BlackLabelHQは、初代PlayStation向けに発売されたアクションゲーム『MediEvil』を現代のPC上で動作させる静的再コンパイルプロジェクト「MediEvilRecomp」のv0.1bを公開しました。今回のバージョンは正式版ではなくオープンベータという位置付けですが、開発チームではゲームを最後までクリアできることを目標に調整を進めており、ワイドスクリーンや描画距離の拡大、フレームレート向上といったオリジナル版にはない機能も追加されています。
GitHub Releases上ではv0.1bが2026年10月1日07:44公開と表示されています。ただし、同ページの表示からはタイムゾーンを確認できないため、日本時間での公開日時については不明です。
●MediEvilRecompのGitHubリポジトリ
https://github.com/BlackLabelHQ/MediEvilRecomp
●v0.1b Releasesページ
https://github.com/BlackLabelHQ/MediEvilRecomp/releases
PS1『MediEvil』を静的再コンパイルで現代PC向けに
「MediEvilRecomp」は、BlackLabelHQが開発しているPS1向け静的再コンパイラ「RecompOne」を利用したプロジェクトです。RecompOneでは、PS1で採用されているMIPSプロセッサ向けの命令を実行時にひとつずつ解釈するのではなく、あらかじめC#のコードへ変換。そのうえで、PS1のBIOS機能やGPU、CD-ROMなどゲーム側が期待するハードウェア環境を専用ランタイムで再現する仕組みになっています。
一般的なエミュレーターと似た部分もありますが、ゲームプログラムそのものを事前に別のコードへ変換しているところが大きな違いです。RecompOneではPS1のBIOS ROMなどを別途用意する必要はなく、ゲーム側のデータを利用してPC上で動作させることができます。

ワイドスクリーンや描画距離拡大、PGXPなどに対応
今回公開されたMediEvilRecomp v0.1bでは、単純にオリジナル版をPC上で再現するだけではなく、現代的な環境に合わせたさまざまな機能も追加されています。
ワイドスクリーン表示やアスペクト比の変更に加えて、描画距離の拡大、フレームレート向上、PGXP、Better Terrain、フレーム補間などに対応。PS1実機では難しかった表示環境で『MediEvil』を楽しめることも、本プロジェクトの大きな特徴となっています。
開発チームによると、ゲームクリアはもちろん、Chaliceの取得や各種アイテムの入手・使用などについても可能な限り正常に動作するよう調整したとのこと。スピードランで利用されるテクニックについても、その大部分が利用できるようにしていると説明しています。
プレイには北米版『MediEvil』のゲームデータが必要
MediEvilRecomp自体に『MediEvil』のゲームデータが含まれているわけではありません。利用するには、正規に所有している北米版PlayStation用『MediEvil』のゲームデータが必要です。
対応する形式はBIN/CUEまたはCHD。ソースからビルドする場合はOpenGL 2.1以上に対応したGPUのほか、.NET 10、OpenAL、Gitなども必要になります。なお、音が出ない場合についてはOpenALをインストールするよう開発チームから案内されています。
まだ正式版ではなく、不具合が発生する可能性も
注意しておきたいのは、今回公開されたv0.1bがあくまでもオープンベータであることです。BlackLabelHQも「Stable version 1.0 has YET to be released」と明記しており、ゲームの進行に影響するような重大な不具合が発生する可能性があると警告しています。セーブについても、こまめに行うことが推奨されています。
現時点では一部のサウンドがおかしくなることがあるほか、PGXPやフレーム補間についても完全ではないとのこと。その一方で、ゲーム本編をクリアできることを意識した状態まで開発が進められており、PS1タイトルの静的再コンパイルが実際に遊べる公開ベータの段階まで来たという意味でも興味深いプロジェクトといえそうです。
なお、ネット上には似た名称の「medievil-recomp」と呼ばれる別プロジェクトも存在しますが、今回紹介したものはBlackLabelHQがRecompOneを利用して開発している「MediEvilRecomp」です。















ダンジョンズ&ドラゴンズ ビジュアル大全 半世紀を超えるその歴史とアート









ゲームコンソール2.0