SFC版『シムシティ』をSA-1化する『SimCity SA-1』がついにベータ公開!高速化プロジェクトが安定動作段階へ

SFC版『シムシティ』をSA-1化する『SimCity SA-1』がついにベータ公開!高速化プロジェクトが安定動作段階へ

スーパーファミコン版『シムシティ』を、拡張チップ「SA-1」に対応させるプロジェクト「SimCity SA-1」が大きな節目を迎えました。

●SimCity SA-1の詳細な開発計画(Vitor Vilela氏のPatreon)
https://www.patreon.com/vitorvilela/posts/simcity-sa-1-112786310

ROMハッカーとして知られるVitor Vilela氏は2026年8月18日、開発中の「SimCity SA-1」について、安定して動作する状態に到達したことを報告。あわせて、Patreonの支援者向けにベータ版を公開したことを明らかにしています。

みなさん、こんにちは。SimCity SA-1を安定して動作するようにできたことを共有できて嬉しいです。すべてのPatreon向けにベータ版リリースを公開しました。バグがないことが確認でき次第、すべての方に公開します。

SA-1のパワーで『シムシティ』を高速化

SA-1は、一部のスーパーファミコン用カートリッジに搭載されていた拡張チップです。10.74MHzで動作する65C816系CPUを備えており、スーパーファミコン本体側のCPUと並列して処理を行うこともできます。

Vilela氏は、こうしたSA-1の能力を利用して既存タイトルを高速化する「SA-1 Root」を長年開発しており、これまでにも『グラディウスIII』『スーパーR-TYPE』『魂斗羅スピリッツ』『Race Drivin’』などのSA-1対応パッチを公開してきました。

その新たなターゲットとなっているのが、スーパーファミコン版『シムシティ』です。

都市シミュレーションそのものをSA-1側で処理

Vilela氏は以前から「SimCity SA-1」の構想を公開しており、単にゲームを高速化するだけではなく、SA-1を利用してゲームシステムそのものを強化する計画を明らかにしていました。

2024年に公開された開発内容によれば、オリジナル版では地形生成時に約10秒かかる処理を、SA-1を利用するだけで約2.5秒まで短縮でき、さらに最適化することで1秒未満まで高速化できる可能性があるとのこと。

また、都市シミュレーションについても、最高速度ではSA-1のCPUをフル活用することで、オリジナル版と比較して10~20倍程度まで高速化することを目標としていました。

オリジナル版では、都市のシミュレーション処理とユーザーインターフェースの処理をスーパーファミコン本体のCPUで交互に実行しています。一方「SimCity SA-1」では、都市シミュレーションをSA-1側、インターフェースを本体CPU側に振り分け、両方を並列して動かす仕組みが検討されています。

直近の開発でもその高速化ぶりは確認されており、8月16日にはVilela氏自身が「SimCity SA-1が速すぎる」とコメントするほど高速にシミュレーションが進む様子を公開していました。

マウス対応やセーブ機能強化などの構想も

「SimCity SA-1」では、処理速度以外にもさまざまな機能強化が構想されています。

2024年に公開された開発計画では、スーパーファミコンマウスへの対応に加えて、グラフやマップ表示の高速化、全画面でのマップ表示などを検討。さらに、従来は2つに限られていたセーブデータについても、新たな圧縮方式を利用することで、より多くの都市を保存できる仕組みが計画されていました。

ただし、これらはプロジェクト全体で予定されている機能であり、今回公開されたベータ版にすべて実装されているかについては、現時点では確認できていません。

ついに「動く」段階から「配布してテストする」段階へ

これまで「SimCity SA-1」は開発途中の動作デモが中心でしたが、今回Vilela氏が「安定して動作する状態になった」としたうえでベータ版を配布したことで、プロジェクトはいよいよ実際のユーザーによるテスト段階に入ったことになります。

現時点でベータ版はPatreonの支援者向けに提供されており、一般向けの正式公開時期についてはまだ明確になっていません。

SA-1によって、オリジナルの雰囲気を残したままスーパーファミコン版『シムシティ』がどこまで快適になるのか。今後の一般公開にも期待したいところです。

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