MiSTer FPGA向けに開発が進められている「Sharp X68000」コアで、2026年8月17日に新たなNightlyビルドが公開されました。今回の更新では、SXSIの部分的なサポートや1.44MBフロッピーへの対応に加えて、ビデオやDMA、割り込み関連の修正なども行われています。
●Sharp X68000 for MiSTer Platform
https://github.com/MiSTer-unstable-nightlies/X68000_MiSTer
「Sharp X68000 for MiSTer」は、シャープが1987年より展開していたパソコン「X68000」シリーズをMiSTer FPGA上で再現するためのコアです。Puu-san氏が開発したX68000コアをベースに移植されたもので、現在も「Work in progress」として開発が続けられています。
今回、MiSTer-unstable-nightliesで2026年8月17日に実行されたCI Build #29では、「SXSI partial support, 1.44 flopy support, other fixes」と題した更新が行われ、ビルドも正常に完了しています。また、コミットにはビデオ、DMA、割り込み(INT)に関する追加修正も行われたことが記載されています。
SXSIを部分的にサポート!HDS形式のHDDイメージを4台までマウント可能に
今回のアップデートで特に注目したいのが、「SXSI」の部分的なサポートです。これまでX68000コアでは、ストレージとしてD88、DIM、HDM、XDF形式などのフロッピーディスクイメージに加えて、SASI HDD向けのHDF形式がサポートされていました。
新しいNightly版のソースコードでは、これに加えて「SXSI Hard Disk 1」から「SXSI Hard Disk 4」までの項目が用意されており、それぞれHDS形式のHDDイメージを指定できるようになっています。つまり、最大4つのHDS形式HDDイメージをマウントできる構成になっています。
さらに設定メニューには、
- Inject SXSI driver (+reset)
- Load SXSI driver on boot
という項目も追加されており、SXSIドライバーを手動で注入してリセットする機能や、起動時にSXSIドライバーを読み込む設定も用意されています。
X68000ではHDD環境を構築して複数のゲームやアプリケーションをまとめて利用することも多いため、SXSIとHDS形式への対応強化は、コアの使い勝手を向上させるアップデートといえそうです。
なお、今回のコミットではあくまでも「SXSI partial support」と記載されており、現時点では部分的な対応である点には注意が必要です。
1.44MBフロッピーにも対応
もうひとつの大きな変更点が、1.44MBフロッピーのサポートです。X68000コアでは従来からD88、XDF、DIM、HDM形式のフロッピーディスクイメージを利用できますが、今回のコミットでは新たに「1.44 flopy support」と明記されており、1.44MBフロッピーへの対応が追加されています。
このほか、ビデオ、DMA、割り込み関連についても追加の修正が実施されています。今回のコミットでは41ファイルに変更が加えられており、ストレージ周りだけではなくコア全体にわたって手が入れられています。
多彩なコントローラーにも対応
ちなみに現在のX68000コアでは、標準的な2ボタンコントローラー以外にも、複数のコントローラータイプを選択できるようになっています。
対応しているのは、2ボタン連射、メガドライブ3ボタン、Magical 6ボタン、カプコン6ボタン、Double D-pad、CyberStick/XE-1APなどです。これらはJoy1とJoy2でそれぞれ選択できます。
専用の互換性リストも用意されており、たとえばDouble D-padでは『リブルラブル』が動作確認済みとして掲載されています。またCyberStick/XE-1APでは『スターラスター』や『サンダーブレード』が確認済みのほか、『アフターバーナー』『ナイトアームズ』『スペースハリアー』『スーパーハングオン』『サイバリオン』なども対応タイトルとして報告されています。
ただし、これらのコントローラー対応は今回の2026年8月17日版で新たに追加されたものではなく、以前から進められてきた機能拡張です。
現時点ではNightly版なので利用時は注意
今回のアップデートは「MiSTer-unstable-nightlies」で公開されている開発中のNightly版です。
本稿執筆時点で同リポジトリの「releases」ディレクトリに収録されている最新のRBFファイルは「X68000_20260603.rbf」となっており、8月17日の変更を反映したものは通常の安定版リリースとしては掲載されていません。
そのため、SXSIや1.44MBフロッピーといった新機能をいち早く試せる一方で、Nightly版ならではの不具合などが含まれている可能性もあります。
それでも、HDS形式のHDDイメージを最大4台扱えるSXSI対応をはじめ、X68000環境の再現性や利便性をさらに高めるアップデートになっているだけに、今後これらの機能が安定版へ取り込まれていくのかにも注目したいところです。















ダンジョンズ&ドラゴンズ ビジュアル大全 半世紀を超えるその歴史とアート









ゲームコンソール2.0