PS5向けPS2エミュ『PS5SX2』2.30公開! 初期型PS5のフレーム生成改善、セーブ保護も強化

PS5向けPS2エミュ『PS5SX2』2.30公開! 初期型PS5のフレーム生成改善、セーブ保護も強化

Swordpdf氏が開発する、PS5向けの非公式PlayStation 2(PS2)エミュレーター『PS5SX2』のバージョン2.30が、2026年11月3日(日本時間)に公開されました。

今回のアップデートでは、特定の初期型PS5におけるフレーム生成の改善に加え、入力遅延の低減や仮想メモリーカードの保存処理の強化、ゲームデータの読み込みに関する不具合修正などが行われています。バージョン2.20以降のテストビルド183~187に含まれていた変更をまとめたもので、ビルド番号は「vk-285-187」です。

●『PS5SX2』2.30(公式リリース・配布ページ)
https://github.com/Swordpdf/PS5SX2/releases/tag/vk-285-187

●『PS5SX2』公式リポジトリ
https://github.com/Swordpdf/PS5SX2

ファームウェア9.00未満の初期型PS5でフレーム生成を改善

今回の目玉となるのが、フレーム生成機能の改善です。

開発者によると、ファームウェア9.00未満の初期型PS5では、これまでフレーム生成の出力が40/80fpsにとどまる問題がありました。バージョン2.30ではこの処理が修正され、60fpsの映像から120fps相当の表示フレームを生成できるようになっています。

ただし、これは映像の間にフレームを生成することで表示を滑らかにする機能です。PS2ゲーム内部の処理速度そのものが120fpsになるわけではありません。また、すべてのPS5やファームウェアで同じ改善が得られるという意味でもありません。

該当するファームウェアのPS5を4Kテレビに接続した場合、追加するフレームは1080pで生成し、4Kに拡大して表示する仕組みです。設定用の「flags/fgfullres」という空ファイルを用意することで、テレビ側の解像度を維持する方式にも変更できると説明されています。

入力遅延や一時停止も改善

フレーム生成に関しては、表示までの遅延を抑える変更も加えられました。開発者によれば、フレーム生成を使用しない場合の入力遅延についても改善されています。

さらに、ロード画面やポーズメニューからゲームに戻る際など、フレーム生成が開始されるタイミングで発生していた30~230ミリ秒程度の一時停止も解消したとのことです。4Kでの動きの検出処理や、解像度を変更した後のフレーム生成についても最適化されています。

このほか、PS2のCPUをエミュレートするEE再コンパイラーでは、コードのチェックやメモリーアクセスにかかる処理が軽量化されました。なお、これらの動作速度や遅延について、当サイトでの実機検証は行っていません。

仮想メモリーカードの書き込みと復元処理を強化

セーブデータの扱いも変更されています。

仮想メモリーカードとして使用する「.mc2」や「.bin」形式のファイルについて、ゲーム内でセーブしてから約2~3秒後にディスクへ書き込む処理が導入されました。また、強制終了したセッションのセーブデータを、次回起動時に復元する仕組みも追加されています。

エミュレーターがエラーを起こした場合も、ゲームが操作不能のまま停止するのではなく、エラー内容を表示し、仮想メモリーカードを書き込んだうえでゲーム一覧画面に戻れるように改善されました。ただし、あらゆる状況でセーブデータの保全が保証されるわけではありません。

USBのISOファイルやディスクの読み込みも安定化

ゲームの読み込みに関する修正も含まれています。USBドライブ上に保存されたISOファイルの読み込みに失敗した際は、ファイルを開き直して再試行し、それでも読み込めない場合にエラーを返すよう変更されました。

また、傷のあるディスクなどで一度読み込みエラーが発生すると、その後のディスク全体の読み込みまで遅くなってしまう問題も修正されています。ディスクからの起動機能そのものが今回新たに追加されたわけではありません。

利用にはHomebrew対応環境が必要

『PS5SX2』は、PC向けのPS2エミュレーター『PCSX2』をPS5上で動作させる非公式プロジェクトです。ソニーの公式機能ではなく、一般的な市販状態のPS5にそのままインストールできるものではありません。利用には、Homebrewを実行できる改造済みのPS5環境が必要です。PS2のBIOSやゲームデータも、原則として利用者自身で適切に用意する必要があります。

バージョン2.30は、開発者のGitHubでアプリ本体とインストーラーなどを配布中です。なお、更新後は新しいディスク用ヘルパーを読み込ませるため、PS5本体を一度再起動する必要があります。

当サイトでは、10月12日に公開されたバージョン2.03についても紹介しています。前回はゲーム一覧の表示高速化や起動処理の改善が中心でしたが、今回はフレーム生成やセーブデータの保護など、実際のゲームプレイに関わる部分が強化されています。

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