなどが追加されています。

デジタルセンタリングでは、方向キーを離すと照準が中央へ戻ります。一方のデジタル相対入力では、方向キーを離しても最後に移動した位置が保持されます。各入力方式で共通して利用できる感度調整も用意されています。

POKEY音源の再現精度も改善

GitHubで公開されている更新履歴によると、今回のバージョンでは映像や操作だけではなく、POKEY音源のエミュレーションにも修正が入っています。具体的には、ポリノミアルシーケンスやタイマー、チャンネルを連結した際のタイミング、ハイパス処理、非線形オーディオ出力などが修正されました。

本コアでは、オリジナル筐体に搭載されていた4基のPOKEYに加えて、TMS5220音声合成チップもFPGA上で再現しています。さらに、TL084ローパスフィルターやReticon R5106によるディレイ/リバーブ処理を再現する機能も搭載されています。

●「20260816」版の更新履歴
https://github.com/Videodr0me/Arcade-StarWars_MiSTer/blob/main/CHANGELOG.md

CRT出力には「MiSTer.ini」の設定が必要

15kHz CRTで480i/240p出力を利用するには、「MiSTer.ini」の末尾に次の設定を追加します。

[Star Wars]
video_mode=720,240,60
vga_scaler=0
forced_scandoubler=0

Direct Videoを利用する場合は、同じ項目に次の1行も追加します。

direct_video=1

31kHz CRTを使用する場合は、「video_mode」を次のように変更します。

video_mode=720,480,60

開発者は、CRT出力時に「vga_scaler=1」や独自のカスタムモデルラインを使用しないよう案内しています。また、設定項目の構成が変更されているため、以前のバージョンから更新する場合は、初回起動前に本コアの既存設定ファイルを削除する必要があります。

CRT風の映像エフェクトにはMiSTerのSDRAMが使用されるため、32MB以上のSDRAMモジュールも必要です。

最新版のコアファイルは「Arcade-StarWars_20260816.rbf」としてGitHubで公開されているほか、MiSTerの配布データにも登録されています。そのため、MiSTer Downloaderや「Update All」からも更新可能です。

なお、ゲームのROMデータはコアに含まれていません。起動には『Star Wars』と『The Empire Strikes Back』に対応したROMセットを別途用意する必要があります。

●最新版コアの配布フォルダー
https://github.com/Videodr0me/Arcade-StarWars_MiSTer/tree/main/releases

via.Reddit

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