ここ最近ドハマりしているのが、2024年2月からディズニープラス「スター」限定で配信されている真田広之主演の海外ドラマ『SHOGUN 将軍』です。この記事を書いている時点(2024年3月30日)で、全10話中6話までが公開されていますが、YouTubeでは多数のリアクション動画がアップされているなど、海外でも多くの人々が熱狂してドラマの行く末を見守っていることがわかります。
本作のざっくりとしたストーリーは、「関ヶ原の戦い」前夜が主な舞台となっています。その歴史の裏側で繰り広げられていく壮大な謀り事など、次々とどんでん返しが待ち受けており、一部では日本を舞台にした『ゲーム・オブ・スローンズ』だという呼び声も高い作品となっています。
出演している俳優陣も豪華で、徳川家康をモチーフにした戦国の虎永を真田広之がプロデューと兼業で主演を務めています、また、ひょんなことから家臣になった英国人航海士の按針をコズモ・ジャーヴィス、その按針の通訳で細川ガラシャをモチーフにした鞠子をアンナ・サワイを配役。それに加えて、浅野忠信、西岡德馬、二階堂ふみといった日本を代表する役者陣が脇を固め、まさにハリウッドが作りあげた本格的な時代劇になっているところも、この『SHOGUN 将軍』の魅力といえるでしょう。
そうしたこともあってか、辛口批評サイトのロッテントマトでも、公開後もなお高い評価を維持したままとなっています。
こちらのドラマは、ジェームズ・クラヴェルが1975年に発表した小説の『将軍』が元になっており、1980年には三船敏郎が主演でドラマ化もされている作品です。今回のテレビドラマは、新たなリメイク作品ともいるでしょう。
……ということで、ドラマがかなりお気に入りになったので、原作を読んでみたいと思いアマゾンを探したのですが、残念ながら過去には発売されていた形跡はあるものの、すでに絶版状態に。その代わりといってはなんですが、検索で引っかかってきたのが、今回のメインテーマともいえるファミコン版のシミュレーションRPG『将軍 SHŌGUN』でした。じつはこのファミコン版、先ほどから紹介しているドラマの原作でもあるジェームズ・クラヴェルの小説『将軍』をゲーム化したものだったんです!?
これまで体験したことが無いゲーム性のファミコン版『将軍』
このファミコン版の『将軍』が発売されたのは、1988年5月27日。発売日だけ見ると『ドラクエ1』と同じですが、この年の2月には『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』がリリースされており、本作もセーブ機能を備えたタイトルとなっています。
元々は1986年にコモドール64向けに発売されたタイトルですが、その後1987年にMSXの移植版がリリース。それを、ヘクトが1988年にファミコン向けに移植したのが本作ということになります。
しかし、びっくりするのはそのゲーム性。ぶっちゃけ、一部の登場人物は原作をモチーフにしていますが、それは単なるキャラクターとして登場するだけで、とくにストーリー的な意味合いはありません。というか、ほぼストーリーといえるようなものもなく、そこにあるのは将軍になることを目指すという目標のみといっても過言ではないでしょう。
40人の登場人物の中からひとりを選んで将軍を目指せ!
今回は最後までプレイしておらず、まだまだ少し触っただけといったところですが、なんというか、かなり変わったゲーム性の作品となっていました。まずプレイヤーが行わなければいけないのが、40人の登場人物の中からひとりを選んでゲームを進めていくところ。
「いしどう」や「とらなが」、「まりこ」に「あんじん」など、原作小説や今回のドラマ版でもおなじみの名前がすらりと並んでいます。とりあえず、ドラマ版と合わせて並べてみるとこんな感じに。
……っておい、石田三成だぶってんだろう!
ってぐらい、かなりゆる~い設定になっているところもこのゲームの特徴、といえば特徴です。なんだかんだありながら、とりあえず今回は原作ではなくドラマ版の主役である「とらなが」こと真田広之を選んでゲームを開始してみました。
このゲームを最初にプレイして感じることは、なにするのこれ? ということ。とにかく、これまで体験してきたどのゲームとも異なるものだったんです。まず、RPGのようにキャラクターを自由に動かすことができますが、モンスターにエンカウントしたり、あるいは「ボス?」 なーんてコマンドが出て何かを選べるというわけでもありません。
20人の家来を集めて巻物を見つけ出せ!
このゲームでプレイヤーがやらなければいけないことは、自分以外のキャラクターの中から20人を家来にして、3つある城に隠されている巻物を見つけ出すこと。城に入るには、それぞれを拠点とする大名を家来にしておく必要がありますが、大名は全部で3人しかいないため全員を家来にしなければいけません。
今回は大名の「とらなが」を選んでいるので、あとふたりの大名を家来にすればOKということですね!
で、この家来にするにはあれこれしなければいけないのですが、そのために用意されているのがアイコンのようなコマンドです。基本的にこのゲームでは、キャラクターを移動させる以外の操作は、コマンドを切り替えることで行っていくことになるのです。
拾う
めっちゃ使うコマンド。お金やアイテム、武器など道に落ちているものを拾うときに使います。
捨てる
持ってるものを捨てる。持てるアイテムの数には限界があるので、不要なものを捨てることができます。
命令
家来に命令するときに使うコマンド。
渡す
めっちゃ使うコマンド。「おかね」や「もちもの」、「ちから」のいずれかを、他のキャラクターに渡すことができます。つまり、ワイロを渡すコマンドです。
戦う
めっちゃ使うコマンド。マップ内にいる敵と戦いたいときに使います。ただし、様々な条件で必ずしも戦えるわけではありません。
見る
「ひと」または「ちいき」の情報を見たいときに使います。
セーブ
ゲームを保存するときに使います。
話す
マップ内にいるキャラクターと話すときに使います。基本的にひと言コメントを返すだけですが、何を欲しているのかわかるなどヒントになることも!?
ゲーム序盤でやらなければいけないことが、マップ中を歩き回りながら、「お金」と「力」を集めていくこと。自分も含めてすべてのキャラクターにはパラメーターが設定されており、様々な条件で上下していきます。たとえば、「力」は食べ物を手に入れることとで上げていくことができるほか、お店で売られている食べ物を購入しても上げていくことが可能です。
「力」というと強さのようなイメージもありますが、このゲームではHPのようや役割を果たしており、0になってしまうとゲームオーバー。戦っている最中もどんどん減っていきますが、「力」が多いほど長く戦うことができるということにもなります。
バトルで家来を増やしていこう
他のキャラクターたちを家来にするには、戦って勝利する必要があります。バトル自体に難しいことはない……というかオートバトルなので見ているだけですが、無事勝利すると家来になってくれます。
しかし、なかには戦ってくれなかったり、あるいは家来になってもやめてしまうものも出てくるため、20人を集めるのはなかなか大変なことが徐々にわかってきました。それらが影響しているのが、それぞれのキャラクターたちが持っているパラメーターです。
上記のパラメーターで、「好戦度(こうせんど)」が低いと戦ってくれません。その場合は、武器を上げると好戦度のパラメーターが上層するので、ある程度上げてから戦うようにするといいでしょう。また、「忠誠心(ちゅうせいしん)」が50以下のキャラクターは、月替わりのタイミングで順番に家来ら抜けてしまいます。そのため、なるべく忠誠心が高いキャラクターから家来にしていったほうがいいといった感じです。
これらは基本ですが、たとえば「野心(やしん)」が高いキャラクターはワイロを渡してもパラメーターに影響を受けないなど、個別の攻略方法が必要になりそう。ということで、なんとか最大10人ぐらいまで集めるところまでいきましたが、まだまだ先が長そうです(笑)。
出た~男坂パターン!
その前に、先ほどもチラリと触れましたが、基本的に原作とかストーリーとかまーったく関係ありません。そのため、とらなが(徳川家康こと真田広之)でプレイしているときにいしどう(石田三成こと平岳大)がバトルをすることも、普通にあります。
あれ、これって「関ヶ原の戦い」じゃね?
もちろんとらなががいしどうに勝ってもゲーム自体は普通に続くのですが、とりあえず「関ヶ原の戦い」には勝てたので、ひとまずよしとしましょう!