ModRetroが発売したNINTENDO64互換FPGAゲーム機『M64』に、本体とM64 Pro Controller向けの新しいファームウェアが配信されています。
●ModRetro公式アップデーター
https://tools.modretro.com/updater/
今回のアップデートでは、本体側で48kHz音声出力の互換性改善や50/60Hz表示の選択に対応したほか、M64 Pro Controllerではワイヤレス接続時のVirtual Rumble Pakに正式対応。さらにアップデート後のユーザーからは、これまでブラックスクリーンになっていたEverDrive V3が起動するようになったという興味深い報告も出ています。
もっとも、すべての問題が解決したわけではありません。テレビやオーディオ環境によっては音声が出ない問題やノイズ、一時的な映像途切れが引き続き報告されており、M64のソフトウェアは現在も改善が続いている段階といえそうです。
M64本体では48kHz音声出力の互換性を改善
今回の本体側アップデートで、ModRetroが正式に挙げている変更点のひとつが音声まわりです。48kHzの音声出力について互換性が改善されており、接続するテレビやAV機器との相性問題を減らすための調整が行われています。
映像出力にも変更が加えられました。解像度設定を「Auto」にした場合、接続しているディスプレイが推奨する解像度を表示するようになったほか、対応ディスプレイでは50Hzと60Hzを選択できるようになっています。PAL版ゲームを利用するユーザーにとっては、とくに気になる変更ではないでしょうか。
そのほか、
- 「Forget All Controllers」使用時のペアリング解除処理
- ネットワークメニューの表示重複
- ワイヤレス接続時のアニメーション
- システム全体の安定性
などにも修正が加えられています。
M64 Pro Controllerがワイヤレス振動に対応
M64 Pro Controller側では、「Virtual Rumble Pak」がワイヤレス接続時にも利用できるようになりました。利用するにはコントローラーだけではなくM64本体側のアップデートも必要です。
有線接続時のVirtual Rumble Pakについても動作が改善され、アクセサリーを切り替えた際の設定が電源を切ったあとも保持されるようになっています。さらにNINTENDO64のコントローラー通信で使われるJoybusまわりの安定性とパフォーマンス改善、意図しないスリープ解除や接続状態に関する問題などにも修正が加えられました。
実際にアップデートしたユーザーからも、ワイヤレス振動が動作するようになったという報告が出ています。ただし振動の強さについては、弱すぎるという意見がある一方で、逆にオリジナルのRumble Pakより強く感じるという報告もあり、このあたりはゲームやユーザーの好みによって評価が分かれているようです。

EverDrive V3のブラックスクリーンが解消したとの報告も
今回の公式アップデート内容にはEverDrive V3についての記載はありません。しかし、アップデートを適用したM64ユーザーからは、これまでEverDrive V3を起動するとブラックスクリーンになっていた問題が解消され、正常に動作するようになったとの報告が出ています。
現時点ではあくまでもユーザーによる実機報告であり、ModRetroが今回のファームウェアでEverDrive V3の互換性を正式に修正したと発表したわけではありません。そのため、すべてのEverDriveや環境で同じ改善が得られるとは限りませんが、フラッシュカートを利用しているM64ユーザーには興味深い変化です。
M64は発売時点からEverDriveやSummerCartへの対応をうたっており、Day 0 UpdateでもEverDrive X5のセーブ対応が追加されていました。今回報告されているEverDrive V3での改善も含め、フラッシュカートとの互換性が今後どこまで高まっていくのか注目したいところです。
一方で音声問題が直っていない環境も
もっとも、今回48kHz音声出力の互換性改善が行われたからといって、すべての音声問題が解決したわけではないようです。
Redditではアップデート後も、接続したテレビやモニターからまったく音が出ないという報告があるほか、LG製4Kテレビを使用しているユーザーからは音声のポップノイズやクリック音、時折発生する映像の途切れが残っているとの報告が出ています。
また、ARCでサウンドバーを接続している環境では、アップデート後も起動時に音声が出ず、一度HDMI接続を外してつなぎ直す必要があるという事例も報告されています。テレビ側とのHDMIハンドシェイクなどが関係している可能性も考えられますが、現段階で原因は明らかになっていません。
したがって、「今回のアップデートでM64の音声問題が解決した」と断定するのはまだ早そうです。
高度な映像設定の保存機能は今後追加予定
M64では映像設定についてもユーザーから改善を求める声が出ています。
特に現状ではAdvanced Video Settingsで調整した一部設定が再起動後に保持されないことが問題視されていますが、ModRetroは高度な映像設定を保存する機能を今後のアップデートで追加する予定であることを明らかにしています。
同時に、改良されたビデオフィルターについても開発が進められています。さらに8BitDo製コントローラーのワイヤレス振動にも次回ファームウェアで対応する予定で、現在テスト中とのことです。
M64については発売直後ということもあり、現段階では機能不足や環境による不具合がいくつか残されています。一方で発売後も比較的短い間隔でソフトウェアの改善が続いており、今回も音声、映像、コントローラーと幅広い部分に手が入れられました。
とくにEverDrive V3のように、公式変更履歴には記載されていない部分でも実際の互換性が改善しているケースが出ているのは興味深いところです。
M64は今後オープンソース関連のファイルも順次公開していく予定とされています。発売時点の完成度だけではなく、ファームウェア更新やコミュニティによってどこまで進化していくのかも、本機の見どころのひとつになりそうです。
via.Reddit















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