先日カートリッジ方式の携帯ゲーム機『Evercade EXP』をご紹介しましたが、実はそちらはメインの目的ではありませんでした。そのキーワードはVIVANT(別班)……じゃなくて、カートリッジのほうだったのです。
このEvercadeのカートリッジからアーケードゲームのROMデータを取り出すことができ、そちらを使ってMiSTer FPGAやAnalogue Pocketのアーケードゲームコアでそのまま利用出来るという情報を入手。それが気になって入手したってわけですね!
んでもって、なんだかんだあってようやく手に入れたわけなんですが、このままではゲームのデータを吸い出すことができません。
このEvercadeのカートリッジ、実は作りとしてはSDカードとまったく同じ構造になっています。当然のことながらそのままではPCに接続することができないため、SDカードに変換するタメのケーブルが必要ってわけですね。この変換ケーブル自体は、めっちゃくちゃシンプルな構造になっています。あらかじめ用意するものは、ゲームボーイアドバンスなどと同じ32ピンカートリッジカードリーダースロットと、たいていのmicroSDカードに付属しているSDカード変換アダプター。あとはそれらを接続するケーブルのみ。
それを8本のケーブルで接続するだけという、ものすごーくシンプルな作りになっています。
……が、筆者の場合、あまりにもはんだ付けテクニックがなさすぎて自分で付けるのは無理と判断。そこで、はんだ付け代行を行っている「スマートまっくす」さんにお願いしてはんだ付けをしていただきました。
●32ピンカートリッジカードリーダースロット(アマゾンの販売価格は614円ほど)
GBATEMPに投稿されているものでは、いろいろとカスタマイズされたアダプターが投稿されています。中には頑丈なスロット式になっているものもあり、なかなか便利そうです。
PCに接続してみたら……あっさり認識!
ということで、作ってもらったこちらの変換アダプターですが、さっそくEvercadeのカートリッジとPCを接続してみたところ……あっさり認識。たしかに、SDカードと同じようにPCで読み込むことができるようになっていました。
中身を見てみると、いろいろなファイルがありますが、思いっきり「mame」と書かれたフォルダがあり、そちらのゲームのROMデータが入っていました。ちなみに今回試したのは『irem ARCADE I』のみなので、他のカートリッジはまた違ったものになっている可能性もあります。
とりあえず、上記のファイルを今回はMiSTer FPGAで動かしてみることにしました。というか、本来はAnalogue Pocketで『R-Type』を動かしたかったのですが、勘違いしていたようで、まだそんなコアは出ておらず。そのためMiSTer FPGAのみで動作チェックをしています。
『irem ARCADE I』に収録されているタイトルのうち、MiSTer FPGAのコアで存在するのは『R-Type』と『In the Hunt』、『Moon Patrol』の3本。注意したいのは、『R-Type』が動くのは海外版(World)のみで、日本版は起動しません。
MiSTer FPGAで、ROM意外のコアをセットアップしておき、SDカード:\games\mameにコピーしておきます。
実際にそれぞれのコアを動かしてみましたが、起動時にエラーのようなものが出るもののゲーム自体は遊べるようになっていました。
アーケードのROMは基盤から吸い出すにしてもハードルが高いですが、変換ケーブルを作る必要はあるものの、ひとつの選択肢としてEvercadeも利用することができそうです。