そこそこだがそこがイイ! Anbernicの新型中華エミュ機『RG35XX』ファーストインプレッション【PR】

そこそこだがそこがイイ! Anbernicの新型中華エミュ機『RG35XX』ファーストインプレッション

Anbernicより、2022年12月9日に発売が開始された新型中華エミュ機『RG35XX』を提供していただきました。今回はそのファーストインプレッションをお届けしますが、ちょっと触った感じでの印象として浮かんできたキーワードは「そこそこ」でした。

●RG35XXの製品ページ

では、一体どこらへんがそこそこなのでしょうか? ということで、今回は『RG35XX』の「そこそこポイント」を5つピックアップしてご紹介していこうと思います!

そこそこだがそこがイイ! Anbernicの新型中華エミュ機『RG35XX』ファーストインプレッション

①そこそこ安い価格設定

ここのところ2万円近い中華エミュ機ばかりを触ってきましたが、この『RG35XX』は定価7599円と8000円を下回る価格帯に設定されており、非常に購入しやすくなっているところがポイントです。

この後も少し触れますが、ある程度レトロゲームがエミュレーターで遊べる環境としても入手すいやすいマシンといえるでしょう。とくに、現在中華エミュ機を持っておらず、これから触っていきたいという人のエントリー向けマシンとしてもそこそこおすすめです!

カラーバリエーションもグレー、クリアホワイト、クリアパープルの3色が用意されているところがいいですね。どのカラーもそれなりに個性があり、そこそこ所有感を満たしてくれます。

●RG35XXの製品ページ

そこそこだがそこがイイ! Anbernicの新型中華エミュ機『RG35XX』ファーストインプレッション
▲『RG35XX』の同梱物。本体の他、USBケーブル、マニュアル、保護シートなどが付属。

②そこそこ小ぶりな本体

この『RG35XX』とよく比較されるのが、『miyoo mini』です。たしかに、全体的な感じはそっくりといった印象ですが、実際にサイズを比較してみるとやや大きく見えます。しかしながら、これ単体で触っているときは、そこそこ小ぶりなマシンだなと思わせるサイズ感。まあ、この辺は完全に好みの問題といったところでしょうか。

そこそこだがそこがイイ! Anbernicの新型中華エミュ機『RG35XX』ファーストインプレッション
▲本体サイズは縦11.7cm×横8.1cm、厚さが2.0cm。大きすぎず小さすぎず、そこそこのサイズ感です。

③そこそこのレトロゲームが遊べるパフォーマンス

この『RG35XX』で遊べるレトロゲームは、PlayStation、NEOGEO、ゲームボーイ/カラー、ゲームボーイアドバンス、ファミコン、スーパーファミコン、PCエンジン、メガドライブ、ゲームギア、マスターシステム、ワンダースワンなどです。つまり、中華エミュ機としては、そこそこのマシンに対応しているといえるでしょう。

それ以上のパフォーマンスを求めている人は、もっと上位の機種を手に入れるべきですが、このあたりのレトロゲームを携帯ゲーム機で遊びたいという用途なら十分にその目的を果たすことができます。

RG35XXのスペック表

CPUATM7039S 4x Cortex A9 @1.6GHz
GPUPowerVR SGX544M
メモリー256MB DDR3
ストレージ64GB microSDカード
バッテリー2100mAh
液晶ディスプレイ3.5インチIPS液晶、解像度640×480
搭載OSLinux

というわけで、いくつかのエミュレーターを実際に動かして動作チェックしてみることにしました。

PlayStation

PlayStationのエミュレーターで動作チェックしたのは、下記の4本。この中で最もまともに遊べたのは『ファイナルファンタジーVII』のみでした。『リッジレーサー』は起動せず。『ワイプアウト』は、ロゴマークが表示された後メニューに戻ってしまいました。『タクティクスオウガ』は、途中まで普通に遊べたものの、ユニットを移動するときにフリーズというよりも入力が効かなくなってしまったので、少し不安定なのかもしれません。

  1. ファイナルファンタジーVII
  2. リッジレーサー
  3. タクティクスオウガ
  4. ワイプアウト
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ゲームボーイアドバンス

続いて試したのがゲームボーイアドバンスのエミュレーターです。こちらは実際にゲームをプレイしたというよりも、『AGSエージングカートリッジ』を使って、エミュレーターの性能をチェックしています。

というわけで実際の結果ですが、結構失敗している項目が多くエミュレーターとしての正確性は低そうな印象です。

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ファミコン

ファミコンのエミュレーターでは、比較的グラフィックの表示がおかしくなりやすいナムコ系のゲームをプレイしてみました。試したのは、下記の4本。いずれも表示の不具合などはまったくなく、快適にゲームを遊ぶことができました。

  1. ファミリーボクシング
  2. ファミリーテニス
  3. ファミリーサーキット
  4. ファミスタ
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メガドライブ

メガドライブのエミュレーターでは下記の4本を試してみました。いずれも動作は良好で、問題なくプレイすることができます。とくに『バーチャレーシング』には、特殊チップのSVP(セガバーチャプロセッサ)が搭載されていますが、こちらも全く問題ありませんでした。

  1. コラムス
  2. ソニック・ザ・ヘッジホッグ
  3. マイケルジャクソンズ ムーンウォーカー
  4. バーチャレーシング
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PCエンジン

PCエンジンのエミュレーターで試したのは以下の2本。動作自体はどちらも問題ないものの、少し気になったのは『R-TYPE I』のほうです。速度はしっかりと出ていますが、気のせいかフレームレートが低いような感じがします。とはいえ、ゲームプレイに影響を及ぼす程度ではないのでまぁまぁ許容範囲といったところでしょうか。

  1. カトちゃんケンちゃん
  2. R-TYPE I
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結論:『RG35XX』に搭載されているエミュレーターは、そこそこ遊べる!

ということでエミュレーターの動作チェックをまとめると、遊べないゲームは遊べないけど遊べるものは遊べるということで、そこそこ遊べるという結論に達しました。

④気になる部分はあるけどそこそこの操作性

今回提供してもらったのはクリアホワイトですが、本体の肌触りは『miyooo mini』に近く汗などでべたつかずに持つことができます。しかし、なぜか、ABXYのボタンのみマットではなくツルツル仕様になっており、少しべたついた感じがします。

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▲ABXYボタンのみ、なぜかマット仕様じゃないため、押す度に少しべたついた感覚があります。

また、本体背面にバッテリーが設置されているということもあり、USBで充電しながらゲームをプレイすると、ほんのり温かくなります。バッテリー残量は気になるところですが、充電しきって遊ぶ方が良さそうですね。

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▲本体背面下部にバッテリーが設置されています。

ボタン配置などは特別変わったところはありませんが、しいてあげるならメニューボタンとスタートボタンを押し間違えてしまいガチなところぐらいでしょう。ま、これも慣れの問題なので、それほど気にするレベルではありません。

つまるところ、細かいことを気にしなければ、操作性はそこそこということになります。

⑤できることは少ないけどそこそこの機能は揃ってる

『RG35XX』を起動して出てくるのはゲームメニューですが、これはかなりシンプルです。「ゲームルーム」を選ぶと、エミュレーターのリストが表示されます。「お気に入り」と「歴史(履歴のこと)」、「探す」については、それほど利用する機会は多くないかもしれません。「設定」では、言語を日本語にすることで、少し翻訳がおかしいものの日本語で利用することができるようになります。

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▲デフォルトのゲームメニュー。

……と、できることはこれだけ!? といった感じですが、ここ最近やや複雑な機種ばかりいじってきたということもあり、少し物足りなさは感じるものの、逆に捕らえると操作などで迷うポイントが少ないので、初心者でも安心して使えるともいえますね!

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▲「ゲームルーム」を選ぶと、エミュレーターがずらりと表示されます。

本機では、メニューボタンを押すことで様々な項目を設定することができます。たとえばゲーム序盤はセーブポイントが用意されていないことがありますが、ここで「ゲームを保存する」を選んでおくことでセーブステートが利用できます。一旦ゲームを終了後、ふたたび続きをプレイしたいときは、「ゲームをロードする」を選べばOKです。

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▲ゲームプレイ中、本体のメニューボタンを押すと、このようなメニュー画面が表示されます。
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▲セーブステートで、いつでもどこでもプレイ状態を保存できるのはありがたいところですね!

「ビデオの表示効果」は、デフォルトでは「HD」になっていますが、それ以外にも「走査線」、「速い」、「dotmatrix」などに設定することができます。「速い」はいまいち体感できませんでしたが、それ以外のふたつは比較的わかりやすいのではないでしょうか?

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▲古いブラウン管テレビのような表示になる「走査線」。
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▲こちらは「dotmatrix」。

もうひとつ、このメニューを触っていて気が付いたことがあります。それが「しんどう」です。コントローラーの振動機能をONにするかしないかの設定ですが、たとえば『タクティクスオウガ』でこの設定を「Enable」にするとゲームキーがまったく受け付けなくなることがわかりました。このように、ゲームによっても相性があるようです。

小ぶりで安くてそこそこの中華エミュ機を探している人にぴったり!

というわけで、いろいろとそこそこポイントを並べてきましたが、つまり、そこそこに置いては右に出るものはない究極のそこそこマシンといるのではないでしょうか!? と、まったくわけの分からない理論で本機をご紹介してきましたが、シンプルでありながらできることはそこそこできるので、そうした意味でもオススメできる機種といえるでしょう。

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高島おしゃむ
ライター/編集者。コンピューターホビー雑誌「ログイン」の編集者を経て、1999年よりフリーに。 現在はゲームやホビー、IT、XR系のメディアを中心に、イベント取材やインタビュー、レビュー、コラム記事などを執筆しています。