開発者のVnnc1氏は2026年11月3日、PS2用ゲーム『ゴッド・オブ・ウォー』をPC上でネイティブ動作させる非公式プロジェクト『God of War — Native PC』(gow-native-pc)のv0.5.0をGitHubで公開しました。
今回の更新では、日本版と欧州版に対応した個別のWindowsビルドが用意され、冒頭の船上シーンまでの動作が確認されています。ただし、ゲーム全編をプレイできることが確認されたわけではなく、現時点では限定的な試験対応となっています。
●『God of War — Native PC』v0.5.0配布ページ
https://github.com/Vnnc1/gow-native-pc/releases/tag/v0.5.0
●プロジェクト公式リポジトリ
https://github.com/Vnnc1/gow-native-pc
●ディスク形式・地域別対応資料
https://github.com/Vnnc1/gow-native-pc/blob/main/docs/disc-import.md
日本版は専用ビルドで冒頭の船上シーンまで動作確認
『God of War — Native PC』は、PS2のMIPS R5900向け実行コードをC++へ静的再コンパイルし、PC向けのプログラムとして動かすプロジェクトです。一般的なPS2エミュレーターとは異なる方式で、利用者が用意したゲームのディスクイメージから必要なコードを変換・ビルドする仕組みが採用されています。
これまでは米国版を中心に開発が進められていましたが、v0.5.0では日本版と欧州版向けの個別Windowsビルドが追加されました。公式の地域別対応資料によると、動作確認に使われた日本版のシリアルは「SLPM_670.10」、欧州・豪州版は「SCES_531.33」です。いずれも冒頭の船上シーンでのゲームプレイまで確認されています。
ただし、日本版と欧州版は米国版とは実行コードが異なるため、それぞれに対応した専用ビルドが必要です。ランチャーでは、ディスクイメージと登録済みのビルドが一致した場合に、その地域版を選択できる仕組みになっています。米国版向けの処理を使って、日本版を自動的にビルドできるわけではありません。
また、確認済みのシリアル以外やゲーム後半の動作についても、引き続き検証が必要とされています。なお、今回検証されたアジア版については、米国版と同じ実行コードが使われています。
CHD形式の読み込みや地域別セーブデータ管理に対応
新機能として、CHDv5形式のディスクイメージを取り込めるようになりました。対応するCHDファイルをランチャーに指定すると、内部でISO形式へ変換してキャッシュし、そのデータを使ってゲームのビルドを行います。元のCHDファイルは変更されませんが、変換後のISOを保存するための空き容量が別途必要です。
もっとも、CHD形式に対応したことで、これまで未対応だった地域版が動くようになるわけではありません。ISO形式と同じゲームコードの互換性チェックが行われます。
このほか、地域ごとにゲームのビルドやセーブデータを分けて管理する仕組みも追加されています。
Linux向け実験版も公開。Steam Deckでの動作は未検証
v0.5.0では、Linux x86-64向けの実験的な配布物も追加されました。Linux用ランチャーやビルド環境が用意されており、UbuntuをWindows上で動かすWSL環境では、ランチャーの起動と序盤のゲームプレイが確認されています。
一方、配布されているファイルはUbuntu 26.04向けのライブラリに依存しており、ほかのLinux環境でそのまま動くとは限りません。実機のSteam Deckについても、ゲームプレイ時の性能やゲームモードなどは未検証です。日本版・欧州版のLinux向けビルドについても、動作確認は行われていません。
さらに、テクスチャーパックと操作補助をまとめた設定画面が追加され、PCSX2形式のPNGテクスチャー置き換えデータを選択できるようになりました。キーボード・マウス操作、ムービーの音声、コンパイル処理などにも改善が加えられています。
なお、開発側は安定した60fpsでの動作を目標に掲げていますが、負荷の高い戦闘などでは60fpsを下回る場合があり、すべての場面で安定動作する段階には至っていません。
『God of War — Native PC』v0.5.0はGitHubで配布中です。Windows版の対応環境はWindows 10/11の64ビット版となっています。ゲーム本体のデータは配布物に含まれていないため、利用するには自身で所有する対応ディスクのイメージを用意する必要があります。




















Divoom Ditoo Pro











