AndroidスマホがPC用ライトガンに! センサーバー不要の無料ツール『point-bang』が公開

AndroidスマホがPC用ライトガンに! センサーバー不要の無料ツール『point-bang』が公開

ARCoreに対応したAndroidスマートフォンを、PC用のライトガンとして利用できるオープンソースツール『point-bang』が公開されました。

●point-bang(GitHub)
https://github.com/ggcaponetto/point-bang

スマートフォンのカメラとモーションセンサーを組み合わせることで、ジャイロ操作で問題になりやすい照準のドリフトを補正。専用のセンサーバーやマーカー、追加のカメラなどを設置することなく、『タイムクライシス』のようなガンシューティングゲームを遊べるようにするプロジェクトです。

カメラとIMUを組み合わせてドリフトを補正

一般的なジャイロマウスやゲームコントローラーのジャイロ操作では、プレイしているうちに照準位置が少しずつずれていく「ドリフト」が発生することがあります。そのため、定期的に照準位置を中央へ戻す再センタリングが必要になります。

『point-bang』では、AndroidのAR機能であるARCoreを利用。スマートフォンのカメラとIMUによる6DoFトラッキングを組み合わせ、部屋の中におけるスマートフォンの位置と向きを取得します。

カメラから得られる情報でIMUのずれを継続的に補正するため、ジャイロだけを使用した操作よりも照準位置がずれにくく、再センタリングを必要としないのが特徴です。

QRコードを読み込み、画面の3点を狙って補正

利用方法も比較的シンプルです。最初にPC側で『point-bang』の実行ファイルを起動すると、接続用のQRコードが表示されます。これをARCore対応AndroidスマートフォンのChromeで読み込み、ローカルネットワークへの接続を許可します。

続いてモニター上の指定された3点をスマートフォンで狙ってキャリブレーションを実施。取得したスマートフォンの照準線と、補正時に登録したモニターの平面を交差させることで、その位置をPCのマウスカーソルへ反映します。

照準データは、同一ネットワーク内ではWebRTCを使って直接送信。無線接続のほか、ジッターを抑えたい場合はUSB接続も利用できます。開発者によると、スマートフォン側の遅延は約15~30ミリ秒で、PC側では2ミリ秒間隔のカーソル更新処理が行われるとのことです。

20個のボタンや画面外リロードにも対応

スマートフォンの画面上には、最大20個のボタンを配置できます。各ボタンにはキーボードのキーやマウスボタンを割り当てられるほか、押したときの振動も設定可能です。画面の端にボタンを配置し、モニターの外側を狙ったときに入力を発生させる機能も搭載。『タイムクライシス』の画面外リロードや、ペダル操作の代わりとして利用できます。

Bluetoothゲームパッドやクリック式のリモコンを接続し、物理ボタンをトリガーとして使用することも可能です。このほか、複数のモニターを個別にキャリブレーションするマルチモニター機能や、一時的にトラッキングを停止して通常のマウスを操作できるポーズ機能も用意されています。

現時点ではDuckStationのみでテスト

『point-bang』はMITライセンスで公開されており、無料で利用できます。PC側はWindowsとLinuxに対応しているほか、発表後にはApple Silicon/Intel Mac向けの実行ファイルも追加されました。

ただし、Mac版ではポーズからの復帰機能に不具合が確認されており、開発者もコミュニティ検証段階の位置付けとしています。

また、現時点で開発者が実際にテストしているエミュレーターはDuckStationのみです。MAMEやRetroArchでの動作検証、複数のスマートフォンを使用するマルチガン対応などは、今後のロードマップに含まれています。

プロジェクター、ウルトラワイドモニター、光沢の強いディスプレイなどについても、トラッキング精度がどの程度確保できるかはまだ十分に検証されていません。

なお、本プロジェクトはClaudeを利用したAI支援開発であることが明記されています。

まだ初期段階のツールではあるものの、手元にあるAndroidスマートフォンを使い、追加のセンサーなしでPC用ライトガン環境を構築できるというアイデアはかなりユニークです。ブラウン管テレビや専用ライトガンを用意するのが難しくなった現在、ガンシューティングゲームを遊ぶための新たな選択肢になるかもしれません。

via.Reddit

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