エミュレーターのセーブをPCとSteam Deck間で自動同期!アカウント不要の『OpenSave』v2.2.3が公開

エミュレーターのセーブをPCとSteam Deck間で自動同期!アカウント不要の『OpenSave』v2.2.3が公開

ゲームのセーブデータやセーブステートを、PCやSteam Deckなど複数の端末間で同期できるオープンソースツール『OpenSave』。その最新版となるv2.2.3が、日本時間2026年8月15日に公開されました。

本ツールはWindows、Linux、Steam Deckに対応しており、RetroArchやDolphin、PCSX2、RPCS3といった主要なエミュレーターのセーブデータを自動的に検出できます。アカウントやサブスクリプションを必要とせず、LAN内では端末同士を直接接続して同期できるところが大きな特徴です。

●OpenSave公式GitHub
https://github.com/Liquid-co/OpenSave

●OpenSave v2.2.3リリースページ
https://github.com/Liquid-co/OpenSave/releases/tag/v2.2.3

Steam Cloud非対応のゲームでもセーブを自動同期

複数のPCや携帯型ゲーミングPCを使い分けていると、少々面倒になるのがセーブデータの管理です。たとえばデスクトップPCで遊んだ続きをSteam Deckでプレイしたい場合、クラウドセーブに対応していないゲームやエミュレーターでは、セーブデータを手作業でコピーする必要があります。

『OpenSave』は、こうした手間を減らすために作られたツールです。登録したセーブフォルダーを監視し、ファイルが更新されるとペアリングした端末へ変更内容を同期します。

公式に自動検出対象として挙げられているエミュレーターは、下記の通りです。

  • RetroArch
  • Dolphin
  • Ryujinx/Yuzu
  • Citra
  • PCSX2
  • RPCS3
  • PPSSPP
  • Cemu
  • Xenia

RetroArchでは通常のセーブデータに加えて、セーブステートにも対応しています。LinuxにおけるFlatpak版エミュレーターの保存先も検出対象に含まれています。

また、Steam、GOG、Epic Games Storeなどで配信されているPCゲームにも対応しているほか、コミュニティによって管理されている「Ludusavi」のマニフェストを利用し、2万本以上のゲームのセーブデータ保存先を検出できるとのこと。自動検出できないゲームやポータブル版エミュレーターについても、任意のフォルダーやファイルを手動で登録できます。

セーブの履歴や競合にも対応

単に最新ファイルを上書きコピーするだけではない点も『OpenSave』の特徴です。セーブデータに変更が加えられるたびにスナップショットが作成され、過去の状態へ戻すことができます。

オフラインの状態で2台の端末から同じセーブデータを更新してしまった場合は、同期履歴をもとに競合を検出します。「ローカル側を残す」「別の端末側を残す」「両方を別の分岐として保存する」から選択でき、確認なしで一方のデータを上書きすることはありません。

このほか、Google Drive、Dropbox、OneDrive、WebDAV、NASなどへのバックアップ機能も用意されています。ただし、これらのクラウドバックアップは任意の機能であり、端末間の同期だけならクラウドストレージの契約は不要です。

v2.2.3ではインターネット同期用リレーを移行

今回公開されたv2.2.3の主な変更点は、インターネット経由の同期に使用する標準リレーサーバーの移行です。

『OpenSave』は同じLAN内であれば端末同士が直接接続しますが、異なるネットワークにある端末を同期するときは、ルームコードを使ってリレーサーバー経由で接続します。従来使用していた無料ホスティングサービス上のリレーは、常時接続によって無料利用枠を使い切り停止してしまったため、v2.2.3ではプロジェクトが管理する「relay.opensave.org」へ変更されました。

新しいアドレスはプロジェクト所有のドメインを使用しており、実際のホストを変更する場合もDNSの切り替えで対応できます。ユーザーが自分で設定したリレーアドレスについては、アップデート後も変更されません。

インターネット同期はエンドツーエンド暗号化ではない点に注意

v2.2.3ではリレーサーバーの移行に加えて、プライバシーに関する説明も訂正されました。

インターネット経由の通信はTLSで暗号化され、公式リレーは通過するセーブデータをディスクに保存しません。しかし、暗号化は端末からリレーサーバーまでの区間で終了するため、現時点では端末同士を結ぶ完全なエンドツーエンド暗号化にはなっていません。技術的には、リレーサーバーの運営者が通過中のデータを読み取れる状態です。

同じLAN内で行う同期ではリレーサーバーを使用しません。また、リレー用プログラムも公開されているため、自分でサーバーを用意してセルフホストすることも可能です。インターネット経由で重要なセーブデータを扱う場合は、この仕様を理解したうえで利用する必要があります。

Windows、Linux、Steam Deckに対応

『OpenSave』v2.2.3はGitHubで無料公開されており、Windows向けにはインストーラー版とポータブル版、Linux向けにはAMD64版とARM64版、Steam Deck向けにはFlatpak版が用意されています。Steam Deckのゲームモードから操作するためのDecky Loader用プラグインも同梱されています。

なお、Steam Deckでは通常のLinux版ではなく、必要な実行環境をまとめた「OpenSave.flatpak」の利用が推奨されています。ソースコードはMITライセンスで公開されています。

エミュレーターのセーブデータを複数の端末で共有したい人にとっては、手作業でのコピーや複雑な同期設定を減らせる便利な選択肢になりそうです。

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