Geod Studioは2026年10月30日、ファミコンのゲームを3D化して楽しめるエミュレーター『3dSen PC』と『3dSen VR』のv2.0を公開しました。今回のアップデートでは、新たな描画モード「Retina」の追加をはじめ、映像表現のカスタマイズ機能やユーザーインターフェイスの刷新など、さまざまな改良が行われています。
『3dSen』は、ファミコンの2Dグラフィックをボクセルと呼ばれる立体的なモデルに変換して表示するエミュレーターです。単純に画面を立体的に見せるのではなく、ゲーム内のキャラクターや背景を3Dモデルとして再構築することで、オリジナルとは異なる視点からゲームを楽しめるのが特徴です。
2025年6月には正式版となるv1.0がリリースされていましたが、今回のv2.0では、さらに表現の幅が広がりました。
●3dSen PC
https://store.steampowered.com/app/1147940/3dSen_PC/
●3dSen VR
https://store.steampowered.com/app/954280/3dSen_VR/
新たな描画モード「Retina」で滑らかな曲面も表現可能に
今回のアップデートで大きな変更点となっているのが、新たに追加された「Retina」と呼ばれる描画モードです。
従来の『3dSen』では、ドット絵を立方体のようなボクセルに置き換えることで立体的な表現を実現していました。これに対して「Retina」では、ボクセルよりも細かな単位で形状を表現する「サブボクセル」という手法が採用されています。

これにより、従来のような角張った形状だけではなく、滑らかで丸みのある曲面を描くことも可能になりました。この機能は、設定画面の「Display」にある「Render Mode」から切り替えることができます。
また、映像表現を調整する機能も拡張されました。反射やシェーディング、ピクセル単位の影、ボクセルの溝、さらにはゲーム世界そのものを湾曲させる効果などが追加されています。
これらの追加効果は初期状態では無効になっており、好みに合わせて個別に有効化できます。PC版では、ゲームを一時停止した状態でプレビューを確認しながら調整することも可能です。従来の「Classic」スタイルも引き続き利用できます。

操作性や動作環境も大幅に改善
映像表現以外にも、使い勝手に関する改良が多数行われています。ユーザーインターフェイスは新しく作り直され、ゲームをカバーアート付きのリストやグリッド形式で表示できるようになりました。検索やフィルタリング、お気に入り登録にも対応しています。
さらに、ゲームパッドだけでメニュー全体を操作できるようになり、検索用のオンスクリーンキーボードも追加されました。ゲームを再開する際には、前回終了したところから続けるか、新しく開始するかを選べる機能も搭載されています。

このほか、入力遅延を軽減する「Run Ahead」が標準で有効になったほか、アンチエイリアス機能やソフトリセット機能なども追加されています。動作環境については、Windows版が64ビットアプリケーションに移行し、macOS版ではApple Siliconへのネイティブ対応が実現しました。
Steam DeckについてもLinuxネイティブ版のパフォーマンスが改善されており、開発元はProtonを介したWindows版の実行よりも、Linuxネイティブ版の利用を推奨しています。

VR版はOpenXRに対応
『3dSen VR』についても同時にv2.0が公開され、PC版と共通する描画機能やインターフェイスの改良が取り入れられています。
さらにVR版独自の変更点として、OpenXRへの対応が行われました。これにより、SteamVR対応ヘッドセットのほか、LinkやAir Link、Virtual Desktopを利用したMeta Questなどで動作する構成となっています。開発元の発表では、Steam Frameへの対応も案内されています。
VRコントローラーのボタン割り当てを変更する機能や、ゲーム世界の大きさを調整する「Scene Scale」も追加されました。一方で、従来の視線によるメニュー操作は廃止され、コントローラーのポインターやゲームパッドを利用する方式に変更されています。
なお、『3dSen PC』と『3dSen VR』はいずれもSteamで有料配信されているソフトです。VR版には通常のPC画面で遊ぶモードも含まれているため、VRヘッドセットを持っていない場合でも利用できます。
対応ゲームは100タイトル以上用意されていますが、すべてのファミコンソフトが自動的に3D化されるわけではなく、ゲームごとに対応したプロファイルが必要です。また、ゲームのROMデータは付属していないため、別途自分で用意する必要があります。






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