uniq.gamesが、2021年2月15日に投稿したツイッターの記事が大きな話題を呼びました。なんと、メガドライブ用のマルチカートリッジ『Mega EverDrive Pro』だけで、『Doom』がサクサク動くというのです。
最近ファミコンで『Doom』がサクサク動くというのが話題になりましたが、こちらは『Mega EverDrive Pro』さえあれば、改造やキットを作り込むといった面倒な作業は一切無しで楽しむことができます。
『Doom』は、1993年にid SoftwareからリリースされたPCゲームで、現在まで続くFPSの基礎を築き上げた作品のひとつです。PCゲームという枠に収まらず、その後家庭用ゲーム機を含む多くのプラットフォームに移植されました。
メガドライブ用としては、スーパー32Xのローンチタイトルとして1994年12月3日に発売されています。
今回uniq.gamesは、『Mega EverDrive Pro』に採用されているFPGAチップを利用してこの『Doom』を動くようにしています。ちなみに、『Mega EverDrive Pro』とほぼ同等の機能を持つマルチカートリッジにテラオニオンの『MegaSD』がありますが、そちらにもFPGAは使われているものの、チップを書き換えるなどはできないようで、残念ながら対応していません。
2月15日に公開されたバージョンの「Megadoom 0.0.1」を試してみたところ、どんな方法でやり直しても緑色または赤色の画面が出るだけでまったく動く気配がありませんでした。
ほぼ諦めかけていたところ、2021年3月7日にバグを修正した「Megadoom 0.0.2」がリリース。こちらも速攻でチェックしてみると、問題なくゲームをプレイすることができました。
ちなみにこの『MegaDoom』には、音楽付きのバージョンと音楽無しのバージョンがあり、それぞれ容量が異なります。基本的にはダウンロードしたファイルを解凍し、『Mega EverDrive Pro』のSDカードのルートに「Doom」などのフォルダを作って、その中に突っ込んでおけばOKです。
あとは、フォルダ内の「magadoom.bin」を起動すると、ゲームの準備が行われ起動するといった流れになっています。実際に動作させてみたところ、グラフィックの表現自体は動作を軽くするためか粗めになっていますが、ゲームプレイ自体はかなり快適でした。
この『MegaDoom』は、以下のWADファイルに対応しており、そちらを入手することで『DOOM2』などもプレイすることが可能です。
- doom2.wad
- doomu.wad
- doom.wad
- doom1.wad
- plutonia.wad
- tnt.wad
- doom2f.wad
各機種で発売された『Doom』のパフォーマンスをチェック
スーパーファミコン版
せっかくなので、ほかの家庭用ゲーム機でリリースされたバージョンも含めて、パフォーマンスをチェックしてみたいと思います。まずは、スーパーファミコン版から。こちらは、特殊チップのスーパーFXを採用したゲームとしても有名ですが、動作はややもっさりしています。
動作の重さもありますが、最大の問題はそのグラフィックの荒さです。もはや3D的表現というよりも、ドット絵のほうが近い印象で、何が映っているのかもわかりにくくなっています。
スーパー32X版
スーパー32X版は、さすが強力なハードウェアを採用しているということもあり、グラフィックはかなり綺麗に出力されます。しかし、動作自体は若干重め。そのため、思うように操作できないこともありました。
PlayStation版&セガサターン版
プレイステーション版とセガサターン版は、これ1枚で『DOOM I』と『II』の2本が遊べるお得なタイトルとなっています。また、パフォーマンス的にも圧倒的に快適です。プレステ版とサターン版で悩むところですが、個人的にはサターン版のほうがやや映像が綺麗な感じがします。
DOOM64
最後におまけで、NINTENDO64向けに発売された『DOOM64』もご紹介。こちらはオリジナルの移植版ではなく『DOOMII』の続編にあたる作品です。当たり前ですがステージ構成も大きく違うものの、ゲームとしては快適にプレイすることができます。