Raspberry PiがNEOGEO専用機に!OS不要の無料エミュレーター「neo-pi」公開。MVS・AESに対応

Raspberry PiがNEOGEO専用機に!OS不要の無料エミュレーター「neo-pi」公開。MVS・AESに対応

2026年10月30日、Alessio Scanderebech氏が、Raspberry Pi向けのNEOGEOエミュレーター「neo-pi」を公開しました。一般的なOSを起動せずに動作する「ベアメタル方式」を採用しており、Raspberry Pi 3 B+とRaspberry Pi 4に対応しています。

アーケード版のMVSと家庭用のAESの両方に対応しているほか、入力遅延を抑えるための工夫も盛り込まれています。10月31日時点では、最新版となるv0.6.3が無料で公開されています。

●neo-pi公式サイト
https://alessioscand.github.io/neo-pi/

OSを使わずRaspberry PiをNEOGEO専用機に

「neo-pi」の大きな特徴は、Linuxなどの汎用OSを介さず、Raspberry Pi上で直接動作するベアメタル方式を採用していることです。

電源を入れるとゲーム一覧が表示され、コントローラーからゲームを選択して起動できます。microSDカードにゲームがひとつしか登録されていない場合は、ゲーム一覧を省略して直接起動することも可能です。

エミュレーターのコアには、NEOGEOの再現精度に定評のある「Geolith」を採用しています。なお、FPGAによってハードウェアを再現する方式ではなく、ソフトウェアによるエミュレーションです。

NEOGEOのMVSとAESの両モードに対応しており、4種類のBIOS地域設定を利用できます。表示面では、1080pと720pのHDMI出力に対応。整数倍スケーリングによって、ドットを崩さずに拡大表示する仕組みが採用されています。Raspberry Pi 4では、走査線を再現するスキャンライン表示も利用可能です。

入力遅延を抑えるための工夫も

もうひとつの特徴が、入力遅延を抑えるための設計です。開発者の説明によると、USBゲームパッドの入力を1ミリ秒間隔で取得する仕組みを採用。さらに、コントローラーの入力取得からゲームの処理、描画までを1フレーム内で実行することで、余分な遅延が発生しにくい構成にしています。

ただし、これらは開発者が説明している設計上の特徴であり、実際の入力遅延を外部機器で測定した結果が示されているわけではありません。ゲーム中には、以下の機能も利用できます。

  • ゲームごとに1スロットのステートセーブ
  • PNG形式でのスクリーンショット撮影
  • 連射機能
  • FPSや本体温度などのステータス表示
  • コントローラーによるBIOS設定の変更
  • MVSの設定やメモリーカードの内容を保存する安全な電源終了機能

ゲームパッドは2台まで利用でき、2Pプレイにも対応しています。

Raspberry Pi 3 B+にも対応! 最新版v0.6.3を公開

10月30日に公開されたv0.6.2では、Raspberry Pi 3 B+への対応が追加されました。音声処理の軽量化やエミュレーターコアの最適化が行われており、開発者によると、Raspberry Pi 3 B+でも多くのゲームがオーバークロックなしでフルスピード動作するとのことです。ただし、すべてのタイトルで同じ性能が得られることを保証するものではありません。

さらに、10月31日にはv0.6.3が公開されています。このバージョンでは、Microsoft純正品以外のXbox 360互換(XInput)ゲームパッドへの対応が拡大されたほか、ゲームパッドの接続を促すメッセージの表示位置や、長いゲームタイトルの表示方法などが改善されています。

導入にはBIOSとゲームデータが別途必要

「neo-pi」はGitHubから無料でダウンロードできます。ソースコードも公開されており、GPLv3ライセンスのオープンソースソフトウェアとして提供されています。導入には、対応するRaspberry Pi本体のほか、FAT32形式のmicroSDカード、USBゲームパッド、HDMI対応のテレビまたはモニターが必要です。基本的な導入方法は以下の通りです。

  1. GitHubのReleasesページから最新版のSDカード用パッケージをダウンロードする。
  2. FAT32形式でフォーマットしたmicroSDカードのルートに、パッケージ内のファイルを展開する。
  3. neopiフォルダーに、別途用意したneogeo.zipと.neo形式のゲームデータをコピーする。
  4. Raspberry PiにUSBゲームパッドとHDMIディスプレイを接続して起動する。

ゲームデータには、TerraOnionの「NeoBuilder」で作成した.neo形式のファイルが使用されます。なお、BIOSやゲームデータはパッケージに含まれていないため、利用者自身で適法に用意する必要があります。

また、現時点ではCRTテレビ向けのコンポジット映像出力やUniBIOSへの対応は開発予定となっており、まだ実装されていません。Raspberry Piを使ったゲーム環境といえば、複数のゲーム機をまとめて扱うエミュレーション環境が一般的ですが、「neo-pi」はNEOGEOに特化したシンプルな構成が特徴です。

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