1988年にタイトーから発売されたアーケードゲーム『サイバリオン』を再現する、MiSTer FPGA向けの新たなコア「Syvalion_MiSTer」が公開されました。
●Syvalion_MiSTer
https://github.com/diegov-au/Syvalion_MiSTer
●RBF・MRA配布ページ
https://github.com/diegov-au/Syvalion_MiSTer/tree/main/releases
開発を手掛けているのはGitHubユーザーのdiegov-au氏。2026年8月31日現在、すでに実行用のRBFファイル「Syvalion_20260830.rbf」に加えて、日本版と世界試作版に対応した2種類のMRAファイルが配布されています。
今回のコアで再現されているのは、スーパーファミコンなどに移植された家庭用版ではなく、タイトーHシステムを採用したオリジナルのアーケード版です。
トラックボール操作をマウスで再現
『サイバリオン』は、黄金の機械竜「サイバリオン」を操り、迷路状のステージを進んでいくアクションシューティングゲームです。ゲームデザインは、『バブルボブル』や『レインボーアイランド』などでも知られる三辻富貴朗氏が担当しています。
アーケード版の大きな特徴となっていたのが、トラックボールを使った操作です。サイバリオンの頭部をトラックボールで動かし、それを追いかけるように長い胴体が付いてくる独特の操作感が採用されていました。
「Syvalion_MiSTer」では、このトラックボールに相当するデバイスとしてマウスを利用できます。マウスを動かした方向と速度に応じてサイバリオンを操作でき、左右どちらのマウスボタンでも攻撃が可能です。
ゲームパッドにも対応しており、方向パッドで移動、Aボタンで攻撃できます。ただし方向パッドでは各方向への入力速度が一定になるため、開発者はアーケード版に忠実な操作方法としてマウスの利用を案内しています。
日本版と世界試作版の違いも自動判別
今回配布されているのは、日本版向けの「Syvalion.mra」と、世界試作版向けの「Syvalion (World, prototype).mra」の2種類です。
起動にはMAME 0.289の「syvalion.zip」が必要で、世界試作版を利用する場合は、これに加えて「syvalionp.zip」が必要になります。なお、ROMデータそのものはコアには含まれていません。興味深いのは、日本版と世界試作版で異なるトラックボールの配線にも対応しているところです。
世界試作版では軸の入れ替えなどが行われていますが、コア側で読み込まれたROMのチェックサムを確認し、どちらのバージョンなのかを自動的に判別。ユーザーが手動で設定を切り替える必要はありません。
25kHzのタイトーHシステムをFPGAで実装
アーケード版『サイバリオン』は、タイトーの「Hシステム」と呼ばれる基板を採用しています。
「Syvalion_MiSTer」ではメインCPUの68000を12MHz、サウンドCPUのZ80を4MHz、音源のYM2610を8MHzで実装。映像については512×400ドットのアクティブ領域を持ち、水平周波数25kHz、垂直周波数55.80Hzとされています。
当時の多くのアーケード基板で使われていた15kHzとは異なり、25kHzのミディアム解像度を採用している点も『サイバリオン』のハードウェア的な特徴のひとつです。
開発者によると、映像表示だけではなく、ズーム機能付きスプライト、YM2610のふたつのADPCMエンジン、サウンド、トラックボール入力についても、実際のMiSTer上で動作しているとのことです。
一方、DIPスイッチに用意されている「Flip Screen」については、現時点で動作未検証とされています。同じ基板ファミリーの同機能を正しく実装した比較対象となるエミュレーターがないため、確認できていないとのことです。
また、「Syvalion_MiSTer」はタイトーやMiSTer Projectが提供する公式製品ではない、非公式のFPGAコアです。READMEにはAIの支援を受けて開発されたことも明記されています。
アーケード版ならではのトラックボール操作を、MiSTer上でマウスを使ってどこまで再現できるのか。『サイバリオン』ファンにとっては、なかなか興味深いコアとなりそうです。















ダンジョンズ&ドラゴンズ ビジュアル大全 半世紀を超えるその歴史とアート









ゲームコンソール2.0