MiSTer FPGA向けセガYボードコアが6作品対応!『パワードリフト』『G-LOC』『Rail Chase』までプレイ可能に

MiSTer FPGA向けセガYボードコアが6作品対応!『パワードリフト』『G-LOC』『Rail Chase』までプレイ可能に

MiSTer FPGA向けにセガのアーケード基板「Yボード」を再現するFPGAコア「Arcade-SegaYBoard_MiSTer」が大幅にアップデートされました。

開発を手掛けているのはrossops氏で、2026年8月30日にはv1.1.0を公開。これまで対応していた『Galaxy Force II』に加えて、『パワードリフト』『G-LOC Air Battle』『G-LOC R360』『Rail Chase』『Strike Fighter』の5作品が追加されました。

さらに翌8月31日に公開されたv1.1.1では、『パワードリフト』のギア表示やステアリング操作も改善されています。

現在用意されているのは、主要6作品と13種類の別バージョンを合わせた全19セット。セガの大型体感ゲームを支えたYボード作品を、MiSTer FPGA上で実際に操作して遊べる段階まで持ってきたことになります。

●Arcade-SegaYBoard_MiSTer
https://github.com/rossops/Arcade-SegaYBoard_MiSTer

『Galaxy Force II』から一気に6作品へ対応

今回のv1.1.0で対応した主要タイトルは以下の6作品です。

・Galaxy Force II
・パワードリフト
・G-LOC Air Battle
・G-LOC R360
・Rail Chase
・Strike Fighter

さらに日本版や別リビジョンなど13種類の代替セットが用意されており、MRAは合計19セットとなっています。

ゲームごとに操作方法も用意されており、『パワードリフト』ではステアリング、アクセル/ブレーキ、ギアシフトに対応。『G-LOC Air Battle』『G-LOC R360』『Strike Fighter』ではフライトスティックとスロットルを使用できます。

『Rail Chase』についてはふたり分のライトガン入力に対応するほか、ゲームパッドで画面上のカーソルを操作することも可能です。

もっとも、対応作品すべてについてDE10-Nano実機でプレイ確認が完了しているわけではありません。

開発者によると、『パワードリフト』『G-LOC』『G-LOC R360』『Rail Chase』は実機上でプレイされていますが、『Strike Fighter』については現時点ではMAMEとのシミュレーション比較までとなっており、DE10-Nano上でのプレイ確認はまだ行われていません。

また、『パワードリフト』のリンク筐体版「pdriftl」は現在のところ未対応です。

v1.1.1では『Power Drift』の操作感も改善

8月31日に公開されたv1.1.1では、特に『パワードリフト』向けの改善が行われています。ひとつは、画面右下に表示されるギアインジケーターです。MAMEで使用されているシフター表示のレイアウトを基に描画されたもので、現在選択しているギアに応じてノブと表示が変化します。OSDから非表示にすることも可能です。

さらにステアリングの処理も変更されました。これまではゲームパッドのスティック位置がそのままステアリング位置に反映されていましたが、v1.1.1ではスティックを倒した方向へステアリングが徐々に追従する仕組みになっています。

ロック・トゥ・ロックにかかる時間は約0.4秒。アナログスティックを倒した瞬間にステアリングが端まで飛ぶのではなく、より段階的に動くよう調整されています。このv1.1.1で使用されているコアは「Arcade-SegaYBoard_20260830.rbf」で、ファイルサイズは3,997,456バイト、MD5は「e37d1f55601f5e1f02d4b4484053444e」です。

なお、その約10分後にはv1.1.2も公開されていますが、こちらはREADMEを整理したドキュメント更新です。コアやMRA自体はv1.1.1から変更されていません。

3基の68000や回転・拡大縮小処理までYボードそのものを再現

今回のコアで興味深いのは、単純に各ゲームが動くように作られているのではなく、セガYボードというアーケード基板そのものをFPGA上で再現することを目標にしているところです。

READMEでは、Yボードを構成する要素として3基の68000 CPUやZ80のほか、「315-5305 Y sprite generator」「315-5306 rotation scan-out」、YM2151、315-5218 PCMなどが挙げられています。なかでもYボード作品では、大量のスプライトを使った拡大縮小や回転表現が特徴的です。

『Galaxy Force II』で画面奥から巨大なオブジェクトが迫ってくる表現や、『パワードリフト』の立体的なコース、『G-LOC』の高速な画面変化などを支えていた基板を、ソフトウェアエミュレーションではなくFPGA上の回路として再現しようとしているわけです。

開発ではMAMEもリファレンスとして利用されており、『Galaxy Force II』『Rail Chase』『Strike Fighter』では生成された画面をMAMEとピクセル単位で比較しています。『Power Drift』『G-LOC』についてはアニメーションが1フレームずれるケースを考慮した範囲で比較が行われています。

これらはあくまで開発者による検証結果であり、セガによる公式な再現性の検証ではありません。

コアはGitHubから導入可能

コアとMRAはGitHubリポジトリ内の「releases」フォルダーで公開されています。手動で導入する場合は、RBFファイルを

/media/fat/_Arcade/cores/

へ、各ゲーム用のMRAファイルを

/media/fat/_Arcade/

へ配置します。自動導入用のデータベースも用意されており、「/media/fat/downloader.ini」に以下を追加してUpdate Allを実行する方法が案内されています。

[rossops/Arcade-SegaYBoard_MiSTer]

db_url = https://raw.githubusercontent.com/rossops/Arcade-SegaYBoard_MiSTer/main/db.json.zip

ただし、2026年9月1日時点では、通常のMiSTer公式DistributionにはセガYボードコアはまだ確認できません。そのため、現状では上記の専用データベースを追加するか、手動で導入する必要があります。

ゲームの市販ROMデータはプロジェクトには含まれていません。READMEではMAME 0.289を基準としたROMセット名が案内されていますが、利用する場合はユーザー自身が正当に使用できるデータを用意する必要があります。コア自体はGPL-3.0で公開されています。

先日公開された「セガXボード」とは別の基板

当サイトでは8月28日に、同じrossops氏が開発するMiSTer FPGA向け「セガXボード」コアについても紹介しました。こちらは『アフターバーナーII』『サンダーブレード』『スーパーモナコGP』などを動かすためのもので、今回のYボードとは別のアーケード基板です。

セガの大型体感ゲームで使用された複雑なアーケード基板が、MiSTer FPGA上で続けて再現され始めたことになります。

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