MiSTer FPGA上で、ゲームCDの吸い出しやディスクへの書き込みが行えるツール「Disc Tools v1.0.0」が、2026年8月17日に公開されました。
本ツールを利用することで、PCを介さず、MiSTer FPGAに接続した光学ドライブからゲームCDをイメージファイルとして保存できます。SuperStation OneとSuperDockの組み合わせでも、これまで実現できていなかった実ディスクからのデータ吸い出しが行える可能性があります。
MiSTer FPGA単体でCDの吸い出しと書き込みに対応
「Disc Tools」を開発したのは、MiSTer FPGA向けの実ディスク対応機能を手掛けているAnime0t4ku氏です。
同氏はXで、PCを使わずMiSTerから直接ディスクを吸い出したり、書き込んだりできる機能を予告。投稿された写真では、「DISC TOOLS v1.0.0」を使い、『クラッシュ・バンディクー2 ~コルテックスの逆襲!~』のCUEファイルをディスクへ書き込んでいる画面も確認できます。
MiSTerから直接ディスクをリッピングしてバーンできるようになると想像してみて、コンピュータが不要で
その後、GitHubで「Disc Tools v1.0.0」が正式公開されました。本ツールはMiSTer FPGA上で直接動作し、画面表示にはフレームバッファを使用。操作もコントローラーで行えるため、デスクトップ環境やPCは必要ありません。
BIN/CUEまたはCHD形式で保存可能
メインメニューから「Rip Physical Disc」を選択すると、MiSTer FPGAに接続された光学ドライブの実ディスクを読み込み、イメージファイルとして保存できます。
出力形式は、次の3種類から選択可能です。
- BIN/CUE
- CHDに変換し、元のBIN/CUEも残す
- CHDに変換後、検証に成功した場合のみBIN/CUEを削除する
ディスクの読み込みにはRaw DAO方式が使用されており、データトラックとCDDAのオーディオトラックが混在したゲームCDにも対応します。
保存先には、MiSTer FPGAのmicroSDカードまたは接続されているUSBストレージを選択可能です。CHDへの変換後にはファイルの検証も実施され、検証に失敗した場合は元のBIN/CUEが残される仕組みになっています。
ただし、MiSTer FPGAに搭載されているARM CPUは、CHDの作成や展開を高速に行えるほどの性能はありません。開発者も、大容量ディスクのCHD変換にはかなりの時間がかかる可能性があると説明しています。
速度を優先する場合は、まずBIN/CUE形式で吸い出し、必要に応じてPC側でCHDへ変換したほうがよさそうです。
イメージファイルからCDを作成することも可能
「Disc Tools」は、実ディスクの吸い出しだけではなく、イメージファイルからCDを作成する機能も備えています。
対応しているのは、次の形式です。
- CUE/BINイメージ
- CHDイメージ
- SNES MSU-1/Mega Drive MD+用データディスク
書き込み速度は「自動」「4倍速」「8倍速」「16倍速」「最大」から選択できます。CHDを使用する場合は、MiSTer FPGA上で一時的にBIN/CUEへ展開してからディスクへ書き込まれます。
また、MSU-1やMD+用のフォルダーから、ISO 9660/Joliet形式のデータCDを作成する機能も搭載されています。ファイル名の調整は一時フォルダー内で行われるため、元のゲームデータが変更されることはありません。
SuperStation Oneで未実現だったディスク吸い出しにも期待
今回、特に注目したいのがSuperStation OneとSuperDockでの利用です。
SuperDockにはDVD-RWドライブとNVMe SSD用のM.2スロットが搭載されています。Anime0t4ku氏が開発している別プロジェクト「Main MiSTer Physical Disc Support」によって、現在はPlayStation、セガサターン、メガCD、PCエンジンCD、ネオジオCD、3DOなどの実ディスクを、それぞれのMiSTer FPGAコアから直接起動できるようになっています。
一方で、筆者のSuperStation Oneでは、SuperDockの光学ドライブからゲームデータを吸い出し、イメージファイルとして保存するところまでは実現できていませんでした。
「Disc Tools」の吸い出し機能がSuperDockでも正常に動作すれば、実ディスクをドライブに入れ、BIN/CUEやCHDとしてmicroSDカードやSuperDock内のSSDへ保存することが可能になります。
保存したイメージファイルは、その後MiSTer FPGAの各コアから読み込めるため、SuperStation Oneだけで「実ディスクの吸い出しから保存、起動まで」を完結できることになります。
さらに、SuperDockの光学ドライブはDVD-RW対応をうたっているため、ハードウェア的にはCDへの書き込みも可能です。ただし、「Disc Tools v1.0.0」で扱われているのは基本的にCDメディアであり、DVDやPlayStation 2用ディスクへの対応は明記されていません。
また、SuperDockを使用した吸い出しや書き込みについては、筆者の環境ではまだ検証できていません。今後、実際にPlayStation用ゲームディスクをBIN/CUE形式で吸い出し、作成されたデータからゲームを起動できるか試してみる予定です。
「Disc Tools v1.0.0」は、GitHubのリリースページからダウンロードできます。
●Disc Tools v1.0.0の配布ページ
https://github.com/Anime0t4ku/MiSTer-Disc-Tools/releases/tag/v1.0.0
●Disc ToolsのGitHubリポジトリ
https://github.com/Anime0t4ku/MiSTer-Disc-Tools
●Main MiSTer Physical Disc Support
https://github.com/Anime0t4ku/Main_MiSTer_Physical_Disc
●SuperDock公式ページ
https://retroremake.co/products/superdock















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