ツインスティックも動く! SuperStation OneでSNACアダプターをためす

ツインスティックも動く! SuperStation OneでSNACアダプターをためす

初期ロットのファウンダーズエディションを中心に、SuperDockとのセットモデルが続々とユーザーの元へ届いているRetro Remakeのゲーム機SuperStation One。現時点ではSuperDock最大の特徴であるディスクドライブ機能はまだ利用できませんが、それ以外にも大きなメリットがあります。それが、MiSTer FPGA向けの「SNAC」アダプターを利用できることです。

SNACとは「Serial Native Accessory Converter」の略称で、実機用コントローラーをUSB変換アダプターを介さず、MiSTer FPGAへ直接接続する仕組みです。簡単に言えば、「実機のコントローラーをそのまま使うための仕組み」と考えればいいでしょう。

通常は、「実機コントローラー」→「USB変換アダプター」→「MiSTer FPGA」という経路で接続しますが、SNACでは「実機コントローラー」→「MiSTer FPGA(GPIO)」へ直接接続します。そのため入力遅延を極限まで抑えられるだけでなく、光線銃やツインスティックなど、USB変換では対応が難しい特殊なコントローラーも利用できるのが大きな特徴です。

▲それぞれに対応したSNACアダプターが必要。

SNACを利用するには、各ゲーム機に対応した専用のSNACアダプターが必要です。SuperStation Oneは、本体にPlayStation用SNACを標準搭載しているため、PlayStation純正コントローラーをそのまま接続できます。一方で、SNAC経由のコントローラーはMiSTerのメニュー操作には使用できず、対応するゲームコアでのみ利用できるという制限があります。

また、SNACは基本的に1系統しか利用できません。SuperStation Oneでは、その1系統を本体内蔵のPlayStation用SNACが使用しているため、そのままではファミコンやスーパーファミコンなど、ほかのゲーム機向けSNACアダプターを接続できません。

そこで活躍するのがSuperDockです。SuperDockには外部SNACポートと、本体内蔵SNACとの接続先を切り替えるバイパススイッチが搭載されています。これにより、PlayStation用SNACと外部SNACアダプターを用途に応じて切り替えられるようになり、MiSTer FPGAでさまざまな実機用コントローラーを活用できるようになります。

▲PlayStationとNINTENDO64以外のコントローラーは電圧が異なるため、SNACアダプターを使用するときはレベルシフターが必要です。

そこで今回は、SuperStation OneとSuperDockとして、ファミコン、スーパーファミコン、セガサターンのSNACアダプターを用意して、それぞれどれぐらい使えるのかひと通りチェックしてみることにしました。

意外と複雑なSNACアダプターの基礎知識【MiSTer FPGA&SuperStation One向け】

想像以上に快適にプレイできるセガサターン用SNACアダプター

今回試したSNACアダプターは良好に動くものもあれば、そうでないものもありました。そうしたなかで、想像以上に素晴らしかったのがセガサターン用のものです。コア自体が開発中ということもあり、てっきりまだ対応していないものと思っていたのですが……実際は2年ほど前から開発が進められていることがわかりました。

ということで、最初に試したのが『電脳戦機バーチャロン』に対応したツインスティックです。こちらはSNACにツインスティックをつないだ後にゲームを起動すると2P側の設定を要求されてしまいゲームを進めることができなかったのですが、こちらは設定で2Pをオフにすることで解決出来ることが判明。

▲まずPad 2をOffに。
▲その後で、Pad 1 SNACをONにします。

その後、ゲーム内でコントローラーの設定をツインスティックにすることでまったく問題なくゲームを遊ぶことができます。

もうひとつためしたのが、セガサターンコントロールパッドです。こちらは本体に付属している純正のものですが、とりあえず使えるかチェックしてみることに。結果からいうと、まったく問題なく使用することができました。

現状はあまり使い所がないNES/ファミコン用SNACアダプター

今回テストした中で、もっとも使えなかったといっても過言ではないのが、NESとファミコン用のSNACアダプターでした。こちらは2種類用意しており、NES用は日本ではニューファミコンでも使える形状のコントローラーポートに対応したものです。もうひとつが、ファミコンの拡張端子に対応した15ピンのSNACアダプターです。

▲左がNES用で右がファミコンの拡張端子に対応したもの。

まずためしたのが、ハドソンのジョイカードです。こちらは以前試したときはある程度まともに動いていたような気がしたのですが、今回あらためてチェックしてみたところ、ボタンを押すと意図しない入力が発生してしまいます。

具体的にいうと、『ツインビー』をプレイしているときに、ボタンを押すたびに自機が右に移動してしまい、それ以外の操作がほとんど効かないという状況です。アダプターそのものの不具合も考えられますが、今後も引き続き調査が必要なようでした。

▲何かのボタンを押すたびに、自機が右に行くだけのコントローラーに。

これはまだ反応があるだけマシですが、ほぼ操作ができなかったのが、『井出洋介の実践麻雀』に同梱されていた麻雀コントローラーと『アルカノイドⅡ』用のコントローラーです。こちらはどちらもゲームではほぼ使えませんでした。

▲麻雀コントローラーは使えず。
▲『アルカノイドⅡ』のコントローラーも無反応……。

もうひとつ、15ピンの方でためしたのが『ファミリーベーシック』に同梱されているキーボードです。コア的には対応しているような項目があるものの、ゲーム内で「バックアップ スイッチ ヲ OFF ニ シテクダサイ」という項目が出て先に進まなくなります。

▲一応、コア側の設定では対応しているようですが……。
▲キーボードも詰んだー!

これはカセット側に付けられているスイッチを切り替えろという意味ですが、コアにはそうした項目が無いため、結果的に対応してないということになりました。

現状光線銃は試してないので15ピンの方は全滅でしたが、NES用で使えたのが通常のニューファミコンに同梱されているコントローラーでした。こちらはほぼ問題なく利用することができます。

▲ニューファミコンに付属しているコントローラーは問題なし。

スーパーファミコンのSNACアダプターも良好

スーパーファミコンのSNACアダプターは、ファミコンのようなストレスはまったくなく、快適に利用することができました。今回試したのは、本体に付属しているコントローラと。アスキーグリップ。どちらも特別なポイントもなく、メニューでINPUTをSNACに切り替える程度で使うことができます。

ゲームプレイを大幅に拡張するNINTENDO64用SNACアダプター

もはや持っていない方が損ともいえるレベルで、ゲームプレイを大幅に拡張してくれるのがNINTENDO64用のSNACアダプターです。こちらはレベルシフターを介さず、直接SuperDockにさして使うことができます。

まずは、NINTENDO64の本外に付属しているコントローラーですが、こちらは素の状態でも操作は全く問題ありませんでした。また、メモリーパックや振動パックも試しましたが、こちらも問題なく利用することができます。

ちなみにこれは余談ですが、メモリーパックなど周辺機器の保存媒体は必ずしも必要というわけではありません。そのため利用用途としては、これまで実機で遊んでいたものの続きを遊んだリ、あるいはその逆のパターンでSuperStation Oneで遊んだゲームのセーブデータをメモリーパックに保存しておくといった使い方になると思います。

SNACを利用した特殊な使い方としてためしたのが、『64GBパック』です。こちらはゲームボーイと連動できるというものですが、『ポケットスタジアム』ではなんと初期のゲームボーイ版『ポケモン』をゲーム内に取り込んで、そのまま遊べるようになっています。実際に『ポケモンピカチュウ』で試しましたが、何のストレスもなくゲームを読み込むことができました。

もうひとつ、SNACアダプターを利用することでプレイ可能になるゲームが『ピカチュウげんきでちゅう』です。こちらは、『VRSユニット』と呼ばれる音声認識ユニットと連携することで、実際にゲーム内にいるピカチュウに話し掛けることができるというもの。

マイクはなかったので適当なものを使用しましたが、ゲームは問題なく遊ぶことができました。

デフォルトで利用できるPlayStation用のSNACポートをためす!

ここまではSuperDockのSNACポートを利用してきましたが、元々本体に付いているPlayStation用のSNACポートもためしてみることに。その前に、ドック側のバイパススイッチをオフにしておきましょう。

まずは一般的なDUALSHOCK2から。PlayStation用のコントローラーが見当たらなかったのでこちらでためしましたが、特に問題なくゲームをプレイすることができます。

必ずしもDUALSHOCK2でプレイする必要性はないものの、少しだけゲームを遊んでいるときに気分が上がりますね(笑)。ついでにメモリーカードもチェックしてみました。実際のメモリーカードを使用するときの注意点としては、デフォルトでは単純にPad1の設定をSNAC-port1に設定しただけではだめで、SNAC MemCardをバーチャルからリアルに変更しておく必要があります。

リアルなメモリーカードを選んだ後、本体側のメニューで保存されているデータをチェックすることもできます。つまり、SuperStation Oneでセーブデータの管理もある程度行えるというわけですね。

同じメモリーカード関連では、『PocketStation』もチェックしています。こちらは『どこでもいっしょ』と連動することで、キャラクターをダウンロードして外出先でもお世話ができるというものですが……『PocketStation』へのダウンロード自体は問題ないものの、メモリー領域の全てを専有しているということも影響してか、コア側で読み込むことができませんでした。

特殊なコントローラーとしてチェックしたのがネジコンです。こちらは『ワールドスタジアムEX』と『リッジレーサー』でチェックを行ったものの、特に大きな問題はありませんでした。同様に、ビートマニア戦用コントローラーの動作もチェックしましたが、こちらも同様に動作自体はまったく問題なく使うことができました。

ブラウン管で光線銃の動作をチェック!

ひと通り液晶ディスプレイを使用したチェックを行った後、SNACを利用するための最大のポイントでもある光線銃もいくつかチェックしています。

今回のソニーの業務用モニターであるPVM-9040を使用。本体側にSaturnポート(Mini-DIN)からS端子で映像を出力しています。ここで少し勘違いしてしまいそうになるのは、元のファミコンはS端子で映像出せなかったのに大丈夫なの? ということかもしれません。もちろん、本機は実質MiSTer FPGAなので、元のハードがどうであったかにかかわらず、複数の手段で映像出力することができます。

ということで、まずはセガサターンの『バーチャガン』から。今回は『バーチャコップ』でためしましたが、まったく問題なく遊ぶことができます。

セットヲアップで手間取ったものの、ゲーム自体は問題なく遊べたのが、スーパーファミコンの『スーパーバズーカー』です。まず設定ですが、こちらはSNACをYESにしておくだけではなく、「Swap Joysticks」をYesにしておく必要がありました。

また、今回は9インチという非常に小さいサイズのブラウン管を使用していたため、1メートルほど離れないと駄目だったことも付け加えておきます。

ファミコンは、サードパーティー製の光線銃をNESのSNACアダプターで使用。当初、全く弾が当たらなかったのですが、こちらもブラウン管から1メートルほど離れてプレイしてみたところ、問題なく遊べることがわかりました。

最後にご紹介するのが、本体のPlayStation用SNACポートを利用したガンコンでのプレイです。このガンコンは、SNACポートに接続するだけではなく、アナログの入力を本体横のポートにさしこむ必要があります。ゲームプレイそのものはまったく問題なく、ゲームを遊ぶことができます。

ざっくりとではありますが、SuperStation OneとSuperDockを利用したSNACアダプターの動作をチェックしてみました。ファミコン関連以外については、概ね期待通りの結果となっています。今回上手く動作しなかったファミコンも、今後コアのアップデートで改善される可能性もあるので、そちらにも期待したいところですね!

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