セガが1980年代初頭に展開していたカラー・ベクター方式のアーケード基板「Sega G80V」を再現する、新たなMiSTer FPGAコアが公開されました。
初期リリースでは、1982年に登場した『Star Trek: Strategic Operations Simulator』と『Tac/Scan』の2作品に対応しています。
●Arcade-SegaG80V_MiSTer(GitHub)
https://github.com/Videodr0me/Arcade-SegaG80V_MiSTer
セガのカラー・ベクター基板をFPGAで再現
Sega G80Vは、一般的なドットで画面を構成するラスタースキャン方式ではなく、CRT上に線を直接描くベクタースキャン方式を採用したアーケード基板です。
今回公開されたコアでは、オリジナル基板のベクター生成回路や音声機能をFPGAで再現。そのうえで、ベクター映像をMiSTer FPGAから出力できる高解像度のラスター映像へ変換しています。
開発はalanswx氏とVideodr0me氏による共同作業で、G80Vの基本的なマシンコアと音声処理は、セガのハードウェア資料やMAMEで行われたG80研究を参考にalanswx氏が実装しています。
Videodr0me氏はベクター生成部分を高解像度表示向けに再構築し、CRTエフェクト、画面モード、表示位置やサイズの調整機能、入力機器への対応を追加。サウンドについても、セガの回路図やマニュアルを基にフィルタリングとミキシングが調整されています。

初期リリースでは1982年の2作品に対応
最初に対応したのは、『Star Trek: Strategic Operations Simulator』と『Tac/Scan』です。
『Star Trek: Strategic Operations Simulator』は、宇宙船エンタープライズを指揮して敵艦と戦う作品です。タクティカルスキャナーと前方視点を切り替えながら、フェイザーや光子魚雷を発射。インパルス航行やワープを使ってミッションを進めていきます。劇中を思わせる音声が使用されている点も、本作の大きな特徴です。
一方の『Tac/Scan』は、最大7機で構成される宇宙戦闘機の編隊を操作するシューティングゲームです。戦闘中に視点が変化するほか、編隊を組み直したり、複数の機体から一斉射撃を行ったりと、1982年の作品としてはかなり独特な内容になっています。
CRT風の発光表現やスピナー操作にも対応
映像出力は1080p、720p、480p、480i、240pに対応。ベクター表示らしいブルーム、ハロー、蛍光体の残光といったCRTエフェクトも利用できます。
入力についても、デジタルコントローラーやアナログスティックに加えて、マウスやスピナーをサポート。とくにロータリーコントローラーを使用していた『Tac/Scan』では、よりオリジナルに近い操作感が期待できそうです。
コアを利用するには、DE10-Nanoを使用したMiSTer FPGA環境と、32MB以上のSDRAMが必要です。ゲームのROMデータは含まれていないため、別途適切に用意する必要があります。
現時点で正式に対応しているのは2作品ですが、今後の候補として『Eliminator』『Space Fury』『Zektor』など、同じSega G80V基板を使用したタイトルも挙げられています。
初期セガのベクターゲームは、実機を目にする機会そのものが少なくなっています。今回のコアは、単にゲームを遊べるようにするだけではなく、当時の特殊な映像表現や操作方法、音声回路を現代の環境で再現するという意味でも興味深いプロジェクトといえそうです。
via.Reddit















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