FXPak Pro/SD2SNES向けの拡張ファームウェア「sd2snes+」v2.17が、2026年10月5日に公開されました。
●GitHub「sd2snes+ v2.17」リリースページ
https://github.com/ludufre/sd2snes/releases/tag/v1.11.2-br-v2.17
●sd2snes+公式サイト
https://sd2snes.ludufre.com/
●FXPak Proの販売ページ
https://krikzz.com/our-products/cartridges/fxpak-pro.html
今回もさまざまな機能が追加されていますが、なかでも個人的に驚いたのが、スーパーファミコン用特殊チップ「ST011」と「ST018」への対応です。
なぜ驚きなのかというと、このふたつのチップが使われているのは、それぞれ『早指し二段森田将棋』と『早指し二段森田将棋2』。つまり、ほぼこの将棋ソフト2本を動かすためだけに対応したようなものなのです。
これまで最後まで残っていた難物のST011とST018
スーパーファミコンには、通常の本体性能を補うためにゲームカートリッジ側へ特殊なチップを搭載したタイトルが多数存在します。
『スターフォックス』などで使われたSuper FXや、『スーパーマリオRPG』などのSA-1、『スターオーシャン』のS-DD1などが有名ですが、その中でもかなりマイナーなのがセタのSTシリーズです。
ST011は『早指し二段森田将棋』に搭載されているコプロセッサで、ST018は続編となる『早指し二段森田将棋2』に搭載されています。当サイトでもこれまで、FXPak ProやMiSTer FPGAなどを紹介する際に、この2本を特殊チップ対応の難物としてたびたび取り上げてきました。実際、従来のFXPak ProではST011とST018は非対応となっていました。
ところが今回の「sd2snes+」v2.17では、この両方に対応しています。
ST011については専用コアが追加され、『早指し二段森田将棋』を起動してCPUと対局できるようになりました。利用するにはSDカードの「/sd2snes/」フォルダーに「st011.rom」が必要です。
さらにすごいのがST018です。
『早指し二段森田将棋2』では32ビットARM系プロセッサを採用したST018が使われていますが、今回追加されたコアでは、そのCPU部分まで一から実装されています。こちらは「/sd2snes/st018.rom」を用意することで利用できます。
要するに、『早指し二段森田将棋2』をFXPak Pro/SD2SNESで遊べるようにするために、専用の32ビットCPUまでFPGA上に再現したというわけです。
ここまで来ると、対応タイトル数を増やすというよりも「スーパーファミコンの市販タイトルをどこまで網羅できるか」という執念に近いものを感じます。
なお、ST011/ST018コアを手掛けたのはM2M(@sttng)氏です。ST018ではARMv3 CPUも含めて実装されています。
旧SD2SNES Mk.IIでも動作。ただしST018は思考時間が長くなる
さらに、ST011とST018はFXPak Pro(Mk.III)だけではなく、旧型のSD2SNES Mk.IIでも利用できます。
ただしST018については、Mk.IIに搭載されているFPGAの容量に収めるためARM CPUが半分の速度で動作します。そのため『早指し二段森田将棋2』ではCPU側の思考時間が約2倍になりますが、それ以外のゲーム動作には影響しないと説明されています。
また、ST011/ST018使用時はセーブステートとゲーム内メニューには対応していません。
それでも、これまでFXPak Pro/SD2SNESの「数少ない非対応タイトル」として残っていた『早指し二段森田将棋』と『早指し二段森田将棋2』が、ついに実機上で動かせるようになったことには大きな意味があります。
とくに、この2本の将棋ソフトのために専用コアを用意し、ST018に至ってはCPUまで作ってしまったという部分は、レトロゲームハード好きにはかなり刺さるアップデートではないでしょうか。
ちなみにv2.17ではこのほかにも、FXPak Pro(Mk.III)向けの実験的なゲームボーイカラーコアや、コピー保護を搭載した非ライセンスカートリッジ、「Super 20 in 1」「Gamars Puzzle」、ニンテンドークラシックミニ スーパーファミコンで使われる「.sfrom」形式への対応など、多数の機能が追加されています。















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