開発者のPsicopompo氏は、スーパーファミコン用ソフト『スーパーマリオカート』のひとり用レース画面を大きく表示する非公式パッチ「Super Mario Kart – Fullscreen Edition」を公開しました。10月4日付でv1.2へアップデートされており、ジュゲムによる救出やコースとの当たり判定なども修正されています。
本パッチを適用すると、オリジナル版で画面下部に表示されていたコースマップなどがなくなり、そのぶんレース画面を広く使えるようになります。ただ単純に元の映像を引き伸ばしているわけではなく、カメラやコースの投影、HUDなども新しい表示に合わせて調整されています。
●Super Mario Kart – Fullscreen Edition 公開・更新スレッド
https://www.elotrolado.net/hilo_hack-super-mario-kart-fullscreen-edition_2537351
●RomHacking.net
https://www.romhacking.net/hacks/10083/



ひとりで遊ぶときのレース画面を大きく表示
初代『スーパーマリオカート』では、ひとりでプレイしているときでも画面下側にコースマップや後方確認用の表示が配置されています。「Fullscreen Edition」はこの構成を変更し、ひとり用レース時に画面の224ラインを使用してコースを表示するパッチです。
これに合わせてカメラ位置も変更されており、カートだけを下側へ移動させるのではなく、コースやライバル、オブジェクト、影などとの位置関係が自然になるように調整されています。
また、コインや順位などを表示するHUDについても、新しい画面構成に合わせて再配置されています。
なお、ここでいう「全画面化」は16:9へのワイド化やHD化ではありません。スーパーファミコン版本来の画面内で、ひとり用レース時に使用する領域を広げる変更となっています。



v1.2ではジュゲムや当たり判定などを修正
10月4日付で公開されたv1.2では、全画面化に伴って発生していた複数の問題が修正されています。
そのひとつが、コース外へ落ちた際に登場するジュゲムの救出処理です。画面の表示範囲を変更したことでジュゲムの移動に使われる座標との食い違いが発生していましたが、v1.2では画面内へ現れ、カートを拾ってコースへ戻す一連の処理が再び正しく動作するように調整されています。
さらに、壁やコース端、穴などとの当たり判定についても修正されています。以前は実際にカートが接触するよりも早いタイミングで衝突が判定される場合がありましたが、地面の投影とカートの位置関係を再調整することで改善されています。
このほか、処理負荷の見直しなども行われています。



ふたり用ではオリジナルの画面分割を維持
「Fullscreen Edition」が大きく手を加えているのは、基本的にひとり用の表示です。
ふたりで遊ぶ場合については、オリジナル版の画面分割処理をそのまま利用する設計となっており、ひとり用とふたり用を判別して処理を切り替えています。
一方で、ひとり用ではオリジナル版の画面下側にあったコースマップと後方確認表示は省かれています。作者はこれらを切り替えて表示する仕組みについても検討したものの、最終的にはレース画面を広く使う構成を採用しています。
そのため、視界が大きく広がる代わりに、従来のコースマップを確認しながら走ることはできなくなります。



対象はUSA版のクリーンROM
パッチの対象となっているのは、『Super Mario Kart』USA版のクリーンROMです。作者が指定している元ROMのCRC32は「CD80DB86」となっています。
日本版ROMへの対応は確認されていないため、日本版へそのまま適用できるものではありません。
配布ファイルにはIPS形式とBPS形式のパッチが用意されており、作者はBPS形式の使用を推奨しています。また、作者自身はbsnesとRetroArchを利用して動作確認を行っています。
作者の説明では、v1.1までに行われた一部の修正については実機での動作報告が得られているものの、v1.2については公開時点で作者自身による実機確認は行われていません。エミュレーター上での作者による検証と、第三者による実機での動作報告は分けて考えたほうがよさそうです。
新コースや新キャラクターを追加するタイプの改造ではありませんが、遊び慣れた初代『スーパーマリオカート』の見え方を大きく変えられるのが「Fullscreen Edition」の特徴です。とくにひとりで遊ぶ機会が多い人にとっては、いつものコースをこれまでとは違った画面構成で楽しめるパッチとなっています。















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