Windows 98でHaswellの内蔵GPUが動く!「Velocity9x」がHD Graphics 4600に対応、『Half-Life』の動作結果も公開

Windows 98でHaswellの内蔵GPUが動く!「Velocity9x」がHD Graphics 4600に対応、『Half-Life』の動作結果も公開

Michael Dale氏が開発するWindows 98向け独自ディスプレイドライバー「Velocity9x」に、Haswell世代の内蔵GPU「Intel HD Graphics 4600」への対応が追加されました。2026年10月18日付のバージョン0.19.0の変更履歴では、Core i5-4570搭載機で『Half-Life』を動かした測定結果も公開されています。

Windows 98時代のPCゲームを後年のハードウェアで遊ぼうとすると、壁になるのがドライバーの対応です。PC自体に十分な処理性能があっても、古いOSからGPUの描画機能を利用できなければ、その性能をゲームに生かせません。今回の更新は、Windows 98より後の世代の内蔵GPUを使い、当時の3Dゲームを動かす取り組みとして注目できます。

●Velocity9x 0.19.0配布ページ
https://github.com/michaeldale/velocity9x/blob/main/releases/0.19.0/README.md

●公式変更履歴
https://github.com/michaeldale/velocity9x/blob/main/CHANGELOG.md

●Velocity9xプロジェクトページ
https://github.com/michaeldale/velocity9x

HD Graphics 4600でDirect3DとOpenGLを利用

Velocity9xは、独自に開発が進められているディスプレイドライバーです。今回が初公開というわけではなく、0.19.0で対応ハードウェアにHD Graphics 4600が加わりました。配布パッケージの対象OSはWindows 98 SEです。

新たに対応したのは、PCI IDが「8086:0412」のHD Graphics 4600です。Haswell世代の内蔵GPUすべてに対応したわけではなく、変更履歴でも、ほかのHaswell系GPUはまだ認識しないと説明されています。

今回の実装では、画面の塗りつぶしやコピーを行うDirectDrawに加え、3Dゲームの描画に使うDirect3DやOpenGLでもGPU側の機能を利用します。デスクトップを表示するだけでなく、ゲームの3D描画まで動作報告がある点が見どころです。

『Half-Life』は開発者の測定でOpenGLが67.5fps

開発者は、Core i5-4570搭載機で『Half-Life』を640×480の解像度で動かし、以下のフレームレートを報告しています。

描画方式開発者が報告したフレームレート
Direct3D59.2fps
OpenGL67.5fps

これらは開発者の検証環境で得られた数値で、当サイトが実測したものではありません。また、別のゲームやPCでも同じように動くことを保証する結果ではありませんが、Windows 98と後年の内蔵GPUを組み合わせた環境で、実際の3Dゲームが動作した事例となっています。

対応範囲には制限も。導入・復旧手順の確認が必要

HD Graphics 4600への対応には、まだ制限が残っています。3D描画は16bitカラーに限定され、ATIの旧来の3D描画API「3DCIF」には対応していません。Glideについても診断プログラムでの確認段階で、同GPUを使った実際のGlide対応ゲームの動作は未検証です。

さらに、『Half-Life』ではOpenGLの全画面起動に2回失敗した後、動作した例が記載されており、その原因は調査されていません。幅広いゲームを安定して遊べる環境が完成した、と受け取るのは早そうです。

0.19.0の配布ページでは、Intel向けの「velocity9x-0.19.0-intel-gma.zip」が公開されています。ただし、同ページの検証欄には「HOST-AUDITED; GUEST ACTIVATION NOT YET TESTED」という表示が残っています。変更履歴にある実機での動作報告と、この配布パッケージの検証表示との整合は確認できていません。

開発者は、導入に失敗すると復旧するまで画面が表示されなくなる可能性も説明しています。試す場合は、ZIP内に同梱されたテキストファイルで導入・復旧手順を事前に確認する必要があります。気軽に導入できる完成品というより、対応機材と復旧の知識を持つユーザー向けの、開発途上のドライバーと捉えるのがよいでしょう。

制限はあるものの、古いOSと後年のハードウェアをつなぎ、『Half-Life』のようなゲームを動かす今回の対応は、レトロPCゲーム環境の構築に関心がある人にとって興味深い進展です。

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